五月の石鎚へ、その3、デンマークの女性も登っていました
石鎚の表参道コースは例年だと冬場に登るので、雪のない石鎚は何か目新しく感じます。
アイゼンを付けた雪道だと早く歩ける場所もある反面、危険な個所もあるので、そういう場所は冬場は手間取ります。雪のない今の季節は、雪の状態はどんなだろうか?とか今年は滑落の心配はなさそうか?とか、そういう心配をしなくて良いので気楽といえば気楽ですね。
↑前日に山頂小屋泊まりだったのか、早くも下山されているパーティーの方たち・・・
やがて古い小屋が見えてきました。
確かここは一ノ鎖小屋だったかな?
私の前を歩かれていた神戸の女性二人組の方たちが鎖場を登られていました。
石鎚の鎖場はすべて巻き道があるので、鎖を登る方はそういらっしゃらないのですが、たまに見かけることがあります。それでも女性で登られているのは珍しいです。そういえば私も17年ほど前に末っ子を連れて登った一番最初の時はどこか1か所か2か所を鎖場で登りました。末っ子が登りはまだよかったのですが、下る段になって下りられなくなって半泣きになって困ったことがありました。
今でも石鎚といえば、この鎖場を登る映像が良く流れるせいか、よそから来られる方は石鎚というと鎖場を登るのがきつそうとよく言われます。今回登る予定だった東京のNさんもそう言ってたし、主人の友人のIさんも来るまでは鎖場は多少は登らないといけないのかと思っていたそうです。
それにしても神戸の女性二人組、ガッツがありますね。
私のほうは、もちろん、巻き道利用で登りましたが、眼下に鎖場を登られて神戸の女性たちが登ってくるのが見えます。
ということで、巻き道を登るほうが時間的にも早いのは間違いなさそうです。
ここまで来ると、二ノ鎖小屋がすぐ上のほうに見えてきました。
その上には山頂の小屋も見えています。
二ノ鎖小屋直下は傾斜もきつくて、冬場にもここを登るときは喘ぎながら登ることが多いです。
小屋のすぐ下でショウジョウバカマが咲いていました。
石鎚山系はショウジョウバカマが多いですね。
振り返ると瓶ヶ森が綺麗に見えてますが、冬場は邪魔するものがないので、この辺りからは剣山系もよく見えます。
鳥居が見えてきました。
冬場はこの鳥居がどれぐらい雪に埋まっているかで、その年の積雪の多寡を判断します。
11時24分、土小屋への分岐を通過します。
二ノ鎖小屋は、このすぐ上にあります。
二ノ鎖小屋ではかなり多くの人たちが休憩されていました。
ここは土小屋から登ってきた方たちもいらあしゃるので、急に人が多くなるような感じがあります。
前社ヶ森で休憩してから約1時間歩いたので、ここで何か少し食べることにします。
↑初老の男性のグループの方がいらっしゃって、少しお話しましたが、松山から来られたそうで以外にも石鎚は初めて登るという方もいらっしゃいました。
この日はずいぶん冷え込んだのか、岩黒山では霧氷とアケボノツツジが同時に見られたとか…残念、見たかったですね。
ここから山頂までどのぐらいかかりますか?と尋ねられ、「さぁ、40分ぐらいだと思うんですけど」と答えますが、冬と夏とでは、かかる時間も変わってくるでしょうね。
何しろ私にとっては石鎚は冬のほうが印象に残っているもので・・・
眼下に今まで歩いてきた道がよく見えています。
11時36分、最後の登りにかかります。
今年の1月2日には気づかなかった天狗さんがちゃんと鎮座ましましていました。
登り道の右手ザレ場には雪解け水なのか沢状に水が流れています。
少し修正していますが、瀬戸内海にしまなみ海道がこんなにはっきり見えてます。
冬場は空気が澄んでいてよく見えるのは当然ですが、5月にこんなによく見えるなんて・・・
ほんと良い日に来ました。
この日は晴れてはいても北からの風が冷たくて、登るときに噴き出る汗もこの日はそうでもなく、登るには絶好のコンディションでした。
↑見えている山の辺りは、昨夜とまった宿がある辺りでしょうか。今治方面への高速道もはっきりと見えています。
二ノ鎖小屋からほんの少し登ると、いよいよ鉄板道が始まります。
見上げるとアケボノツツジがちらほら咲いてますが、あいにくと逆光ですね。
驚いたことに、鉄の桟道の山側のほうにつららがたくさんぶら下がっています。
斜面にはイワカガミの葉もたくさん見えてますが、花はまだ少し先になります。
5月10日というのにつららがあるなんて、きっと石鎚山頂は朝はマイナス気温だったのでしょうか。
珍しくて写真を撮っていたら、後ろから来られた外国人の女性もスマホで何枚も撮影されています。
アメリカの方かな?と思い尋ねたところデンマークからと仰っていました。
手には金剛杖を持ち、どうやらお遍路をされているようです。
デンマークというと北欧ですから寒い国と思うのですが、つららがそんなに珍しいのかしらん?
