« 秋晴れの石鎚東稜を登る、その2、ガスが晴れる | メイン | 秋晴れの石鎚東稜に登る、その4、岩とリンドウ »

2008-10-05

秋晴れの石鎚東稜を登る、その3、オオルリ

やがてちょっとした展望のある場所に出てきました。

S君が見えている山の説明をしてくれているとき、ふと、5mほど離れた繁みの中になにやら青い鳥がとまっているのが見えました。

P9279764

普通は野鳥はなかなかこのぐらいの距離で、じっとしていてくれないのですが、このときはどういうわけか10分ほども同じ枝でとまっていたのです。

急いで、レンズを望遠に換えて、撮影です。

P9279752 ルリビタキは今年の冬に見ていたので、これはオオルリだろうか?と思いながら、20枚ほども撮影します。

手前の枝が邪魔になって、思うようにピントが合いませんが、野鳥撮影はそんなものでしょうね。

10分もじっとしていてくれただけ有難いです。

帰宅してオオルリで検索すると間違いなさそうです。ただ、この鮮やかな青色をしているのはオオルリの♂なんですが、この画像のオオルリは頭のほうが茶色をしています。それが不思議で少し調べると、オオルリの♂は成鳥では頭の上も真っ青なのですが、若い♂は頭のほうがまだ青くなってないのだそうです。したがって、私たちが見たのはオオルリ♂の若い鳥ということです。

P9279770 レンズを望遠レンズに換えたついでに瓶が森も望遠で撮影します。

向かって左のピークが女山、右が男山らしいです。

なるほど、名前どおりの形でしょうか。

P9279782 今年の春に歩いた岩黒山~筒上山、それに手箱山の稜線もくっきりと見えます。

筒上はこちらから見るとドーム状ではないんですね。一つ発見です。

画像中央に小さく白いのが見えているのが丸滝小屋の屋根です。やはりいろいろなルートを歩いてこそ、山が立体的にわかってきます。筒上を直登するコースは結構きつかったのを思い出します。

P9279783 10分近くもオオルリを撮影した後、歩き始めると、今度は足元にマイヅルソウの実が見えました。北アルプスではおなじみですが、四国でマイヂルソウの実を見たのは初めてです。

北アルプスで7月に見た実よりは赤味が増していましたが、これが完熟すると真っ赤な実になるそうで、いつかはその真っ赤な実も見てみたいですね。

P9279787 オオマルバノテンニンソウが咲き残ったのがわずかにありました。ほとんどはすでに咲き終わっています。

P9279792 9時45分、東稜分岐に着きました。山のHPなどでたまに見せていただいていた場所です。

途中、休憩を取ったり、オオルリを撮影したりで、かなりゆっくりペースです。おまけにS君は前夜が飲み会だったそうで、二日酔いで頭が痛いとぼやきながらの歩きです(^_^;

P9270173こちらは帰りに写した東稜への分岐点付近の様子です。

ここから上方へと踏跡がついています。

P9279807 分岐付近にはミヤマヒキオコシがたくさん生えていますが、花はほとんど終わっていて、紫色のガク片がそれでも綺麗です。

分岐で、一旦休憩していたら、単独の60代と思しき男性がやってきて、東稜コースを登り始めました。

ところが、5分もしない間に下りてくるのです。どうしたかと尋ねると「通行禁止の立て札があるので、下ってきた。ルートが崩壊でもしてるんでしょうか?」とのこと。S君が「最近は元来のルートとは違うルートを通る人が出てきたので、それを禁止しているのではないでしょうか」というと、納得した様子で、再び東稜コースを登り始めました。

