阿讃山脈で秋を楽しむ、その3、ツルニンジンとキバナアキギリ
数年前までアケボノソウが咲いていた場所があったのですが、その場所が草刈され裸地に近い状態になってしまってからアケボノソウが生えなくなりました。
以前こぼれた種が数年後に発芽するという話もよくあることですが、アケボノソウに関しては適当に草木が生い茂って陰になる場所でないと生育が難しいようです。
アケボノソウはまったく見られませんでしたが、その代わりにそのあたり一帯で繁茂していたのがツルニンジンでした。
↑かつてはウツギなどの雑木が繁っていて、それらの雑木に絡まって咲いていたツルニンジンが、ススキの葉っぱに絡まって咲いていました。
アケボノソウのほうはほとんど絶えかけているのに比べ、ツルニンジンは今年はまだまだ旺盛に繁っていました。むしろ日当たりが良くなって環境が良くなったのかもしれません。
↑これも木ではなくススキか何かに絡まっています。
趣のある綺麗な花は私のお気に入りで、秋になるとツルニンジン、アサマリンドウ、アケボノソウだけは何はなくとも見なければ・・・・・というのが私の本音ですね。
↑絡むものがなく、仕方なく地べたを這いずっているツルニンジンも何株かありました。
花も当然、地べたで咲いています。
スギナが見えていますね。
↑木の枝を切ったのに絡まったツルニンジン・・。
道路法面を見上げると、そこでもたくさんの花が咲いていました。
今年は雨が多く、8月の日照時間が少なかったのは、山野草に関してはまことに良い条件だったようです。
ガクと花弁は5枚に裂けていますが柱頭だけは3裂しているとか・・・。
この日、山に来たいくつかの目的の一つはキバナアキギリの花を見ることでした。
比婆山で見たキバナアキギリには赤い斑点がなかったので、香川の山のキバナアキギリで確かめて見たかったのです。
↑香川の山で見るキバナアキギリは赤い斑点がある花が多いです。
↑この株も赤い斑点がありました。
↑キバナアキギリの花って上唇の先から赤い糸状のものが垂れ下がってますが、これは花柱なんですね。
キバナアキギリの受粉の仕組みはすごく面白いですね。
こちらのサイトに詳しく書かれていますので、興味を持たれた方はご覧ください。
いくつかの株を見ていると、香川の山にも赤い斑点のないキバナアキギリが見つかりました。
学名はSalvia nipponica・・・・まさに日本を代表するサルビアでしょうか。
こんにちは。
ツルニンジンは地味な色合いですが、風情がありますよね。
私も好みの花ですが、今年は見つからず残念に思っています。
投稿: 多摩NTの住人 | 2014-10-07 07:57
多摩NTの住人様、こんばんは。
ツルニンジン、野草散策を始めた頃からお気に入りの花です。
何年か前に種を少し山で採取してきて育てた株が、今年は2株咲きました。
園芸種の花ではあまり見かけないシックな色合いですよね。
庭友達の方がみえたとき、ツルニンジンの花を見てびっくりしてましたよ。
高知や広島の山でも、それほど多くの株は見なかったのですが、不思議と
香川の山にはツルニンジンが多いですよ。
標高500m程度の山でも見ることができます。
投稿: keitann | 2014-10-07 22:34
キバナアキギリの花の仕組みは面白いですよね。
赤い斑点のある花をおてもやんと呼んでいますが、帝釈(は、おてもやん)より北部ではおてもやんは少ないですね。
南部はおてもやんしか居ません。
以前から不思議に思って居たのですが、結論は出ず仕舞いです。
でもおてもやんの方が、可愛いですよね。
投稿: ヨックモック | 2014-10-07 23:05
ヨックさん、こんにちは。
昨日から庭木の剪定を始めているもので、疲れてしまって早目にパソコンを
終了してしまい、コメントのお返事が遅くなりました。
キバナアキギリの受粉の仕組みは、実は今回、いろいろ検索して初めて知りましたよ。
面白い花ですね。
幸いと言うか、この春にキバナアキギリを庭に植えこんでいたので、来年にでも
受粉の様子が観察できると良いのですが。
キバナアキギリに赤い斑点がある株とない株があるというのは、ヨックさんがブログ
だったか掲示板に書かれているのを見て、私も初めて知ったんですよ。
四国で見るキバナアキギリはたいてい赤い斑点があるので、キバナアキギリと言えば
斑点つきが当たり前だと思ってました。
ところが比婆山で見たものは斑点なしの花だったので、四国の山でもう一度はっきり
確かめようと思ったのも、この日の阿讃山脈行きの理由の一つでした。
四国でも斑点のない株が稀にあるというのが、この日の結論でした(^_^;
虫を引き付けるための模様かなとは思うのですが、どのサイトを見ても言及されて
ないようですね。
投稿: keitann | 2014-10-08 11:51