東赤石山、雨の単独行 その1、アプローチなど
東赤石山は花の百名山にも入っていて、四国でも花の山として、山に登る人間なら知らない人はいないであろうという人気のある山です。自宅から登山口までが一時間半と割合短時間で行けるのと、今からの季節は特にいろいろな花が次々と咲くので、何度でも登りたいほどです。
因みに07年の6月30日に登ったときの記事はこちらです。
去年の6月末に登ったときはキバナノコマノツメとユキワリソウが咲き残っていたのに、生憎とデジカメを持っていき忘れ、携帯のカメラで撮影したのでした。今年はキバナノコマノツメとユキワリソウを良い状態で見たいと思い、6月半ばには是非登ろうと思っていました。
いつもの山友達のTさんはまだ膝が本調子ではないので、今回は単独で行くつもりで、お天気や自分のスケジュール調整をして、15日の日曜日に行くことに決めました。
画像は山頂付近で撮影したキバナノコマノツメです。花の状態は最高だったのですが、生憎の雨で、カメラのレンズが山頂に着くまでに曇ってしまい、せかっくの花が今回はこんな画像になってしまいました。
前夜の天気予報では愛媛東部は曇りのち雨、ならば、せめて登りの間は雨が降らずにいてくれるかと思い、前夜に支度して眠りにつきます。翌朝、5時過ぎ起床、お天気チャンネルを見ると愛媛西部ではすでに1mm以下の弱い雨が降り始めています。しかし、九州等も同じく1mm以下の小雨で大雨になることはなさそうです。途中から雨覚悟で出発します。
高速には5時50分には乗り、一路、西を目指します。県境を越す付近で早くも弱い雨が降り始めました。しかし、それで引き返したり、車での花散策に切り替えるのも気が進まず、登山口を目指すことにしました。三島のコンビニで食料調達したら、南に向かい法皇トンネルを抜けて金砂湖沿いを走ります。
金砂湖にかかる平野橋上に車をとめて金砂湖を撮影してみました。5月末に通ったときも意外と水量が少なかったのですが、この日は梅雨の真っ只中とあって、さすがに満水近いようです。お隣の県のことながら、ほっとします。
橋の上から東方面の山を見てみます。雨が降っているわりには空は明るく、山々もガスの切れ間に時折見えています。天気は小雨ながらも大きな崩れははなさそうだと判断しました。
この日は少しでも早く登り始めようと思っていたので、家を出る時間もいつもより早くして、途中で寄り道もしないつもりだったのですが、マタタビの花だけは撮影しておきたくて車を停めました。
10日ほど前に香川の山のマタタビを見たときにはまだ蕾だった花が咲いています。いつも思うのですが、綺麗な花です。
登山口の瀬場には7時15分に到着しました。自宅から丁度一時間半です。
登山口にはすでに4~5台の車がとまっています。私と同じように雨の中を登る人もいるものですね。画像中の茶色い小さな小屋はトイレの建物です。2年ほど前に建てられたトイレで、どなたが管理してくださっているのか知りませんが、いつ来てもさっぱりと清潔です。登山口にこうしたトイレがあるとほんとに助かります。
登山口の様子です。歩き始めは7時32分。服装は雨具の下だけを着用し、上は雨具は着ずに折り畳み傘を差します。昔、学生時代の山登りは吹き降りの雨でなければ、たいていは傘差しスタイルでした。今も、岩場歩きなど足元の悪い歩きでなければ、傘を差すことも多いです。
単独でこの山に登るのは去年秋以来二度目です。
最初は薄暗い樹林の中をジグザグと登って行きます。20分も登ると筏津からの登山道と合流します。
筏津との合流地点付近は豊後と呼ばれていて、以前は集落があったらしいですが、今は石垣などの面影が残っているだけです。豊後から少し進むと平坦地の中を道が通っていて、天気が良い日ははるか向こうに東赤石か八巻山と思われる姿が見えますが、この日はさすがにガスで見えません。
尚、今回は雨のため、一眼を濡らすのを避けようとコンデジで撮影した画像も混じっていますので、ご了承ください。
ユリ科アマドコロ属。茎に稜がないのが特徴ですが、見慣れるとアマドコロや大アマドコロと、直ぐに見分けることが出来ます。
再び樹林の中を歩き始め、道は瀬場谷の右岸に聳える山肌を巻くようにつけられています。
赤いヤマツツジの花の蕾が見えていて、少し色濃くなり始めた緑に彩りを添えてくれます。
赤い水飲み用のコップが備えられた小さな沢を渡ってしばらく行くと、轟々という音がして八間の滝が樹林の間から見えてきます。
この日は雨だったので、水量はいつもより豊富です。
途中でウリノキを見つけて下にぶら下がっている花を撮影しますが、暗いのと揺れるのとで、ろくな画像が撮れませんでした。
ウリノキ科、ウリノキ属。
花弁がくるりと巻き上がって葯が垂れ下がった格好は、なかなか良い被写体なのですが、何しろ薄暗い場所で咲いているので、撮影には難儀します。この日は雨で特に難しかったです。一眼カメラは最初はザックに入れていたのですが、途中でいつもと同じ、首から下げて、カメラをビニールで巻いています。撮影のたびにビニールを外し、終わるとビニールで再び巻き・・おまけに傘を差しての撮影なので、なかなかですね。
植林帯の中の道はよく整備されていて、山を歩きなれた人には何の問題もないルートです。
前日に草刈がされたばかりなのか、草も綺麗に刈られていて、刈り取られたばかりの木の葉や草がまだ青々としていました。こんな地道な作業をして下さる方たちに頭が下がる思いでした。
フタリシズカが咲いていましたが、東赤石ではここで2,3株だけ見ただけでした。他の山だと、この時期はフタリシズカを結構目にするものですが・・。
いつも休憩を取る第一渡渉点までやってきました。この手前にヤマアジサイが群生しているのですが、この日は時期が早くて、たった一輪だけが咲き始めていました。それでもこの一輪が咲いていてくれて、感謝です。
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