振子沢からユートピアに登る、その4、振子沢から稜線が見える
この日の振子沢歩きのことを、大山をよく御存じのYさんに前日にメールしたところ、振子沢への入り口がわかり難いから気を付けるようにとアドバイスされました。
山仲間のEさんもご自分が振子沢を歩かれた時のログなどをPさんの掲示板に貼るなどしてくださっていました。とはいえ、YAさんご夫婦はすでに振子沢を2~3度歩かれているということなので、それほど心配はしていませんでした。
↑ほんのしばらくは地獄谷を遡行します。
このときは水量もたいしたことなかったですが、雨の後などはどうなんでしょう?
なんと、行く手に稜線が見えてきました。
標高差にして700m上に位置する稜線です。
河原のあちこちでイワアカバナが咲いています。
前回は天気があまりよくなかったので、開いてませんでしたが、この日はばっちり。
このときはアカバナが咲いてるのかなと思ったのですが・・・・
帰宅して、柱頭の形を見てみたら、イワアカバナですね。
柱頭が球状なのがイワアカバナです。
↑因みにこれは去年比婆山方面で見たアカバナで柱頭はこん棒状です。
花の色も、イワアカバナは白っぽくて、アカバナはピンクっぽいと書いてあるサイトがありましたが、剣山のイワアカバナなどピンクをしているので、花の色では区別は出来ないようです。
9時37分ごろ、地獄谷の河原で休憩を取ることにしました。
西の方角を見ると、稜線が良く見えていて、なだらかなので象ヶ鼻辺りが見えているのでしょうか。
望遠レンズで撮影して、トリミングすると歩いている人まではっきりと写っていて、もちろん肉眼でも良く見えていました。
河原に咲いている花はイワアカバナっだけでなく、ホソバノヤマハハコも咲いています。
休憩しながら山旅ロガーや地図ロイドで確認したら、鳥越峠は標高1200mほどだったのに、その後の下りで、この休憩地点は標高にして200mも下っていて、標高1000m程度しかありません。登山口より100mちょっと高いだけで、元の木阿弥とはこのこと?
この暑さの中、今からの登りが思いやられますね。
しっかり水分補給&エネルギー補給をします。
↑9時50分、休憩を終えて、いよいよ振子沢の登りに取り掛かります。
その前に可憐なミゾホオズキが咲いていたので、これも抜かりなく撮影です。
地獄谷から右手に登っていきます。
ここが振子沢の取りつきです。
登り始めてすぐに、何か立っていたので確認したら、遭難碑でした。
↑加古川の18歳の若者でした。
合掌
遭難碑の前を通過した後すぐに、↑のような眺めが得られました。
これって槍ヶ峰の南峰ですよね。
あの辺りを6月に歩いたんだと思うと、何とも言えない気持ちです。
後は、草が生い茂った中をせっせと登っていきます。
↑Mさんの横にも生い茂ったクロバナヒキオコシが見えているのが、画像でわかりました。
前日、ネットで調べたら、振子沢は基本右岸を歩くとあったのですが、なるほどここも右岸を歩いているのです。
流れの近くで咲いているクガイソウが目を楽しませてくれました。
↑これはノリウツギのようですが、手前の大きい葉はハスノハイチゴですね。
そして、ハスノハイチゴの葉と間違えそうになったウリノキもこの辺りで見かけました。
これは花が咲いているので、間違えようがありません。
今度はすでに実になっているヤマブドウを見ました。
9月になれば、実も美味しそうに熟するでしょうね。
↑これはオオナルコユリ・・・
この辺りで、前を歩いていたYAさんに「先に行っててください」と言われました。
お腹でも痛いのかしらん?その時は、そう思いました。
トップは相変わらずYAさんの奥さんが歩かれているのですが、しばらくはそのままどんどん登っていきます。
道と言うか、どうみても枯れ沢を登っているとしか思えないのですが、その道らしい枯れ沢もどんどん急登になってきました。
ところどころに赤テープが見えているのと、踏み跡程度の道です。
前を歩くMさんが、後を振り返っては「大丈夫かな?」と。
確かに、YAさんの姿がまだ見えません。
体調が悪いのかしらん?
奥さんは「時々、こういうことがあるんです」と。こういうことと言うのは、あまり調子が良くないということかな?
Mさんの提案で、少し休みましょうと言うことに・・・。
直ぐ上の方に木陰が少しあるので、追いついてきたYAさんに木陰で休んでもらうことにします。
何でも前夜は緊張のあまり眠れなかったのと、この日の暑さのために体調不良だったよう・・・
四国から4人も押しかけたので、いろいろとお気遣いさせてしまったようです。
私はその休憩を利用して、地図ロイドをスマホで確認したのですが、このルートは地形図には入ってないルートなんですね。
Mさんが持参されてたEさんのログと、スマホの地図ロイドで出した現在地を照らし合わせてみました。現在地は振子沢の標高1200m程度の場所です。やはりこの道で合っているようです。
↑ハナニガナにチョウがとまっているのを見ながら、YAさんの調子が整うのを待ちます。
この後も、1~2度、短い休憩を入れながら、具合の悪いYAさんの代わりにMさんをトップに登っていきます。
かなりの急坂です。
振り返ると、こんな岩ごろごろの枯れ沢です。
これは悪路と言うべきですね。
樹林を抜けているので、暑さもこたえてきました。
↑岩に赤ペンキがあるので、ルートには違いないようですね。
とはいえ、雪が落ちるときに根こそぎ倒れこんだ木も見られたりで、歩きやすい道ではありません。
YAさんの姿もみえています。
休憩を取ったので、少しは楽になられたでしょうか。
後には烏ヶ山も見えてきて・・・
目の前の稜線も近づいてきました。
私は?と言えば、この辺りまで登ってくるとサンカヨウの実をつけた株が見えたので、実を少しいただいて食べてみました。
サンカヨウの果実を食べるのは2009年の朝日岳の下り以来かな?
酸味があって、汗をかいたときは結構美味しいと感じたけど、この日の果実は時期が遅かったのかあまりおいしくなかったですね。
11時56分、野田ヶ山からの合流点へと向かう道の分岐まで来ました。
Mさんの話では真っ直ぐ上がる道もあるそうですが、ここは右に行ってくださいとの指示がYAさんからありました。
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