少し遅れて、9時55分、私たちも東稜コースを登り始めます。

P9279809 ほんとに、登り始めて1分ほどのところにこの立て札が立っていました。

今までの道がほとんどアップダウンのない道だったので、のっけからの急登にまずは驚きました。

P9279812 ここにもオオマルバノテンニンソウの咲跡がたくさん見られます。テンニンソウの仲間は群落を作ります。

P9279814 瓶ガ森がだんだんせり上がってくるのが楽しいですね。

P9279818 シャクナゲの枝に赤テープがつけられています。踏跡は割合はっきりしているので、道を見失うことはなさそうです。

P9279819 ドウダンが早くも赤く色づき始めています。このドウダン、樹木の中では紅葉が早いようです。

P9279821 木や岩を摑んでよじ登るようなところもありますが、最初のうちはどうということはないです。

P9279825 よじ登っていた岩の上に、ベンケイソウのような株を見つけました。花が咲き終わっているので、その場では何だかわかりませんでした。

帰宅して調べるとどうやらアオベンケイのようです。

絶滅危惧種のようです。

もう少し時期が早ければ花を見られたのに、残念です。

P9279831 ところどころにナナカマドもあって、見上げると羽状複葉の葉が青空に映えて綺麗です。

P9279839 ぐんぐん高度を稼ぐので、周囲の山々がよく見え始めました。

06年春と今年春に歩いた筒上~笹倉の県境尾根もはっきりと見えます。少し出っぱっている小さなピークが藪こぎに苦労した1516mピークのようです。

P9279843 こちらは瓶ガ森方面で、瓶ガ森から菖蒲峠への稜線が見え、その後ろに沓掛山、そして瓶ガ森と沓掛山の間、かなり向こうに見えているのが赤石山系の山々です。

P9279845 成就社方面も見えてきました。

クリックして大きい画面にすると、中央に成就社が見えると思います。その向こうには瀬戸内海の海岸線も見えていますね。

P9279846

岩黒山から伊吹山、シラサ峠を経て瓶ガ森へといたる稜線です。画像中央付近には稲叢山も見えているかと思います。

画像はクリックで大きくなりますので、詳しくは大きくしてご覧ください。

晴れている山に登る最大の楽しみは展望だと思っている私にとって、わくわくするような展望の始まりです。

コメント

けいさん こんにちは。

昨日ですね、テレビの番組で「椎間板」のことをやってました。
なんでも、アフリカのある国の狩猟民族の人々は獲物を求めて日に数十キロあるくそうです。
この人々に「腰痛」のことを聞いたら、やっぱりあるそうです。
原因を聞いたら、樹から落ちたりなんだって。。。
普通の腰痛は、歩くヒトにはおきにくいようです。
けいさんは、ありませんね・・・腰痛。
あはは、ボクもありません。

瓶が森の白く見えるのはなんでしょう。
雪ではありませんよね(*^^)v

あゆさん、こんちは~。
腰痛に悩んでいる人多いみたいですね。

現にうちの主人もそうですよ・・・・それもあって、山登りを始めれば?と言ってるんですけど。
毎年アルプスに一緒に行ってる後輩も腰痛持ちです。
でも、山に登ると腰痛が治まると言ってました。この後輩は適当なパートナーがいなくて
普段は山登りしてないようなので、腰痛も完治はしてないようですが・・。

俳優のどなたかが、腰痛治療が目的で山登りを始めたとか言ってましたね。

かくいう私も末っ子を産む前まで、腰痛に悩まされていたんですよ。
原因はどうも子宮内膜症か何かだったのかな?と思っていますが、末っ子を産んでからケロリと治りました。
今もぎっくり腰や椎間板ヘルニアとは無縁です。

腰痛対策はやはり筋肉をつけないとだめなようですね。

瓶ガ森の雪はまだまだ・・・積もるのは11月ぐらいではないでしょうか。
白いのは雲かな~?

あ~ぁ、いろいろあるんですね。
腰痛の原因の大半は姿勢が影響するみたいですよ。
自転車に乗る姿勢が悪いみたいです。

けいさんのご主人。
騙してでも、歩かせたほうがいいですよ。
グリーンの歩きなんて、そりゃ上手になればなるほど距離を歩かなくなるから。。。
やっぱり、山がいい。
けいさんと同じように植物なんかを好きにならなくていいから、
そのかわり野鳥なんかに興味をもつように仕掛けます。

えっと、

>白いのは雲かな~?

ちがう、違う。
針葉樹の隣のシロじゃなくて、山の上のほうの谷地らしきところの「剥げてる」とこです。

素晴らしいお天気での展望、良かったですね。
きっと私の西条市の実家も見えてたことでしょう。
『通行禁止』の看板の件ですが
Sさんのおっしゃるように「最近は元来のルートとは違うルートを通る人が出てきたので、それを禁止しているのではないでしょうか」が本当の意味なら、通行禁止の看板は不親切ですよね。
それなら元来のルートに戻るように指示した看板を出すべきではないでしょうか。
引き返したきた男性もSさんのアドバイスがなければ東陵は登れませんでした。
はるばる遠くから東陵を楽しみにして来られて、この看板を見て引き返した方が何人もいたと思います。
ガイドブックよりも地図よりも現地の看板の情報を優先します。
知らない山で『通行禁止』の看板を『無視』して登る方は登山マナーが悪いと思います。
だからこそ正確な看板がほしいのです。
山の看板を整備して安全な登山を支えて下さってる方々には感謝しています。

