初めての大山ユートピア、その6、砂すべり~元谷経由で下山
1636ピークから上はガスのためにまったく見えず、いったいこのピークが稜線や天狗ヶ峰にどれほど近いのか、そのときはわかるはずもなかったのですが、帰宅して地図を見ると、痩せ尾根伝いに歩いていけば、天狗ヶ峰への距離はほんの300m足らずだったようです。
↑まだ咲いたばかりらしいシベの色も鮮やかなダイモンジソウを見ながら、下山にかかりました。
気のせいか、大山のダイモンジソウは四国のものより色白に見えます。
稜線からちょっと下の方では群生で咲いていて、ダイモンジソウの群生なんてあまり見たことがないので、びっくりしました。ただ、ガスのせいで、画像は無理だったのですが・・・。
下山始めは13時15分でした。
6月に見たのと同じく、苔の中でのみ見られるコメバツガザクラがここでも見られました。
↑少し下ったところから小すべりに向かいます。
小すべりを下られるYさん・・・
小すべりは距離が短いので、ほんとにあっという間に下ってしまいました。
↑すべっている横の辺りで咲いていたクガイソウです。
どこに下ってくるのかと思ったら上宝珠越とユートピア下の分岐の間に下ってくるんですね。
ほんの少しガレ場になっている辺りです。
一般道に下ってきてから、Yさんが見つけたピンク色のクガイソウ・・・。
上宝珠越には14時には下ってきました。
↑これから砂すべりをしようとしている方たちです。
落石の危険があるので、前の人と少し距離を空けた方が良いようです。
休憩している間に、なんとまぁ、Yさんがこの日もアイスクリームを出してくださいました。
この日は登山口から25℃もあったのですが、アイスクリームは溶けておらず、ほど良い硬さでした。
アイスクリームをいただきながら視線を下にやると、あれ?
下の方は晴れているようです。
晴れているのは駐車場やゴルフ場の辺りですね。
この日の天気予報は午前中がまだましで、午後からは雨と言う予報でしたが、まったく逆になってしまい、午前中が雨で、午後からはガスだけで雨は降っていません。
う~~ん、台風もきたし、梅雨前線もまだあるので、予報が難しいんでしょうか。
14時15分、砂すべりに向けて、Nさんを先頭に下り始めました。
Mさんの話では天狗ヶ峰に向かう痩せ尾根よりも、こちらのほうがよほど危険ですと言うことでしたが?
途中、こんな場所にウスノキの果実を発見・・・
ロープを頼りに、慎重に砂すべりまで下ります。
今度はウバユリを発見・・・
ロープはここまでで、ここから先が砂すべりです。
確かにここで足を滑らせるとやばいですね。
上を見上げるとガスの中ですが、確かこの上は墓場尾根とMさんが言ってたような?
砂すべりそのものは、膝に優しくて、あっという間に100mや200mを下れて早いですね。
私がカメラを構えている間に、YさんとMさんははるか下まで滑って行かれました。(^_^;
しかし、砂すべりの区間は比較的短くて、その後は歩き難い岩ごろごろの道です。
↑Pさんが下っている場所は水がちょろちょろ流れていて、小さな砂利が絶えず落ちるので、一人ずつ下ります。
屹立している小さな峰は別山というそうです。
Mさんがいろいろと教えて下さいました。
↑二つの聳え立つ岩場は大屏風、子屏風と言うそうです。
この下でNHKのクルーが何やら撮影していました。
聞けば、岩場にアマツバメがいるのを撮影しているそうで「さわやか百景」の撮影風景でした。
先ほど調べたら、8月16日放映のさわやか百景だそうです。
是非、見なくては・・・。
まずまず心配のない場所まで下ってきたら、ホソバノヤマハハコが綺麗に咲いていました。
↑こちらは咲いてないけど、アカバナです。
15時5分、こんな大きな道標のところまで下ってきました。
堰堤は三ノ沢の最終堰堤と同じく、上から見て右詰を下りました。
↑その場では名前がパッと出てきませんでしたが、ミヤマタニタデですね。
↑こちらはクロヅル。
四国で見るのは木に絡まった大きな株が多いですが、ここのものは小さな株でした。
Yさんにわからなくて私がわかるのはこれぐらい?
