今年の伊吹山はナイトハイクで、その3、暗闇にシカの目が光る
3合目には確かネットで囲まれたお花畑があったはず。
目を凝らして見てみますが、暗くて何が咲いているのかまったくわかりません。
対山館から電話があった10分後ぐらい、つまり21時ちょっと前に三合目を出発しました。
この辺りは道も広く、歩くのはさほど大変ではありません。
↑四合目にはあっけなくも21時10分に着いてしまいました。
一眼デジカメでは暗くてシャッターが下りないので、スマホを出して撮影したところ、スマホカメラのほうがまだしも撮影がしやすいということがわかり、雨模様でもあることだし、カメラはザックに仕舞い込みました。
↑去年の四合目の画像です。
この後、雨がまたまた降ってきましたが傘で凌ぎます。
確か7合目ぐらいまでは道は良かったけど8合目辺りが岩場だったような気がします。8合目は傘を差しては無理かな?
4合目を過ぎたあたりから、上を見上げると何やら黄色い光が見えるようになりました。
最初は私たち以外の登山者のヘッドライトの灯りかな?なんて思っていたのですが、それにしては道ではないような場所に見えています。おまけに私は最近。乱視が入ってきて月が二重にぼやけて見えたりするのですが、その黄色い明かりも横に2~3個見えているのです。あれ?もしかしたらあれってシカの目が光ってるのかしらん?
私がその光をヘッドライトで照らすと向こうもびっくりしたように一瞬立ち止まり、その後素早く走っていきます。人間ならあんなに素早く動けないので、あれはシカの目に違いない…しばらくしてからようやく気付きました。(^_^;
ずいぶんワイルドな経験をしてるもんだな~。
21時25分、五合目に到着しました。
ここは飲み物を売っている小屋のあるところで、去年はここで炭酸飲料を一気飲みしてその後調子が悪くなった因縁の場所です。
4合目では休憩してないので小屋の前にある自販機の屋根の下で休憩します。
Pさんが遠くで稲妻が光ったというので、今度は雷が心配になってきました。
木のない山で雷に遭ったらとんでもありません。昔、松本深志高校の生徒が穂高で雷に遭って生徒が何人も亡くなったことがあって、山歩きをするものにとって一番怖いのは隠れ場所のない場所での落雷です。
もし近くまで落雷が来そうなら6合目にある避難小屋に逃げ込むしかありません。
そんな心配が頭をかすめました。
↑去年の画像です。
自販機には屋根があって、その下で雨宿りしながら休憩します。
地図を出してコースタイムを確認したら、五合目から山頂までひっくるめて2時間10分になっていました。何とかぎりぎり日付が変わる前に山頂に着くかな?
10分ほど休憩した後、上を目指して出発です。
5合目を過ぎてしばらくすると、道がジグザグを切って登っていきます。
避難小屋がそのうちに見えてきましたが、幸い、雷が近づく気配はありません。
避難小屋には21時50分に着きましたが、雨は降っているものの雷の心配はなさそうなのでそのまま通過しました。
6合目到着は21時55分です。
去年はこの6合目辺りから絶不調に陥ってしまい、足が上がらなくて苦労したところです。この日は気温高めで涼しさは感じないものの、登るのがしんどいということはありません。
6合目辺りを登っているとき、何か小動物が足の横を駆け抜けていきました。
キツネか何かそのぐらいの大きさですがあっという間です。
相変わらず、人間には誰も会わず、この日この時間帯に伊吹山に登っているのはどうやら私たちだけみたい・・・・。
女二人、結構な冒険かも?
