お彼岸時分の梶ヶ森、その5、リンドウ
奥の院で、おむすびを少し食べたりして10分ほど休憩したあと、11時35分に再び歩き始めます。登りはじめる前に何度も車道沿いで車を停めて花を見たのと登り始めても撮影ばかりしていたので、ここまでにえらく時間を食っています。
奥の院の付近はえらくたくさんの道標が乱れたっており、これほど道標は必要ないだろうと思われるほどです。まっすぐ登っていくとごろごろ八丁という難所といわれるコースらしいのですが、私は登ったことがないので、よくわかりません。この日も、勿論、ここで右に進路を取り、天狗の鼻経由で山頂を目指します。
道はところどころこんな風に鉄の通路が設けられていて、山腹をトラバースするようについています。四国の山にはこういう道が多いです。
ホトトギスの株が見えます。岩からしだれていますが、ジョウロウホトトギスなら、この時期に種になっているのは早すぎるので、タマガワホトトギスかも知れません。来年は是非、花の時期に来て見たいと思います。
キノコもたくさん生えていますが、悲しいかな、父が亡くなったので、見分けがつくのはハツタケぐらいです。あ、タマゴダケも見分けはつきますが・・。
オオマルバノテンニンソウも見えてきました。いつもは来るのが遅いので、オオマルバノテンニンソウの花がもう咲き終わる頃しか見たことがなかったのです。
やはり少し時期をずらして来ると、違う状態で見られるので良いものですね。
それにしても「オオマルバ」とつくだけあって、普通のテンニンソウと比べるとかなり葉っぱが丸いです。トサノミカエリソウという別名でも呼ばれるようです。
確認し忘れたのですが、恐らくこの滝が真名井の滝だろうと思います。
龍王の滝の上流にある滝です。
滝の横の岩壁にはイワタバコがびっしりと張り付いています。
滝の直ぐ近くにはほぼ垂直に近い角度でつけられた梯子があります。前回来たときにはこの梯子が凍り付いていて、同行のTさんがまだリハビリ登山中だったので、ちょっと緊張したことを思い出します。
今回は夏場なのでそんな心配もなくTさんも脚力が十分に回復しているので心配ありません。
心配はマムシやスズメバチがいないかということだけでしたが、このときは幸い、ブヨが少しいたぐらいで済みました。
最期の鉄梯子には大きなキノコがたくさんついていてびっくり。Tさんの手と並べて撮影しましたが、その大きさたるや一枚で3人前ぐらいの食べ分になりそうです。もっとも、食べられるかどうかはわかりません。
ここで、駐車場を一足先に歩き始められたご夫婦とすれ違いました。すでに山荘まで行かれて、帰り道だとのこと。撮影に手間取って、今頃、まだ登っている私たちとはずいぶんペースが違います。
梯子を登り切ったところが山荘と天狗の鼻方面との分岐になっていて、東屋が建っています。ここには12時丁度の到着です。
この付近はシャクナゲが多いのでシャクナゲの時期にも一度来て見たいものですね。
分岐を天狗の鼻方面に進みます。
しばらくは階段の道を進むのですが、最初はブナ林の中を歩きます。梶ヶ森は山荘の裏手からこの付近にかけてがブナ林になっています。
Tさんが登山道から少し離れた場所で、赤い実のなった木を見つけました。
そのときはなんだかわかりませんでしたが、帰宅して調べたところウメモドキのようです。近づけなかったので、望遠レンズでこれが精一杯でした。まだ色づく途中で、これが真っ赤に色づいたらさぞ綺麗でしょうね。
やがて、樹林帯を出たので、日の光を遮るものがありません。階段の道を陽射しの照りつける下で歩いていると、汗がダラダラと流れ落ち、とても9月末の山歩きとは思えないほど暑いのでした。
樹林が途切れた代わりに、辺りには笹が生い茂り、その中にアキノキリンソウがぽつぽつと咲いています。
山荘の建物が見えてきました。山荘の横には天文台も併設されています。
アキグミの実が実っているのもありました。アキグミは花は初夏に毎年、銅山越えで見ていますが、実を見るのは初めてでした。お味見するのを忘れたのが残念でした。何しろ、ここの登りが一番暑くて、あまり余裕がなかったのかも知れません。
梶ヶ森の山頂付近はリンドウが多いのですが、この登山道沿いにもたくさん咲いています。
暑さでふーふー言いながら登る身にとって、リンドウやアキノキリンソウの姿だけが励ましになります。
かなり高度を稼いだようです。
草原の道なのですが、こんな小さなモミジが紅葉した姿が見られました。
暑くともやはり秋の始まりですね。
12時30分、最後の登りを登り切ると、電波等などが立った山頂が突然、視界に飛び込んできます。
ここが天狗の鼻です。12時30分、天狗の鼻に到着、ここで休憩を入れます。
keitann様 こんにちは
訪問を小生がサボっている間に記事は随分進んでいますね。
それでは此処にコメントを落としたあとはずっと読みあがっていき、また最新の記事にコメントさせていただくことに致します。
この記事を読みながら、我が事のようにソワソワ、ぞくぞくしていました。
良いコースなのですね。こんなに素敵なところを歩けるのはやはり、相当幸せ度が高いですね。
滝の背後の岩に張り付くイワタバコにも驚きました。
花はもう咲いてはいなかったでしょうか。
リンドウの色の鮮やかさにも目が驚かされました。
ウメモドキも実の付き方が良いみたいですね。
庭に一本欲しいと思いました。
投稿: ぶちょうほう | 2008-10-04 10:48
ぶちょうほう様、こんばんは。
ここのところ、毎週のように山に入っていますので、アップがなかなか忙しいです。アップが終わらないうちに、またまた出かけるのでなおさらです。今日も実は徳島の山に登ってきました。
梶ヶ森は車で登れるので、山登りが目的の人には人気がないですが、花を見るにはとてもよい山です。
ちょうど、そちらの伊吹山のような感じでしょうか。
危ない個所もないし、いざとなったら車道沿いに歩けば、道に迷う心配もないですしね。
イワタバコは四国ではあまり珍しくない花で、滝の横などでは必ず見ることができます。
リンドウも色の優しいアサマリンドウと色の鮮やかなリンドウの二種類が咲きます。
ウメモドキは今日はフウリンウメモドキの見事に実が実った株が見られて、驚きました。
秋の木の実も良いですね。
投稿: keitann | 2008-10-04 23:25