石鎚山系ツツジ街道、その7、下山
お昼ご飯を食べ、食後のホットコーヒーを飲んだら、後は下山にかかります。時刻は13時35分です。雨も本降りになってきたようなので、雨具をつけていざ出発です。ツツジの花は往路でほぼ撮影し終わっているので、デジ一はザックの中に仕舞い込んで、コンデジだけは直ぐに取り出せるようにします。
山頂付近はガスでほんとんど視界が利かなかったのが、稜線を少し歩くとガスがかなり晴れてきて、周囲が見渡せるようになりました。
登りでも見た、稜線の南面直下で咲いているアケボノツツジのところまでやってきました。
南に向かって伸びる尾根も上のほうは見えています。
でも、あれほどツツジのきれいなところを見られたので、それ以上望むと罰当たりな話ですね。
剣山系の笹に比べると、石鎚山系の笹はまだ綺麗です。
標高1800ほどもあるこの地にこんな見事な石垣が築かれていて、ちょっとびくりします。
お天気が良ければ鎖場経由で筒上のピークを踏んでも良かったのですが、生憎の雨なので、ただただ巻き道を歩きます。
筒上のピークはまだ一度しか踏んでないというRさんにはちょっと気の毒なことをしました。やっぱり、登りで尾根道を歩くのが正解だったかも、です。
花つきの良いシャクナゲも見えますが、コンデジ画像なので今ひとつぱっとしません。
道標は特になく、この木に巻かれた赤いテープと笹の葉っぱが進行方向を指しているようです。なかなか粋ですね。
Rさんのお話では、以前よりも道が広くなっているとか・・。
14時40分、筒上の北尾根の尾根道と巻き道との合流点に着きました。
この日、開いていたゴヨウツツジは、この合流点に生えている木の花だけでした。
ここで、雨もほとんど小降りになったので、一眼を出します。
この付近は両側をヒカゲツツジに囲まれたヒカゲツツジの道です。
西側の谷を見下ろすと、新緑の中にミツバツツジの色がなんとも綺麗でした。
丸滝小屋には15時に着きました。手箱からノンストップなので、ここで小休憩です。
帰りは岩黒山の東を巻いているトラバース道経由なので、もう登りの箇所はないはずです。
時間もそれほどかからないようです。
トラバース道は06年、笹倉湿原~筒上と歩いたとき、丸滝尾根を下ったので、初めのほんの少しだけを歩いていますが、今回が初めてみたいなものです。
思ったとおり、ブナ林などの樹林の中の気持ちよい道です。
白い小さなスミレが咲いていたので、あわて手撮影しました。
帰宅してから見てみると、葉に粗い鋸歯が見えるのでトウカイスミレのようです。
実は今回の山歩きの前に、スミレに詳しい方から、岩黒山にはトウカイスミレがあるとは聞いていたのでしたが、山頂ではなく、トラバース道のほうに自生しているのですね。
雨具のフードは外して歩きます。
薄暗い林の中で、ミツバツツジが枝を大きく広げて咲いています。ずいぶん枝張りの良い株だな~と感心してよく見ると、2株のミツバツツジが、まるで1株の木のように咲いていたのでした。
タチツボスミレだけはたくさん咲いていましたが、画像は撮りそびれてしまいました。
シコクミヤマスミレの花が一輪でも咲いていたらと期待していましたが、とうとうまともに咲いている花は見られず、葉っぱだけはあちこちで見ることができました。
このシコクミヤマスミレを見るために、翌日、遠方からMさんがいらっしゃることになっているのです。
一週間前には綺麗に咲いていたそうですが、週半ばに暑い日があったので、一気に咲き終わったようです。
土小屋に着いたのは丁度16時でした。
さすがに車はほとんど見られなくなっていました。
ここで、スカイライン経由で帰るS君と別れて、Rさんと私は瓶ガ森林道経由で帰路に着きました。
帰りもアケボノツツジが綺麗でしたが、ガスがひどくて、特に瓶ガ森付近から東黒森の辺りは視界が5mほどで、運転してくださったRさんは随分大変だったことでしょう。
寒風茶屋からは旧道を通って西条に出ました。
旧の寒風山トンネルの出口付近では真っ白なヒメウツギが車道沿いにいっぱい咲いていました。
ヒメウツギは今まで西赤石山の山頂付近や剣山の行場付近で見たことはありましたが、こんな車道沿いで簡単にしかもたくさんの花を見られたのは初めてです。
この日の山歩きは悪天候との予報にもかかわらず、最初から最後まで、樹木の花の素晴らしい姿を見ることができたようで、ほんとに運が良かったのでしょうね。
私もほんの少しだけ運転を交代しましたが、ほぼ通して長時間運転してくださったRさん、そして、いつもながら、撮影ばかりで牛歩のような歩みにお付き合いくださったS君に感謝したいと思います。
コメント