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2006-07-20

北岳に登る、その7、ミネザクラ

ゆっくりペースが幸いしたか、Oさんも快調のようだ。

よかった。すでに御池小屋から400mは登っていると思われるので、後は300mばかり登ったら稜線に出るはず。そうすればあとはアップダウンもそれほどない。

この高さまで登るとさすがにチョコレートやキャラメルなどの行動食が美味しい。

15分ばかり休憩して出発。

雨がぽろぽろし始めたので折り畳み傘を差して歩く。降ったりやんだりという感じで、傘を差したり仕舞ったりを繰り返す。

白根御池から上を見上げたときも、視界があるのは下のほうだけで、標高2500以上にはガスがかかっているように見えた。

Dsc01567_3

道沿いはシナノキンバイがすごく多くて、シナノキンバイの株元にこちらも黄色いキバナノコマノツメが咲き乱れている。場所によってはサンリンソウも咲いている。ちょっとしたお花畑だ。

Dsc01568_2 繁みにクロユリが咲いていた。

今日開いたばかりというような綺麗な花だ。惜しいことに暗すぎて撮影するときにフラッシュが光ってしまう。それでも、去年の仙丈ではたった一輪だけ見たクロユリも花がボロボロだったので、こんなに綺麗なクロユリを見るのは学生時代以来。

時折、下って来る人にすれ違う。

Dsc01574 ミネザクラの花が散ってしまった木は先ほどから見かけたが、まだ花が咲き残った木が数本見つかる。樹高は精々1m半ほどだろう。木も小さいが花も小さく、それが下を向いて咲くので、下界の桜とは全然イメージが違い、可憐な雰囲気。御池小屋の管理人さんにミネザクラはもう咲き終わっていると、聞いていたので、思いがけない出会いに喜ぶ。勿論、初めての出会いだ。

Dsc01575_1 標高2800を越した頃からダケカンバも見えなくなった。どうやら森林限界を超えたらしい。目に入るのはシナノキンバイやまだ花の咲いていないバイケイソウなどからなるお花畑。黄色い花はこの頃にはシナノキンバイだけでなくキンポウゲなども混じってくる。

Dsc01576 ピンボケで申し訳ないがショウジョウバカマもちらほらと咲いている。ショウジョウバカマだけは下界のものと変わらない背の高さで草丈が20センチはある。北岳のショウジョウバカマは色が濃いようだ。

Dsc01580 斜面で一番目立っているのはやはりシナノキンバイだ。

Dsc01581_1 一箇所だけ白い小さな花が咲いている。これは実物は見たことがないが、ヒメイチゲに違いない。北海道でよく咲くと言う、そして四国でもその姿がまれに見られるそうだ。このヒメイチゲも以前から見たかった花なので、大感激である。

樹林がなくなって雨がまともに降るので、この辺りで合羽を着用する。恐らく稜線も近いと思われる。

Dsc01583_1 一年ぶりのコイワカガミも道の傍らで見え始めた。ここのは草丈が5センチほどで、とても小さい。

Dsc01584 アオノツガザクラも咲いている。

いよいよ高山植物のオンパレードだ。

Dsc01585_1 岩場に咲いているミヤマタネツケバナ。花や葉の感じは下界のタネツケバナとよく似ているが、とにかく小さい。岩場で咲くとどんな花でも数段可憐に見える。

8時30分頃、稜線に出たと思われる。

うっかりと分岐の道標を撮影し忘れた。

Dsc01589_3 稜線に出てようやくハクサンイチゲに出会う。去年の仙丈ケ岳では藪沢新道の途中からすでに咲いていたが、ここ北岳では稜線上まで出会うことがなかった。

一年ぶりだね~。

Dsc01590_2

稜線に出るとそれほどたいした登りはないので楽だが、風が吹き付けるのでとにかく寒い。私とSさんは稜線に出る前に合羽を着たが、Oさんはまだいいからと着ていなかったのだった。しかし、このまま合羽を着用しないで歩くと相当体温が奪われるのは必至なので、着用してもらう。西からの風がとにかく強い。視界はせいぜい20mほど。

秋田駒のコマクサ群生地を思い出す。

あの時も風が吹き付けて、傘など何の役にも立たなかったっけ。

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コメント

ヒメイチゲに出会えましたか!
雨の中でも可憐な花でしたでしょう。
私が以前登ったときより半月ほど早いので、少し違った花が見えますねー

うーーン、裏山もいいなーやっぱり。
雨具を新調しましたぞ。これでいつでもゴーー

keitann様 いよいよ本丸に近づいていますね。
雨傘をもっての登山とはこれは通ですね。
風さえなければ快適この上なしですね。
ところでこう云う環境下でブヨの出現は如何でしたか?