それともデンマークは確か平地しかない国だったような気がするから山自体が珍しいのかも?
そんなことを考えながらもデンマーク語はもちろんですが、英会話もさっぱりなので、尋ねることができませんでした、(^^;)昔はハワイなどで、少しは喋ったりもしてたのですが、英語とは縁が薄くなるばかりですね。
↑デンマークから来られているという女性。
↑この鉄の桟道辺りは冬場はこんな感じで、雪が多い年は通過するのに結構緊張するところです。
雪のない時期は緊張することなく歩けるので大丈夫ですが、今年の冬に登った時は雪が少なくて、それほど緊張感なく歩けてラッキーでした。
傍らにはまだ残雪が少し見えていますね。
途中、二ノ鎖小屋でお話をした松山からの初老の男性パーティーの方たちが休憩していたので、デンマークの女性が登っているとお話ししたところ、持参のアーモンドをデンマーク人の女性に「お接待です」といって差し上げていました。デンマークの女性の方は喜んでいましたが、私までお接待にアーモンドをいただいてしまいました。(^^;)
それにしても石鎚も国際的になったものですね。
最近、外人のお遍路さんをよく見かけるのですが、お遍路歩きのついでに石鎚まで来られたのかな?
いよいよ山頂まで400mとなりました。
私のすぐ前を神戸のガッツのある女性二人組が登られていますが、その前を登っているのももしかしたら外人の男性?
後でわかったのですが、ドイツから来られている若者なのでした。
それにしても大きなザックですね。
こんな涼しい日に半袖に半パンという格好もいかにも外国の人らしいですね。
12時ちょうどに面河への分岐を通過します。
ここを通過すると山頂もあと少しです。
↑面河方面への道。
この前歩いたのは西冠に行った時だったかな?
ここ数年、この道は歩いてないような気がする・・・・
そのあとすぐに三ノ鎖への分岐。
それを過ぎると二ノ森方面への稜線が見えてきました。
これが最後の鉄の桟道かしらん?
振り返ると瓶ヶ森がよく見えていて、気持ちいい・・・
ズームすると成就社がこんなにはっきりと見えています。
keitann様 こんにちは
お遍路のついでに石鎚登山だとしたら、やはり、外国から来た人たちは私たち日本人よりも余程大掛かりな物差しを持っていますね。
また、つららの下がるようなところを、半そで半ズボンというのも、無茶なのか、それだけ気宇壮大なのか・・・確かに日本人離れしていますね。
9時20分ごろから歩き始めて、そろそろ3時間になりますね。
変化の多いこれまでの道のりはとても魅力的です。
投稿: ぶちょうほう | 2018-06-01 11:15
ぶちょうほう様、こんばんは。
デンマークの女性の方は手に金剛杖を持たれていたので、多分お遍路されてるんでしょうね。
お接待の意味も分かっていたようでした。
最近、外国の方がお遍路されているのをよく見かけますよ。
欧米人は日本人やアジアの方より歩くのを好むようです。
四国の山でもたまに外国の方に会いますが、たいていは欧米人のようです。
ハワイなんかに行くと日焼け防止で肌を隠しているのは日本人ぐらいで、あちらの方は
タンクトップに短パンですね。
大学出てちょっと後ぐらいにカナダに行った時も、まだちょっと肌寒いような日でも
上半身裸でバレーボールの興じているのを見て驚きました。
日本人がちょっと神経質すぎるのかもしれません。
また、ノープランで行き当たりばったりに歩くというのも欧米人に多いと思います。
私も性格的にそういうところがあるので、共感が持てます。
成就から弥山まではコースタイムは3時間ほどですから、写真を撮らなければそろそろ
着くころですね。
投稿: keitann | 2018-06-01 22:01