四国にはクロヅルは多いですから・・・。
ナナカマドは早くも実になっていました。
↑Yさんたちが「宝の木を見せてあげる」と言うので、何のこと?と思っていたら、これでした。
たぶん中宝珠などと書いた金属板を、木が成長するにつれて巻き込んでしまったのですね。(^_^;
食いしん坊な私は、何かとっても美味しい木の実がなる木かと思いました。(^_^;
↑これが白い花を咲かせる大山のクサアジサイです。
下るにつれて、ガスも晴れて、撮影には良い条件となってきました。
↑こちらも先ほどから見かけているヌスビトハギ・・。
もうそんな季節なんですね。
四国では石鎚くらいでしか見たことのないイケマが比較的標高の低い場所で咲いています。
元谷の下のほうまで下ってきたら明るくなったのですが、振り返ってもやっぱり稜線のガスだけが取れません。
Mさんの向こうに見える西の空は完全に青空になってきました。
林道まで下ったら、朝からは考えられない木漏れ日の道歩きになったのでした(^_^;
林道歩きの途中から、ショートカットして登山道に下りました。
白花のクサアジサイを撮影されるMさん。
皆さん、砂すべり辺りでブヨがすごかったので、ネットをかぶっています。
私だけはネットもかぶったないのに、一か所も刺されませんでしたが(^_^;
Yさんが花に詳しくていらっしゃるので、一緒に歩かれるMさんもかなり詳しいとお見受けしました。
これは四国ではあまり見かけないムラサキシキブかな?
大神山神社まで下ってきたら、クサギの蕾まで見かけました。
もうクサギの季節なんですね~。
オニヤンマが飛び交う境内で、少し休憩します。
ここまで下ったら、後はのんびり歩くだけですね。
門の向きが逆向きになっている山門?神門?
今年はとうとう花を見なかったハナイカダの果実を見ながら石畳の道を歩きました。
デジカメの起動が悪かったので、ずっと電源入れっぱなしで歩いていたら、とうとうここまででバッテリーが切れました。
なので、この後の画像はありませんが、16時40分ごろ、駐車場に着きました。
その後も、Yさんがたまたま尋ねることがあって大山自然歴史館に立ち寄られたところ、10周年記念に写真集をいただいたそうです。
↑誰でも、住所と名前を記せば頂けると言うので、私とPさんも頂くことができました。
大山で見つけた花や木の名前を調べるのに重宝しています。
大山での運は6月で使い果たしたかと思いましたが、こんな良いものがいただけたし、下山では天候も回復したので、運を使い果たしたわけではなかったようです(^_^;
帰りは三ノ沢駐車場に車を置いてあるYさんとMさんを私の車で送って差し上げてから帰途に就きました。
ところが、この日、山仲間のエントツ山さんが同じ三ノ沢駐車場近くに来られていたそうで、5分違いでのニアミスとなったようです。
そして、この6日後に、奇しくも三度目の大山詣でをすることになります。
その話はまた明日・・・。
Yさん、Mさん、今回もお世話になりましてありがとうございました。
こんにちは。すごい道を歩かれるんですね。私なら足がすくんでしまいますね。でも楽しい登山だったようですね。お疲れ様でした。
投稿: 多摩NTの住人 | 2015-08-04 08:13
keitann様 こんにちは
昨日は嵐のような集中コメントで、ご迷惑をおかけしました。
この春家族で傍を通り、肉眼で初めて眺めた大山は魅力のある山でした。
先回のレポートに続き、今回もしっかり読ませていただきました。
シリーズ最終回になるのでしょうか、この記事においても沢山の種類の植物が出てきていますね。
ざっと数えて16種類くらいありますね。中でも番外の、お「宝」の木はふるっていました。
男性陣の荷物の大きさに目を見張りました。皆さん元気そのもののようですね。
そしてまたもや、アイスクリームの「怪」でしたね。 一体どうやって融かさずに擱くのかそれを考え込んでしまいます。
”砂すべり”は凄いところですね。初めての場合は度胸が要りそうです。
それから防虫網は煩わしそうです。防虫スプレーのほうがまだ楽な様な気がしますが、それでは防ぎきれないということでしょうか。
確かに、スプレーの場合は、汗で流れると効き目が極端に落ちますね。
三度目の大山レポートも新鮮な気持ちでお付き合いさせていただきましょう。
投稿: ぶちょうほう | 2015-08-04 08:21
こんにちは。
差し入れありがとうございました。
火打山~妙高山、無事に行ってきました。
日程が二転三転しましたが、おかげで好天にめぐまれました。
標高の割にハードでヘロヘロになりましたが、独特の風景も楽しめました。
詳細は後日、Pさんから。
投稿: 坊主 | 2015-08-04 10:57
多摩NTの住人様、こんばんは。
画像を見るとすごい道を歩いているように見えますが、実際はそうでもないんですよ。
ちょっと山歩きに慣れた人なら、歩ける道だと思います。
このときのメンバー全員が山と花の両方が好きな人ばかりでしたから、歩いていても
楽しいのだと思います。
花談義が出来るのは良いですね。
