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2015-08-07

振子沢からユートピアに登る、その3、駒鳥小屋から地獄谷へ

鳥越峠に出た途端、涼しい風が吹き抜けました。

四国の桑瀬峠や権現越も風の通り道ですが、地形的にもこういう場所は良く風が吹き抜けます。

ただ、桑瀬峠も権現越も開放的で広々としてますが、大山はもともと尾根が痩せていて、鳥越峠も7人休憩するのがやっとです。

そこへ、下から若い女性がもう一人やってきました。

聞けば、宝珠尾根コースはものすごい人出なので恐れをなして、こちらの静かなコースに来てしまったのだそう・・・。取りあえずは駒鳥小屋まで行くそうですが、小屋まで行ったって何も面白くないので、私たちと一緒にユートピアまで行かない?と誘ったのですが、遠慮されたようです。

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休憩していたすぐ横で咲いていたヤマアジサイとヤマジノホトトギスのツーショットです。

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雷に打たれたのか、峠に生えていたかなりの大木だったろうと思われる木は枯れてしまっていて、ツタウルシのようなツル植物がびっしりと絡まっていました。

ここ鳥越峠からは烏ヶ山にも歩いて行けるそうで、いつの日か歩いて見たいですね。

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8時38分、休憩を終えて歩き始めますが、しょっぱなから急降下です。

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どんどこと150mほどは下ったかと思います。

下るということは、後でその分登り返すということなので、皆で「勿体ないね~」とぶつぶつ言いながら下りました(^_^;

ようやく急な下りが終わって、青空にシシウドのような背の高い白い花を見上げながら歩いていると、夏山だな~と思わずにはおれません。朝8時台と言うのに、強烈な陽射しですね。

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清々しいブルーのヤマアジサイが一幅の清涼剤となりました。

↑画像手前に一枚だけ見えている葉がハスノハイチゴの葉です。

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登る前に、Rさんから大山の稜線にはクロバナヒキオコシが咲いていると聞いていたけど、ほんとに咲いていました。

この場所は稜線ではないけど、クロバナヒキオコシはいつも中国地方をドライブすると田んぼのあぜ道などで咲いているので、標高の低いっ山すそにしか咲かないのだとばかり・・・。

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これは、いつも見ているツルシキミとはちょっと違うなと思って撮影したのですが、前の週にもらった「大山地域の希少植物」という写真集に記載がありました。

カラスシキミと言うようです。

鳥取県のレッドになっているようです。

果実はもちろん熟したら赤い実になるようです

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ちょっと標高が上がったので、ヤマジノホトトギスが綺麗に咲いています。

P7250602鳥越峠に後から登ってこられた女性とすれ違いました。

私たちより早く出発されたらしいのですが、小屋の手前で引き返してきたそうです。

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鬱蒼と繁った木々や背の高い草のせいで、前を歩くMさんの姿も見えたり見えなかったり・・・。

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一際濃いピンクのヤマアジサイが咲いていました。

P7250606まだ岩ごろごろの道を下ります。

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駒鳥小屋が見えてきました。

P72506089時19分、駒鳥小屋前を通過します。

1950年に建てられたようで、かなり古い小屋ですね。

小屋で休憩を取るかと思ったのですが、まだまだ先に進みました。

P72506099時20分、眼下に沢が見える場所までやってきました。

ここが地獄谷と言うところだそうです。

P7250609_2

↑の画像中の木に何やらプレートがかかっているのですが、「駒鳥小屋」と書かれています。

道標の一種なんですね。

私は遠くだけは良く見えるので、ロープ場からこの字が見えていました。(^_^;

が、ガスがかかっていると、そうはいきませんね。

P7250610

↑私がロープで下った後をPさんが今度は下りてきます。

かなり長いロープで10m以上は下ります。

P7250612ロープ場に続いて梯子場もあって、この梯子段が滑りやすかったです。

P7250613↑Rさんはまだ上のほうにいらっしゃるようす。

河原が1段も2段も低くなっているのがわかります。

P7250614

ここが渡渉点だそうです。

ロープ場の上から見ても、赤テープが良く見えていたので進路を間違うことがありませんでした。

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木の枝がなかったら、私たちも丸焼けになるほど強い陽射しです。

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このザルは、何の意味があるのでしょう?

