高知花紀行、その8、ツメレンゲ
ようやくもとのR321に出たら、後はひたすら足摺目指して走ります。
しばらく人家の少ない山地を走るとやがて待望の海岸線に出ました。どうやら土佐清水市に入ったようです。ここの海岸は海岸線といっても、先ほどの大堂海岸のような断崖ではなく、普通の海岸線です。
大堂海岸では陽射しが少し翳っていたので、太平洋の特徴である紺碧の海が見られませんでした。しかし、この頃には天候も良くなって、海は濃いブルーで、いかにも太平洋の海です。
気持ちよい海岸ドライブを楽しんでいたら、Nさんが「ツメレンゲ!!」と叫びます。
丁度良い具合に、直ぐ先に駐車できるスペースがあったので、車をとめて急いでカメラを持って、道を引き返します。
車道から6mぐらい上の岩場にツメレンゲがいっぱい見えています。またしても一眼デジカメの威力発揮でした。ズームで引き寄せて撮影します。しかし、欲を言えばもう少し倍率の高いレンズがあったらな~(^。^;)
どこか下のほうで生えているところは?と探すと岩場の下の辺り、丁度目の高さより少し上で咲いていました。よかった・・・なんとか接写に近い撮影が出来ます。
ベンケイソウ科、キリンソウ属。暖地の岩上や屋根の上に生える多年草とあります。
花期は9~11月とあります。野草友達にも12月半ばではツメレンゲの花は終わっているかも知れない、といわれていましたが、なんとか咲き残っていてくれました。それにしてもツメレンゲも見られたらな~と淡い期待はしていたけれど、まさかほんとに見られるとは思ってもいませんでした。
Tさんも大喜びです。私はてっきり、もっと海のそばの岩場で咲いているのかなと思っていたら、道路法面の岩場に咲いていたのでした。
12月初めに来たときはあちこちで見かけましたが、そろそろ終盤に差し掛かっているみたいです。
キク科アゼトウナ属です。
岩にへばりついて咲いています。この前来た時も岩に張り付いて咲いていました。ニガナみたいな花ですが、葉っぱは海岸性の植物によくあるように分厚い葉っぱをしています。
後方はウバメガシでしょうか。この頃には青空も復活してきて、こんな光景からはとても12月とは思えないでしょう?
実際、これを撮影しているときは全然寒くなかったのです。
こちらはアシズリノジギクとアゼトウナが仲良くコンクリートの壁に咲いています。
岩に張り付いて咲いているアシズリノジギクです。岩場の上のほうのをズームして撮影しましたが、アシズリノジギクの特徴である、葉が白く縁取られているのがよくわかります。
岩場の上のほうでは他のキクとの交雑も避けられるのでしょうね。それに人に掘り盗られることもなく、花たちには楽園です。
それにしてもこんな岩場にくっついて水分や栄養分はどんな風に摂取するのでしょう?
この岩場はやけに赤っぽかったですが、鉄分が含まれているのでしょうか?
ピンクの花はハマナデシコです。
この画像には咲いている花が3種類も写っています。
また、花は咲いてはいませんがボタンボウフウの葉っぱも写っていますね。次の記事でボタンボウフウについてもご紹介したいと思います。
ツメレンゲがずいぶんたくさん咲いているのが見えますね。(画像はクリックで大きくなります)
こんにちは。
高知花紀行を楽しく拝見しています。この時期でも花がたくさんあるんですね。さすが南国です。
投稿: 多摩NTの住人 | 2007-12-22 13:01
keitann様 こんにちは
風邪を引いて、すっかりネットから遠ざかっていました。
ですから久しぶりに現れて、いきなりこの記事にお目にかかることになります。
ツメレンゲの自然界で咲く姿をこちらで目にすることが出来てとても嬉しく思います。
小生の最近の目標はツメレンゲをこういう風に眺めることでしたから・・・。
またネットに復帰することになりますが、まだ根気が有りません。
ボチボチですが、よろしくお願い致します。
投稿: ぶちょうほう | 2007-12-22 17:44
ツメレンゲ こんなところに咲いてんですか。
アップの写真もきれいです、すぐに新しいカメラも使いこなしちゃいそうですね。
しかし、年末の時期に花盛りとは
うらやましいなあ(^o^)
投稿: 加納@新潟 | 2007-12-22 23:28
多摩NTの住人様、こんばんは。
高知花紀行とはまた仰山なタイトルをつけてしまったものですが、この時期に花紀行ができると言うこと自体が、南国たる所以でしょうね。
別に高知の観光宣伝をするわけではないですが、花は綺麗だし、食べ物は美味しいし、晩秋から初冬にかけての高知は、なかなかいいものですよ。
投稿: keitann | 2007-12-23 00:02
ぶちょうほう様、こんばんは。
時々、御ブログを覗かせてもらっていましたが、更新されていなかったので、心配していました。
お風邪を召してらしたのですね。今から秒読みで新年を迎える準備になるわけですが、私も昔のようにきっちりと大掃除などもしなくなりました。
これも加齢のせいだろうと思っています。これはと思うものだけ、ちゃんとやっていれば、それも良いかな、などと思います。
ツメレンゲの自生は私も初めて見る光景で、それが丁度燦燦と照りつける太陽の下で見られて、ほんとうに感動でした。
やはり、遠路はるばると行っただけのことはありました。
また明日にでも、御ブログに伺いたいと思います。
投稿: keitann | 2007-12-23 00:09
加納さん、こんばんは。
そうなんです、ツメレンゲだけでなく、いろいろな花がこの岩場で咲いていましたよ。
この岩場は南に面していて、南にあるのは大海原だけですから、陽射しを遮るものは何もないんですね。
うちにも去年購入したツメレンゲの小さな株がありましたけど、あまり日に当ててなくて、そのせいか今年は花を見ることなく終わりそうです。(^。^;)
この自生地を見て、「置き場所が失敗だった」って思ったことでした。
新しいカメラは撮る人を選ばないと言うか、はっきり言って誰が撮ってもある程度の画像が撮れそうですよ(^。^;)
最新の技術はすごいもんんですね。
投稿: keitann | 2007-12-23 00:14
keiちゃん、こんばんは~
高知の花廻りとっても素晴らしいです。
ツメレンゲがこのように岩場に張り付いて咲いてるんですね。
私も以前は大きな株を育ててましたが、何故か多肉と勘違いしてまして、それ程気にもなりませんでしたから、人に上げてしまいました。こうして自然界に咲いてるのを見ると、ちょっと惜しかったかな~~笑)それにしても、たくさんの花が咲いて12月とは思えない風景ですね。
投稿: まこ | 2007-12-24 00:42
まこさん、こんにちは。
ツメレンゲは、去年、野草友達(一緒に散策したりもする友達です)のサイトで、自生の姿を見ていたのです。
でも、生でみるのは、想像していた以上に素晴らしい光景でした。
あんな荒々しい岩場に可憐な花が何種類も咲く光景は、北岳などの山頂付近の高山植物を髣髴させます。
そして、直ぐそばには群青色をした太平洋、トロピカルな熱帯性の植物など・・。
つくづく私の住んでいる四国は花の宝庫だなと思いましたね。
常春みたいな場所もあれば、石鎚などの高山は雪に閉ざされて、本州の雪国と同じなんですから・・。
投稿: keitann | 2007-12-24 12:42