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2008-06-20

東赤石山、雨の単独行、その4、ヒロハヘビノボラズ

雨はそれほど強くなるわけでもなく、また止むわけでもなく、同じような感じでしとしと降っていて、いかにも梅雨時の雨という感じです。東赤石山にはほとんどの人が沢コースから登るらしく、この日はそれ以前に雨で登山者もほとんどいないのか、出会う人はいません。

自然林歩きに入ると、お天気が良ければ、南に大座礼山の姿なども見えるはずですが、この日は展望はあきらめざるを得ません。

P6151156_2

こんな淡い黄色の花が咲いています。下では見ませんでしたが、標高1500辺りから出現してきました。先ほどメギらしき木がありましたが、これは葉の感じが違いますが、どうも去年の秋に紅葉したのや赤い実がなっているのを見た覚えがあります。

そこで、去年の秋に書いた記事を再度開いて見てみました。記事はこちらです。

Photo 去年の10月28日にこの尾根コースで見かけた実です。これがメギの実だったわけです。

P1170464 良く似た実でもう少し大きい実がなっていたのですが、今から考えるとそれがヒロハヘビノボラズだったわけです。

このときは葉が落ちてしまっていて、確かめることができませんでした。

P6151149 枝にはこんなに鋭い刺があります。この刺があることと、葉の幅が広いことからヒロハヘビノボラズという名がついたようです。

四国ではここ東赤石山だけに自生するそうで、愛媛県の絶滅危惧種になっていますが、個体数は多かったです。

全国的にみると白馬岳などかなり高い山で見られる木だそうです。そんなものが期せずして見られたのはとてもラッキーでした。これもいつも登る時期とは少し時期をずらして登ったおかげでしょうね。

P6151118_2 ナナカマドの木も見られるようになってきました。すでに花芽をつけているようです。

P6151145 ガスで一寸先が見えないというほどではないですが、それでも遠くの山々は雲の中ですね。

P1000743 キバナツクバネウツギもたくさん咲いています。画像からもおわかりのようにガク片は2~3枚なのでコツクバネウツギになります。

オオツクバネウツギはガク片が5枚です。

P6151147_2 ほかの山で見るのより、黄色の色がとても鮮やかでした。

P6151161_2 上に行くほどイヨノミツバイワガサの花の咲き具合が悪いのかと思っていたら、こんな見事な群生に出会いました。今まではもっと遅く来ていたので、茶枯れてしまった姿か何とか咲き残った姿しか見てなかったのが、ずいぶん綺麗な姿を見ることができて、感激でした。

P6151164_2 葉っぱの形も綺麗だし、花も申し分ない美しさですね。

P6151165_2 トラバース道に合流したのは11時32分でした。コースタイム50分のところを花を見たり写真を撮ったりで、1時間半もかかったわけです。^_^;

このトラバース道をここから西に進みます。雨が降らなければ東方面の権現越えにも行ってみたかったのですが、この雨ではちょっと無理のようです。

コメント

keitann様 こんにちは
下の記事でタカネバラの美しい姿を拝見し、珍しいイヨノミツバイワガサを眺めたその後で、カンラン岩の記事を読みながら、どんどん深みにはまってしまい、岩石の記事をネット上で読み進めてしまい、こちらにコメントすることを忘れてしまったほどの呆け人間であります。

あけて今日の記事で、再び、イヨノミツバイワガサの群生を見ることが出来ました。
真っ黄色のキバナツクバネウツギは三河では見かけない花でしょうね。とても色鮮やかですね。

ヒロハヘビノボラズも名前は聞いて知っていますが、これもそれと気付いて出逢ったことが無いかもしれませんね。
雨の中ですが、着実に成果が上がっていますね。

ヒロハヘビノボラズは本当にユニークな名前ですね。名前は聞いたことがありましたが、実物はまだ見たことがありませんでした。さすがに低地では見られないようですね。コトリトマラズといい、メギ科の植物は面白いです。