投稿: keitann | 2015-08-04 21:42
ぶちょうほう様、こんばんは。
いえいえ集中コメントもまた楽しいものですね。
それだけじっくりと読んでくださっていると思えば、嬉しいです。
大山は見た目も魅力ありますが、花の種類も数も多くて、そういう意味でも
魅力たっぷりですね。
そうですか、16種類を出していましたか・・・。
他にも初見のヒメアカバナと言うのも見たのですが、花が開いてなかったので
撮影しませんでしたが、初めて見る花でした。
お「宝」の木は御愛嬌でしたね。
Mさんのザックは6月に見たときも大きかったです。
いつも10キロ以上のザックを背負われているようです。
ノコギリなど、
登山道整備のための道具や食料もいろいろ入っているようです。
ラーメンも持参されていると仰っていたので、当然ガスバーナーも入ってるので
しょうね。
まだ50代半ばとお若いので、少々重いザックでも大丈夫なんでしょうね。
アイスクリームはちらっと見えたのですが、保冷ケースを二重にされているのは
見ました。
砂すべりは見ていると大変そうですが、実際は安全だし楽に下れますね。
ただし、砂の下は雪渓なのだそうで、9月はしないほうが良いそうです、
四国もブヨが多いので、皆さん、虫よけネットを使われているようです。
私も持ってますが、ほとんど使ったことがありません。
ブヨに好かれる人はものすごく付きまとわれるそうで、このときの同行のPさんは
8か所も刺されたとか・・・。ネットをかぶらない私は全然刺されていないのに
申し訳ないぐらいでした。
投稿: keitann | 2015-08-04 21:55
坊主さん、こんばんは。
そろそろ皆さんお帰りになるかなと思ってましたよ。
火打~妙高、無事に歩かれたそうで何よりでした。
Pさんから聞かれたと思いますが、遥か昔に私も登った山なので懐かしい。
手元に、当時の会誌があったので、見てみたら、昭和49年6月21日~25日
にかけて妙高~焼山と歩いています。たぶんその前の年も歩いてますね。
山のしんどさ標高とは関係ないと思いますが、猛暑の時期だったので、暑さの
せいもありますかね。
私にとっては妙高は雪の多い山と言う印象です。
また、Pさんの記録など拝見させていただきますね。
投稿: keitann | 2015-08-04 22:03
生憎のお天気で残念でしたね。
まさか次の週もユートピア詣でとは恐れ入りました。
運はまだまだ残っていたようですね。Mさんはこの一月で7回もユートピアへ行ったんですよ(笑)。
アイスクリームはね、保冷バックの中にもう一つ小さな保冷バックが入っていて、その中にー16℃まで冷える保冷剤が上下に一枚ずついれています。
何回も試験して見ましたが、アイスクリームの中蓋がピッタリとくっついた物が永く溶けないようです。
雨が続いたら出番の無いところでした(笑)。
そうそう、アカバナには三種類あって、薄いピンクの花を咲かせる普通の≪アカバナ≫と背丈も小さく細い葉の≪ヒメアカバナ≫と真っ白い花をさかせる≪イワアカバナ≫の三種類いるみたいです。
画像のは咲いてはいませんが≪イワアカバナ≫じゃないかと思います。
日曜日に地獄谷では三種類とも見ることができました。
Keitannのお陰で色々な花を知ったり確認出来たり、本当に楽しい山行でした。多摩さんもぶっちょうほうさんも機会が有ったらお出で下さい。
日、祭日なら何時でもガイドさせて頂きます。
(アイスクリーム付きでネ)(笑)。
投稿: ヨックモック | 2015-08-04 22:43
ヨックさん、こんばんは。
25日の大山行きは瓢箪から駒とまでは言わないけど、それに近い成り行きで
あれよあれよと言う間に話がまとまったのでした。
前の週にヨックさんが「次の週もユートピアは綺麗だよ、その次も高いところは
綺麗だよ」と言われたのが、頭に残ってました(^_^;
なので、もう一度、今度は青空の下でお花畑を見るのも良いな~と思ってしまった
のです。
Mさんと登山口で会ったときはほんとに驚きましたよ。
四国内でも登山口で山仲間とばったりと言うことはよくありますが、大山って登山口も
多いですしね。
アイスクリームは保冷剤もすごいのが入っていたんですね。
それを見たかったですね。
アカバナは四国ではイワアカバナしか見たことがなくて、去年の比婆山行きで初めて
アカバナを見たと思います。最後の下りのベンチの後ろに咲いてました。
ヒメアカバナは25日に見たかったのですけど、下りで少しルートを変えたせいで
見られなかったのが残念です。休憩中に草姿は見ているので、後は花が開いたところを
見てみたいですね。
地獄谷では3種類咲いていたんですか?
私もアカバナはいっぱい見てるのですが、ヒメアカバナは気づきませんでした。
いつも何気なく見ている花でも、他の人に言われて初めて認識することって私も
よくあるのですが、そう言っていただけると、ほんとに嬉しいです。
クロヅルの件も楽しみですね。
私も山野草のガイドだけなら出来なくもないかなと思うのですが体力が問題かな(^_^;
投稿: keitann | 2015-08-05 00:22