犬返し~石ヶ山丈~魔戸の滝、その4、沈砂池を経て石ヶ山丈へ
やがて、ロープのたらしてある岩場の下りに出てきました。
こういう時はストックが邪魔ですが、片手にまとめてストックをぶら下げ、ロープを頼りに下ります。
この切り立った岩場があるために犬も近づけないということで犬返しという名がついたとか・・。
人数が多いと、こういう場所はちょっと時間がかかります。
しっかりしたロープがあるので、特に心配要りません。
岩場が終わると、ちょっと痩せ尾根気味な尾根を歩きます。
11時33分、本日二つ目の三角点に着きました。
三等三角点「種子川山」です。
三角点の辺りから東側を覗き込むと、電線のはるか下に集落らしきのが見えました。
エントツ山さんによれば、別荘地とのことですが、新居浜の山裾に別荘地があるんですね。なんでも一人しか住んでいないとか・・。
西を眺めれば黒森山のごつごつした稜線・・。
後続がちゃんとついてきているか、振り返って確かめるエントツ山さん。
トップを歩かれているエントツ山さんの携帯に電話が入ったので、鉄塔の下でしばらく待ちます。
鉄塔着は11時38分で、この鉄塔は四国電力の97番鉄塔だそうです。
鉄塔から少し進んだところは、何やら草の生えた場所になっていて、おかしいな~と思っていたら以前崩壊した場所なのだそうです。
↑犬返しからご一緒することになったTさん、Kさん夫妻と談笑されるエントツ山さん。
↑画像一番奥に見えている下兜山に至る稜線はかけさこの尾というのだそうです。
天気が良いので、尾根がはっきりと見えるのがありがたいです。
↑崩壊地付近の道を進みます。
崩壊地の縁まで来ないと下の林道が見えないから、見に来るようにと言われ、私も続きます。
エントツ山さんの上方に見えているのが串ヶ峰です。
画像ではわかり難いのですが、すっぱりと切れ落ちた下には林道が見えていました。
ここは高所恐怖症の人はちょっと近寄りたくない場所でしょうね。
崩壊地も通り過ぎすぎて11時49分、林道との出合までやってきました。
ピンクの帽子は犬返しからご一緒することになったTAさんです。
ブルーの帽子のご主人もご一緒です。
ご主人のスパッツは編み上げ式ので、昔のスパッツは編み上げ式で私も昔はこういうのを使っていたので、懐かしく拝見しました。
昔はニッカボッカ着用だったのでスパッツは雪山に行くときしか使ってなかったような気がします。
林道に出合ったので、ここぁらは林道を歩くのかと思ったらそうではなく、エントツ山さんの頭の後ろに写っている黄色いしゃもじ様のところを登るそうです。
エントツ山さんがつけられた道標です。
この字が汚いという話も出たそうですが、読みやすくて丁寧な字ですよね。
結局、林道に出合っても、このままどんどん南に登っていきます。
登り坂の途中には石積みもあって、ここが人の関わった場所であることを証明しています。
またまた、林道に出てきました。
林道というか、昔の牛舎道だそうで、昔は牛が引く車で採掘された銅の功績を運んだとか・・。西赤石を日浦から登ると、銅山越辺りにも牛舎道が残っていますが、この山系は至る所にそういう道がついていたようです。
次に向かうのは「沈砂池」のようです。
砂を沈める池とは?
この辺りは登りがきつくて、犬返しで飲んだボジョレヌーボーが堪えたか、ウエア一枚で歩いているにもかかわらず、やっぱり汗だくになりました。
そんなきつい登りの途中で↑キッコウハグマの花後の株を見つけました。
どうやらこの株は花が咲いてたみたい・・。
ツルシキミは逆に春に咲く花の蕾がついています。
急坂もペースを落とすことなく歩かれるエントツ山さん。
ここにも道標のテープがありました。
やがて、しっかりした石積みが見えてきて、「これは何かありそう」と思わせてくれます。
右手に少し回り込むと、何やら石の階段風なのが見えてきました。
石段もですが、石段の横に見えているのは?
置かれてある石は丸くえぐられていて、この上に導水管が通っていたという説明を聞きます。下のほうになんでも旧端出場水力発電所(はでばすいりょくはつでんしょ)というのがあって、そこに水を供給するための導水管だそうです。
沈砂池とは文字通り砂を沈めるための池で、砂が水に混じっていると導水管を傷めるからだそうです。
往時の名残の導水管を眺めながら石段を上がっていきます。
丁度、昔は導水管が乗っていたであろう場所に、今はタチツボスミレがまるで自然のコンテナよろしく生えそろっています。
こうなると遺物も自然の一部ですかね。
登りきると、何やらレンガ造りの建物があって、趣があります。
レンガ造りの建物の横を回り込むと、そこは沈砂池の堤防になっていました。
時刻は12時16分です。
堤防の上を右手に向かって歩くエントツ山さんの後をついていきます。
ここで沈砂池についての説明を聞きます。
エントツ山さんが子供のころまでは、この池にはまだ水があって泳いだそうです。
産業遺跡を眺めるYさんの奥さん。
赤石山系がほかの山と一味違うのはこういうものがあちこちに残っているところなんですね。
石ヶ山丈にはレンガ造りの建物から左に歩きます。
その後は、最後の登りを頑張って登りますが、これが結構きつかった・・・。
古びて錆びている道標の代わりに、前手に新しい道標がつけられていました。
皆さん、最後の登りを必死に登ります。
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