道標代わり?

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地獄谷の石ゴロゴロの沢を歩いていきます。

この辺りで休憩するのが良さそうですね。

コメント

あの駒鳥小屋には色々なお話があって誰も泊まろうとしません。
地獄谷から振り子沢へ入って直ぐの所に遭難碑があっただろ?
あの子達が小屋に人が泊まると夜な夜な出てくるそうだよ。
そんな噂が出て人が寄り付かなくなると今度は蛇達のユートピアだよ。
トグロを巻いた蛇達のお屋敷と化しています。
でも私やまびさんは秋のキノコシーズンにはあそこでお昼ご飯を頂きます。まだ足の無い人やトグロを巻いた蛇には出会って居ません(笑)。

ヨックさん、こんばんは。

地獄谷から振子沢に入ってすぐの遭難碑、私も見ました。
碑に書かれた文章を読んでみると、18歳の若者の死を悼んだ碑なんですね。
18歳と言うと、うちの子供たちよりずっと若い年です。
親御さんのお気持ちを考えると切なかったですよ。
まぁ、私自身もその頃に山に登っていたわけですけど・・・

昔もその手の話は良く聞かされて、確か剱沢にっテントを張ってた時もあそこは
遺体安置所があるので、出るらしいとか、仲間のお兄さんがやはり夜に山を歩いて
いたら、小屋に出たとか・・・・。
最近はあまり泊まりで山に行かなくなったので、そういうやばい体験とは縁遠く
なりましたが、基本的に山への畏敬の念がそう感じさせるんでしょうか。

駒鳥小屋などという素敵な名前とは裏腹に、誰も中を覗いてみようと言い出さなかった
のは、そういう気配があったんでしょうかね(^_^;

keitann様 こんにちは
150mほどの下りは、たしかに勿体無いですね。

今回は記事ではなくて、コメントのやりとりに興味が湧きました。
駒鳥小屋は無人の避難小屋のようですね。
急場なら、とても頼りになりそうな山小屋が、幽霊がでるとの風評被害のために、人が寄り付かないとは、これは先ほどの下り道以上に、”勿体無い”ことです。

小生も昔は単独で歩いて、無人小屋に泊まることがありましたが、不思議と心細さを感じませんでしたね。
怪談話も耳に入ることが有りませんでしたので、実にシンプルな気持ちで眠りに就いていました。

後年、無人小屋で偶然同宿した男性が、「山で夜を怖がるのは、昼間に悪いことをしている人に決まっている」とか言っていましたね。
形而上学的には小生とても咎人ですが、決して犯罪者では有りませんから、夜の闇を怖がる理由がないことになります。

幽霊はともかくとして、同じ空間で蛇がとぐろを巻いているのは、御免蒙りたいですね。

そのほかにネズミが走り回ると、うるさくて閉口します。
そんなときには、天井に向かって大声で、走り回るのを止めてくれるように呼びかけます。すると、小一時間くらいは静かにしていて呉れますね。これは効果のある方法でした。
こんなことを三度ほど繰り返せば、快適な朝がやってきます。

ぶちょうほう様、こんばんは。

このときは標高900m足らずの登山口からせっかく標高1200mほどの鳥越峠に
登ったのに、その後またまた200m近く下ってしまい、チャラになってしまいました。
白馬の北にある朝日岳でもほぼ下り終わった後に、蓮華温泉までの300mの登り返しが
あります。
長丁場の歩きでは、こういうのは実にもったいないのですが、人生と似てるかもしれません。

駒鳥小屋は周囲が木々や丈の高い草で覆われていて、見ただけでもちょっと陰鬱な感じに
見えなくもなかったです。
それでも雨がふったときなどは雨宿りには良さそうでした。
私は今まで山の中で暗くなってから歩いたことがなく、無人小屋での単独の宿泊も経験が
ないので、何とも言えませんが、やはり怖さを感じると思います。
ヘビのほうも有難くないですね。
この後に立ち寄ったユートピア小屋のほうは、中を覗かせてもらったのですが、4人ほどの
方が休憩されていて、快適そうな小屋でした。
星や月が綺麗な夜など、泊まってもも良いかな~と思う小屋でしたよ。

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