土小屋~筒上~笹倉湿原、その7、シャクナゲ
筒上山から笹倉湿原を目指すには南西に伸びた尾根を下ります。この尾根は愛媛と高知の県境になっているので県境尾根と呼ばれているようです。
二万五千図には入ってないルートですが、昭文社の山と高原地図「石鎚四国剣山」の最新版には点線でルートが書き込まれています。
↑画像でピンクのアケボノツツジがたくさん見えているのが、その県境尾根です。
下り口は筒上山の南ピーク直下付近から下り始めます。最初は笹原の中の踏み跡を辿りますが、あまりにも急なので、体がつんのめりそうになりますので、しっかりと笹を握って滑らないようにしなければなりません。
下り口には棒みたいなものが立っているそうですが、私はうっかりと見落としました。
上から眺めるだけでも急勾配なのがわかると思いますが、実際、この尾根の勾配はすごいものです。
二年前にはこの尾根ではすっかり咲き終わっていたアケボノツツジが、この日はまだまだ見頃でした。
尾根に取り付いて直ぐに、シャクナゲの開きかけた花が見えてきました。
二人で大喜びです。
シャクナゲのピンクもなんともいえず綺麗です。
今年はどの山に行っても花芽がついたシャクナゲをほとんど見ませんでしたが、この尾根だけは花芽がかなりありました。
二年前の逆コースを歩いたときにも、この付近はシャクナゲがとても多かったのを思い出しました。
シャクナゲも綺麗ですが、勿論、アケボノツツジもちゃんと咲いています。
この尾根は登りのときも大変でしたが、下りは下りで、滑りそうな個所が多くて、気が抜けません。
樹肌はまるで松の老木のような樹肌で,それゆえに別名マツハダとも呼ばれています。3年前に樹木に詳しい方と稲叢山に登ったときに、ゴヨウツツジの木について、実物を見ながら、そんな解説を聞きました。そのときの稲叢山山行の記事はこちらです。
それにしても樹形もずいぶん複雑ですね。木には風格のようなものさえ、感じます。
辺りはこの頃にはすっかりガスってきました。
二年前はゴヨウツツジも綺麗に咲いていて、ゴヨウツツジとツルギミツバツツの紅白のツーショットなども撮影しています。
このシャクナゲが咲いている辺りから尾根の北側を巻いていた踏み跡が尾根を乗っ越して尾根の南側に出ます。大きな倒木が2本倒れていて倒木沿いに東に歩きます。その後直ぐにS君が「ルートを外したようだ」と言うので周囲を見渡すと、赤テープが見えません。生憎とガスが出ているので、視界が利きませんから、稜線も見えません。この県境尾根ルートはほぼ稜線伝いに尾根を直登しているので、稜線さえ見えれば、ルートは直ぐにわかります。ところが我々が立っている場所は恐らく谷の上部です。私の勘では東に寄りすぎている感じがするので、笹原をトラバースして西に移動します。と書けば簡単ですが、急斜面の笹原をトラバースしたら岩場になっていて、その岩から下のテラス状の場所に飛び降りたりしなければならず、ちょっとヒヤヒヤものでした。一つ間違えば、怪我をしていたでしょうね。
下のほうを見ると、どうやらこの方角に下れば良さそうです。そうこうするうちにS君もこちらにやってきて、赤テープを発見したようです。やれやれ、20分ほどタイムロスしてしまいました。
この付近の尾根上にも大きなゴヨウツツジが生えていて、二年前にはこの付近で初めてゴヨウツツジの開花を見て、感激したのでした。
しかし、この日はこの場所でもゴヨウツツジは蕾でした。
10日もの差があれば、開花してないのは仕方ないですね。これだけアケボノツツジが綺麗だと言うことはゴヨウツツジにはそのぶん早すぎるということなのです。
アケボノツツジの手前に無数の花芽をつけたゴヨウツツジの木があります。
花の時期が違うので、残念ながらピンクと白のツーショットはなかなか見られません。
ゴヨウツツジはアケボノツツジよりも木に風格があって、大きさも大きいものが多いように思います。
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