Pさんのデジカメは暗いところでもシャッターを切ると何枚かの画像を合成して最適な画像を作ってくれるとかで、まだデジ一で撮影しています。
でも暑いからか、雨具の上衣を腰に巻いていますね。
標高約1000mでも、この日は蒸し暑かったのです。
さて、6合目を過ぎると道の勾配もだんだんきつくなってきます。
ススキが揺れているのがヘッドライトの光でわかるのですが、月が出ていれば、ススキに名月でさぞかし風流な山登りになったろうにと残念でなりません。
22時17分、やっとこさで7合目を通過します。
6合目辺りからガスが出てきて、ただでさえ真っ暗で道が見えないというのに、なおのこと道を見失うようになりました。ヘッドライトの光は前方しか照らさないので、道がカーブしているところをついそのまま歩いていきそうになるのです。伊吹山の登山道は良く踏まれているので、草など生えてないのですが、草が生えているのでおかしいと思うと、そこはけもの道なのでした。ジグザグのたびに2mほど間違って行き過ぎて、その都度、Pさんと二人で道を探すということを繰り返します。何しろヘッドライトで周囲180℃ぐらいをぐるりと照らして、道を見つけるという具合です。
夜の暗闇でおまけにガスで視界が数メートルしかないという悪条件です。
唯一の救いは雨がそれほど激しくなかったことです。
これでお目がかなり降っていたら、とても登る気にはならなかったでしょう。
それに、初めての伊吹山だったとしたら、悪天候でのナイトハイクは無理だったでしょう。Pさんも私もこれが三度目の伊吹山なので、道を少し覚えていたので、何とかなったのでした。
途中で道標がいろいろ立っているので、道標を確認できたら道が合ってるということもあります。
八合目までは傘で何とかなるだろうと傘差し歩きだったのですが、後から思えば7合目~八合目も結構な岩場でした。
22時44分、やっとこさで8合目までやってきてほっとしました。
標高1220mということはここから山頂まではもう150mの登りを残すだけとなりました。
ここまでが道探しなどで一番大変でした。
8合目にはテーブルやベンチもあるので、ここで休憩かたがた私も雨具の上衣だけを着ることにします。ここから上は岩場なので傘は仕舞って両手を空ける必要があります。
水分は相変わらず休憩のたびにアクエリアスの凍らせたのを飲んでますが、かなり急な登りなので、冷たいのが美味しいのです。
8合目で山頂の茶店に電話をかけたのですが、ガスのせいか繋がりません。茶店の方が心配されてるのでは?と気になります。こうなったら、ちょっとでも早く山頂に行ったほうが良いですね。22時50分ぐらいに8合目を出発しました。
登っていても9合目の道標はどこにあったのか見つけることができませんでしたが、8合目からしばらく登ったら、山頂のなだらかな場所に出るのは覚えていたので、後はそれほど心配もしませんでした。ただ、あまり遅い時間になると茶店の方が心配されるので、なるべく早く歩きます。
↑なだらかな山頂の一端までようやく登ってきました。
時刻は23時18分、やれやれ、ここまで来れば後は危ないところはありません。
なのに、なだらかな場所でなぜか滑ってしまい、トレッキングパンツがドロドロになってしまいました。山頂付近はまるで粘土みたいな土なので雨が降ると滑りやすいのです。
しばらくすると茶店の明かりが見えてきました。
23時26分、山頂の対山館に到着です。
何とか日付が変わる前に着きました。
「遅くなって済みません、着きました」と声をかけると茶店の方が出迎えてくれました。
ほかにも予約されていた方がいたそうですが、雨とガスのため皆さんキャンセルされたそうです。道理でどなたも見かけななかったはずです。
山頂まで登ってきても、やはり喉が渇いていて、よく冷えたリンゴジュースを茶店で分けていただき、ほぼ一気に飲んでしまいました。
結局、ナイトハイクだというのに、水分を2リットル近く飲んだことになります。
keitannさん、こんばんは。
伊吹山ナイトハイク・・・少しお天気に恵まれなかったようですが
初めてのナイトハイクをそれなりに楽しまれたご様子。
考えてみれば夜間に登山道を歩くのは百名山でも富士山と伊吹山位でしょうね^^)
山頂で仮眠すれば随分と体に優しいでしょう。
当方などは深夜に歩いてそのまま御来光まで防寒着などで待機です^^)
夜明け後のお花畑散策が楽しみですね。
投稿: k2 | 2016-09-02 22:35
k2さん、こんばんは。
昔も3時起きで4時出発なんてのはありましたが、まったくの夜間登山はこれが
初めてでした。
天気が良くて星や月が見えていたらどんなに素晴らしかったかと思うのですが・・。
それでも、確かに今まで経験したことのない歩きで、印象に残る山行となりました。
富士山はこれからも登ろうという気があまりないので、私にとっての「夜間登山は
伊吹山ぐらいでしょうか。
距離的に近ければ、登って直ぐに下山もできますが、四国からだと生き返りが大変
なので、やはり仮眠は必要だと思いました。
投稿: keitann | 2016-09-03 23:19