あゆさん、こんばんは。
騙してでも歩かせる・・・・・いや、ほんと、この前も山にちょっと登ってると車は入らないのか?なんて頻りと言うんですもん。
参りました~。主人の姉も歩きませんよ。
だいたいが主人の父母もあまり歩かない人でしたから、家系ですかね。
今、新田次郎さんの息子さんである藤原正彦さんのエッセイを読んでるんですが、藤原家の家系はとにかく、よく歩かせるということらしいです。一日に10キロや20キロは平気で歩くと書いてますね。
歩くというのはほんとに素晴らしいことですよね。

話変わりまして、白いところって、小さな点状の?それなら瓶ガ森の小屋でしょうね。

アコモさん、こんばんは。
この日はまったく年に数度というぐらいの快晴だったようです。
おまけに気温も丁度良くて、これほど山歩きに適した日はそうそうないでしょうね。
通行禁止の看板は、実を言うと、初心者の方が東稜に登るのを防ぐためと思われます。

去年、御来光の滝に登った時も、駐車場で、「御来光の滝に行きたい」という方がいたんです。
でも、どう見ても、あまり山に慣れている感じの人ではなく、S君が「やめたほうが良いです」と忠告していました。
最近はインターネットなどで難しいコースなどが紹介されるので、ちょっと山に登り始めた人でも登りたいと考えるようです。
でも、山の経験がある程度ある人でないと難しい、と私も思います。

看板にまさか「ベテランの人以外は登らないでください」とも書けないでしょうから、その看板を見て自信がない人はやめればいいのだと思います。何度も登っていて、問題ない人は自己責任で登ればいいと思います。
登山というのはそういう性質のスポーツでしょうね。
自分の技量は自分で知るというか・・・。

私が同行している仲間は山暦40年近く、北鎌尾根も登ったりしているし、私も信頼しているのです。
また、向こうも私の技量は知っているので、東稜に誘ってくれたのだと思っています。

看板というのは飽くまでも建前、何かあったときのために、「ここは禁止していたはずですよ」とお役所側がいえる物です。
それを無視して登るからにはそれなりの山の知識、技量が必要だと私は考えます。

おはようございます。もう目が覚めたんじゃありません。寝てないんです。帰宅したのが2時ごろ。娘が早朝に修
学旅行に出発でして、5時に友達が迎えに来るとのことで、寝入りばなを起こされてはたまらんと思い、風呂から
出てもそのままパソコンの前に座っています。

ところでついに東稜制覇ですね。笹倉湿原から筒上に這い上がれるんだから東稜も意外と簡単に思われたんで
は?私も初めて東稜を行ったときはしんどかったけど、それ以降やみつきになりました。グングン高度が上がり
景色が変化して行く様子は土小屋コースでは味わえませんね。また夏も例の白い花を探しに行ってみてください。

おいわさん、こんにちは。

帰宅が2時とは大変ですね。残業されたのかな?
それで、朝の5時には娘さんを送って行くんですね。もしかして、奥様が運転なさらないのかな?
どちらにしても、良いご主人ぶり、お父さんぶりですね。ひょっとして、私と同じで、快く山に行かせてもらうために
家族サービスも怠らないという作戦でしょうか?(^_^;私も山に行かせてもらわないといけないので、たまに主人の
うどん屋めぐりに付き合ってますよ~(^_^;

東稜は制覇というほど大げさなことはないんですが、2年ぐらい前から何度か計画だけは持ち上がるんですが、お天気が
悪くて毎回没になったんです。今回はたまたま他の計画だったのが、参加する人が都合悪くて、私だけになったので
私の行きたいコースを選り取り緑ということに・・。
何しろ、東稜だの御来光の滝だの、一般コースでないところは、最初は案内してもらわないと行けませんから、いつものように
好きな日に思い立ってというわけにはいきません。
私の感想では笹倉~筒上よりはずっと楽だったですよ。何しろ距離が短いし、天気が良くて、道がすべることもなかった
ですしね。
岩場で横ばいになるところなど、2,3箇所気をつければ、慣れた人なら問題ないのではないでしょうか。
とにかく景色が素晴らしくて、カメラを仕舞うようにいわれた場所もあったのですが、その後直ぐに立ち止まって撮影ばかりしてました。
歩行時間が短いので、撮影ばかりしてても楽勝ですね。
次回は白い花を見てきたいですね。

コメントを投稿

フォトアルバム
Powered by Six Apart

私のもうひとつのブログです。よろしく

更新ブログ