黒百合が咲いてきてよかったですね。

風の強い稜線に出られて傘を畳まれ、今度は強風とガスの中の行軍ですね。

高山植物帯(高山れき地)の花達との出会いを楽しみにしています。

こんにちは~。
黄色いお花畑すごくいいですね!!クロユリも、以前育てて夏越しできなかったこと思い出しました。
こんな高いとこでキレイに咲く花だもの・・・おおしゃかでへたれるハズですよね・・・。
それにしても、そんな標高の高いところに桜が咲くなんて知りませんでした!!カワイイ花なんだろうなぁ♪
このガスの向こうに何があるのか・・・。
ちょっとワクワクします。それにしても寒そう!!

systemさん、こんにちは。
そうなんです。ヒメイチゲに出会えるとは思ってもいなかったので、予想外の展開に大喜びでした。下山時に御池小屋で「歩きながら覚える北岳の高山植物」という小さい図鑑を購入したんですが、それにもヒメイチゲはちゃんと紹介されています。ただ、咲いている場所は広河原~大樺沢二俣、花の時期が5月中旬~6月上旬となってます。私たちは例外的に標高2800前後で咲いているのを見られたので、この時期でも咲いていたんですね~。この辺りではほんとにここ一箇所だけでした。しかもこのヒメイチゲが咲く場所はクロユリも多く、サンリンソウ、ショウジョウバカマ、コイワカガミなどざっと見ただけで6種類の花が同じ場所で咲いていたんですよ。夢のような場所でした。
systemさんちからだと、ほんとすぐですよね。
雨具を新調したなら梅雨時も平気ですから、次回は是非7月上旬に登ってみてください。6月下旬~7月上旬が、ほんとは一番花の種類が多いのだそうです。勿論キタダケソウも見れますよ。

ぶちょうほう様、こちらにもコメントをいただきまして有難うございます。
傘を差して登るのは昔の山登りの名残です。学生時代には雨具といってもひどいものしかなく、防水は充分でない上、通気性が悪く着用すると蒸れがひどいのです。そこで、樹林帯など足元が安全で風がひどくない場所は傘を差しての歩行が多かったです。今は雨具が驚異的に改良されたのと、ストックを持つ人が多いので傘を差すことをしなくなったのでしょうね。しかし少しぐらいの雨ならば、傘はすぐに差せますし、蒸れることもないので便利ですよ。使い分けると良いのではないでしょうか。
ブヨは多少はいましたが特に気になるほどではなかったです。ある一定の条件のもとだと、大発生するようですね。今までブヨや虫で困ったのは3度ほどです。
山はとにかく同じ山でも樹林帯の中、沢沿い、稜線上など、場所が変われば風向きや風の強さも変わりますので、状況判断を早くして早めの対処が要求されますね。
去年の仙丈ケ岳もまったく同じパターンでした。
どうやら南アルプス北部では標高2800以上ではガスがなかなか取れないようです。

ちゃっぴーさん、こんにちは。
そうなんですよね。山の花を自宅で育てていて、いざ、高山で花を見ると、植物がいきいきとしているのでショックなんです。果たして自宅で高山の花を育てることに意味があるのだろか?などと、いつも山から帰るとそう思ってしまいます。
ミネザクラは木の高さも私の背丈ほどですからかわいいよ?今度は是非花盛りの頃に見てみたいけど、そうなるとバスも入ってるかどうか?
もっと時間が取れるようになったら、登山口から何日もかけて登るような、そんな山歩きをしたいですね。
あ、稜線上はほんとに寒いんですよ。
気温はそうでもないだろうけど、体感温度がね~。

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