讃岐の里山シリーズ、鷲ノ山へ、その2、モチツツジ狂い咲
登山道はカーブしているので、ところどころで山頂方面が見えます。
相変わらず、登山道傍らには石仏がござらっしゃって、いかにも讃岐の里山という雰囲気がします。
↑ところどころで、こんな姿を見ながら歩きます。
やがて、北側にちょっとした谷が現れました。
向こう側に見えているのは尾根の鞍部のようです。
谷では風があまり当たらないからか、まだ紅葉が結構きれいでした。
樹種は里山でお馴染みのコナラ、アベマキ、クヌギ・・・そんなところでしょう。
おや、これは?
しげしげと眺めていたら、どうやらヤブムラサキの果実が落ちた後の姿らしいと気づきました。
とうとう、里山でも木の実の季節が終わろうとしています。
そして、このツツジはモチツツジ?
腺毛があるので、モチツツジのようですね。
モチツツジの香川県内での分布が何年も前から気になっている私です。
飯野山や善通寺五岳、三豊の山ではモチツツジは見かけませんが、高松郊外の山ではモチツツジが多いです。
では、モチツツジの自生する西限の山はどこなんだろう?とこれは調べてみたい課題なのです。
ここ鷲ノ山から飯野山までは直線距離にして10キロあるかないかです。
その間にある城山にモチツツジがあるかどうか?この辺りから調べる必要がありそうです。
そんなことを考えながら歩いていると、14時40分、先ほど見えていた鞍部に出てきました。
鞍部には二体の石仏があって、石仏のところが北方向、南方向、東方向への三叉路になっています。
分岐に立っていた道標は↑のように「鷲峰寺」への道標だけで、これは私が今まで歩いてきた道ですが、北方向や南方向への道標がありません。
↑先ほどから見えているこの山が鷲ノ山山頂方向だと思い込んでいたので、ここは当然、北側へと歩きます。
直ぐに、こんな道標がありました。
西側に下る道があって、「至府中湖・JA]とあります。この辺りは土地勘はまずまずあるので、なるほどと思いながら進みます。
そのままアベマキの落ち葉の敷き詰められた快適な道を進むと、なぜか下り気味になっています。
一旦下って、その後、再び登るのかな?
上を見上げると、青空にアベマキの紅葉・・・。
道は尾根の東側を巻いていて、尾根側にはここにも石仏が・・・。
ミニ八十八ヶ所はこちらにもあるようですね。
行く手に何やらピンクの花がと思ったら、モチツツジの花が季節を間違えて咲いていたのでした。
西日を浴びて暖かそうに咲いています。
モチツツジに惹かれて、そのまま道を進んだのですが、道はなおも下っている様子。
あれれ?これはどうやら市街地に下る道のようですね。平野部の真ん中にある里山には、いたるところから道がついているので、危うく下ってしまうところでした。
目指す山に登るにはいったん尾根の基部に戻らなければ・・・・。
と言っても、ほんの20mほどですが・・。
少し引き返して尾根の基部に戻ったら、案の定、踏み跡がありました。
けれども、これは登山道と言えるほどの道ではありません。
分県ガイドにも載ってそうな山に、こんな踏み跡程度の道しかないのはおかしいな・・・・ここで初めて、自分が登ろうとしているのは鷲ノ山山頂ではないみたいだと気づきました。
だけども、せっかくここまで来たことだし、ここは踏み跡を登って見ることにしますか・・・。
↑画像では道はないように見えますが、実際に歩くと、踏み跡がちゃんとあります。
ところどころに赤テープも。
尾根から少しでも西にずれると、風が強くて寒いです。
画像に写っているササの葉っぱも風でなびいています。
前日ほどではないけど、この日も冬型の気圧配置で、山の稜線では北西の風が強かったのでした。
踏み跡は斜面をほぼ直登しているので、ところどころササを掴みながらの登りです。
急坂でしんどいけど、勝負は早く着きそうですね。
後ろを振り返ったら、ここで初めて南側の峰が見えてきました。
どうやらあっちが鷲ノ山の本峰のようだと、このときはじめて気づきました。
大きなサルノコシカケみたいなキノコがアカマツにくっついています。
登るにつれて、西側に府中湖が良く見えてきます。
あの、てれっとした山は城山(きやま)ですね。その向こうに飯野山も見えてきました。
なんとまぁ、12月も後半に入ったというのに、リュウノウギクが2~3輪咲いているではないですか。
南斜面で陽だまりになっているので、まだ咲き残っていたようです。
これはカマキリの卵?
里山に登る楽しみは、山頂だけではありません。
花や虫、いろいろなものを見ながら歩きます。
もう一度後ろを振り返ったら、南側の峰々がはっきりと見えてきました。
やっぱり、あちらの方が高そうですね。
もうこれ以上高いところは見えなくなったと思ったら、山頂らしきところに着きました。
時刻は15時丁度でした。
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