黒部五郎ピストンと乗鞍、その14、折立下山そして岐阜へ
24日の朝も4時半ごろには目覚めました。
予報通り、外は小雨とガスです。
私は前夜決めたとおり、折立へ下山するだけですが、同室のご夫婦はずいぶん迷っておられました。ご夫婦のこの日の予定は黒部五郎小屋まで行き、その後4日ほどかけて雲ノ平や高天原、水晶などを巡られる予定だったそうです。しかし、この雨では停滞するかそれとも無理して黒部五郎小屋まで行くかと、頭の痛いところです。
パッキングも一応済まされてましたが、私が出発するころはまだ小屋におられたようです。
山では雨に降られたり、体調不良の人が出たりと、予定変更せざるを得ない場面が往々にしてあります。こういう時の判断は経験がものを言うように思います。
私自身はこの日も小屋の朝食は頼んでおらず、アミノバイタルのゼリーを摂った後、小屋の受付の方に頼んで、コーヒーをいただくことにしました。自宅からインスタントコーヒーの粉は持参してきたと思ったのに、どうやら入れ忘れたらしく、2日間コーヒーを飲んでません。小屋のコーヒーも400円で最近は美味しいコーヒーがいただけるので、下界のカフェで飲むのと変わりません。(^_^;
↑黒部五郎どころか目の前に聳えているはずの薬師もさっぱり見えない中、6時15分に太郎平小屋を出発しました。
山に3日間入って、3日とも上天気というのはなかなか難しいものですね。
今までも下山日が雨ということはよくありました。
それでも、この日の雨は、2011年に単独で槍から飛騨沢を下った時の雨に比べれば、大したことはありませんでした。あの時の雨は土砂降りで、雨具を着ていても、すぐに濡れてしまうほどでした。しかも、長丁場の下りで、おまけに南沢が渡渉できず、奥丸山を越えての下山でした。
それに比べれば、折立までの4時間ほどの下りは、どうということもありません。
最初は同じころに下られていた山口から来られた女性二人と下っていましたが、彼女たちはバスの時刻があるようで、休憩もそこそこに急いで下られるとのこと。
一方、私は、折立に車をおいてあるので、特に急ぐこともありません。
↑最初の休憩場所の近くで、アカモノが可憐に咲いていたので、ザックから仕舞い込んでいた一眼を取り出して、撮影しました。
晴れているときが見栄えの良い花もあれば、雨に濡れてしっとりと良い雰囲気になる花もありますね。
ゴゼンタチバナも雨でも絵になる花です。
固まってさいているゴゼンタチバナ・・・。
6枚葉になると花を咲かせるとか・・・・ほんとにそのようです。
ニッコウキスゲも22日に見たのより咲き進んでいます。
黒部五郎ピストンをした日がまずまずの天気だったからでしょうね。
ニッコウキスゲと手前で咲いているのはエゾシオガマ。
三角点には8時36分に下ってきました。
この後は樹林帯に入るので、カメラは仕舞い込んで出すこともありませんでした。
雨の中でも登ってくる人の数は多く、本格的な夏山シーズンに突入したのだと感じました。
槍ヶ岳から上高地への下山では若い方や韓国の方が多かったですが、太郎平への道は中高年の方が多いようです。雲ノ平や高天原の温泉と言った中高年に好まれるコースへの登り口だからかもしれません。
↑折立には10時3分に下ってきました。
雨具は2年前に新しくしたし、靴は今年に入って買ったばかりだったので、濡れることもなく、雨の中でも快適に歩けたのは嬉しかったです。
折立のトイレは水仙トイレが完備されています。
自販機まであって、登山口としては快適な環境と言えるかもしれません。
↑こちらは無料休憩所のようでした。
休憩所の前には水道とブラシがあり、汚れた登山靴や雨具もざっと洗うことができます。
雨具や靴を洗わせてもらった後、車まで向かいます。