ぶちょうほう様、こんばんは。
タカネバラは6月末頃から咲き始めると思われますが、丁度来週末は、再びこの山に登る予定ですので、開花した姿が見られる予定です。
蛇紋岩は橄欖岩が変質したものだそうです。蛇紋岩地は高知にも多く、5月にカザグルマを見に行った場所も蛇紋岩地でした。そして、やはりシライトソウがいたるところに生えていましたが、この東赤石山も蛇紋岩系の地質なので、特有の植物が自生しています。
やはりシライトソウはあちこちで見られます。
キバナツクバネウツギは他の山でも多少は見ると思いますが、これほど色鮮やかな株は初めてでした。
ヒロハヘビノボラズはご存知だったのですね。私もこの山に咲くとは知っていましたが、これほど個体数が多いとは思いませんでした。標高1400から上ではかなりの数を見かけました。オトメシャジンといい、シラヒゲソウといい、シコクギボウシといい、この赤茶けた岩石からなる山がこうも様々な花を咲かせることに、驚きます。
よろしかったら、剣山などとともに夏に登られると実に面白い花がご覧になれますよ。

多摩NTの住人様、こんばんは。
そちらのほうだと、尾瀬の至仏山や白馬の八方尾根などでヒロハヘビノボラズが見られるそうです。しかし、花の時期と実のなる時期を除いたらいたって地味な低木なので、気付かないかも知れません。
メギは別名がコトリロマラズと言うのですね。この東赤石ではメギとヒロハヘビノボラズの両方の種類がありました。実も木もなんとなく似ていて、私などは去年秋に登ったと木葉訳がわからなかったのですが、今回は葉がまだあったので、ようやく納得できた次第です。
他にもメギ科にはサンカヨウやイカリソウなどもそうでしたよね。

ちょっと遅くなりましたが、、、。
カンラン岩、ヒロハヘビノボラス、キバナウツギ。
私が今年初めって出会ったキーワードに引かれて、書き込みです。
アポイ岳はカンラン岩の山で、ヒロハヘビノボラズが咲いてました。のぼる前にビジターセンターで調べていったのですぐに分かりましたけど、あのすごい棘を見てこなかったのは失敗です。なんでこんな変な名前が付いてるのか不審には思ったのですが、、、。
キバナウツギは群馬県の低山で。でも黄色というよりはクリーム色のような薄い色でした。霧雨の降る日でしたが、keitannさんも雨の中でしたよね。しかもた〜くさん。
ほかのウツギはもっと花付きが良くて密に咲くと思いますが、これはどちらかというとバラバラですね。
タカネバラ、またアップして下さいね。楽しみにしています。

プルメリアさん、こんばんは。
アポイ岳に行かれていたんですね。

アポイ岳も山野草好きなら、一度は耳にする山の名前ですね。
位置的にはどこに位置するか知らなかったのですが、日高山脈の南端なんですね。
日高山脈と言えば、私たちが大学3年の夏合宿の時に、私は知床方面を登っていましたが、男子ばかりからなる精鋭パーティーがペテガリとかエサオマントタベツなどに登っていましたよ。あこがれでもあり、怖い存在でもありました。
アポイ岳もまた橄欖岩からなる山なんですね。橄欖岩や蛇紋岩、石灰岩の山は特殊な植物を育てますね。
同じ時期に期せずして日本の北と南でヒロハヘビノボラズを見ていたというのも何かの巡り合わせでしょうか。
棘は私も意識して撮影したわけではなく、木の全体層像を撮影した中にたまたま写っていたものです。
キバナツクバネウツギはいろいろな山でも見かけますが、東赤石のは特に黄色が濃くてきれいでした。
ツクバネウツギの中にも非常に花つきの良いのもありますが、これは花はどちらかというとまばらでしたね。
タカネバラは、このあと、6月末と7月初めに登る機会がありますので、どちらかで撮影できると思います。

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