駐車場の車の数は、私が駐車した時より多くなっていました。
車だと、濡れた雨具などもパッキングする必要がなく、ビニール袋などに入れたまま、トランクに入れられることですね。
この後、撮影しそびれましたが、有峰湖畔の有峰ハウスというところで、お昼ご飯にカツカレーを食べましたが、美味しくて雰囲気も良かったです。数日の山歩きから下ってきて、美味しい食事が頂けると、しみじみと幸せを感じるのは、学生時代も今も同じです。
折立からはもと来たのと同じように、富山に下るつもりだったのですが、有峰ハウスすぐのダムのところに、標識があって、湖の西岸を走ると岐阜に出られるようです。
ここで気が変わって岐阜に出ることにしました。平湯まで行けば、明日は乗鞍に行けそうです。
↑ダムの堰堤へと続く道を下っています。
念のため、ダム付近にいらしゃった方に、岐阜に出られることを確認したところ、大丈夫とのこと。
その後は有峰湖の西岸を走りましたが、ところどころで、↑のようなショウマも咲き乱れています。
ただし、雨が降っていたので、あまり何度も撮影する気にはなりませんでした。
それに、気温は折立からこっち、ずっと18℃で、何となく肌寒くて車にも暖房を入れて走ります。
林道沿いは原生林のようでした。
マタタビの白い花もまだ咲いています。
四国で見るヤマアジサイとはちょっと雰囲気の違う気がするヤマアジサイもあちこちで咲いていました。
これは色の淡いヤマアジサイです。
ガクアジサイみたいな花でしたが、よくわかりません。
↑道中で見かけたトイレには「クマ注意」の貼り紙が・・・。
深い山の中ですから、クマに出会ってもおかしくはないので、車から離れてうろうろする気にもなりませんね。それに有料の林道だし、雨でもあり、走っている車は極端に少ないのです。
東谷料金所を抜けるとすぐに飛越トンネルになっていて、岐阜に抜けることができました。
飛越トンネルの岐阜側の出口が前にも書いたように、北ノ俣岳への神岡新道の登山口になっていました。訂正・・k2様よりご教示いただきました。正しくは飛越新道登山口です。
続けての投稿ゴメンナサイ^^)
有峰林道の岐阜県側、飛越トンネルからは飛越新道です。
神岡新道の登山口は打保で今では歩く人も少なく随分荒れてるそうで今は飛越新道がメジャーに成ってます。
飛越新道も1時間少々歩けば神岡新道に合流し、寺地山・北ノ俣岳へと続きます。
当方が黒部五郎岳を悪天で北ノ俣岳で断念したのがこのルートでした。
投稿: k2 | 2014-08-12 22:54
k2さん、こんばんは。
コメント、ありがとうございます。
この間にお風呂に入ってて、お返事が遅くなりました。
今日の記事にアップしようと思っていたのですが、登山口の道標に飛騨新道と
なっていたのです。ところが、神岡新道=飛騨新道ぐらいに思っていて、今、
地図を見てみたら登山口が神岡新道と飛騨新道とでは別々なんですね。
神岡新道のほうは歩く人が少なくなってきて、道が荒れているようですね。
道路沿い直ぐが登山口になっていて、車でアクセスする人にとっては、飛騨新道も
便利そうですね。
そうですか、このコース、悪天で断念されたのですね。
天気が悪いと、登ったところで、展望がないので登る気力が失せますよね。
御示唆、ありがとうございました。
早速、訂正しておきます。
投稿: keitann | 2014-08-12 23:44
「騨」でなくて「越」ですね。
投稿: 坊主 | 2014-08-13 17:50
坊主さん、こんばんは。
ほんとですね。
飛越新道ですね。
トンネルも飛越トンネルですね。
思い込みって怖いですね(^_^;
早速、訂正しておきます。
ありがとうございます。
投稿: keitann | 2014-08-13 22:50