剣山のキレンゲショウマ、復活なるか?その7、下山、そしてトモエソウ
西島駅まで来たら、後はリフトで下るだけなので、9割方、下ったようなものです。
しばらく歩いて暑さを感じたので、駅の横にある食堂で、珍しくアイスクリームを食べることにしました。食堂にはまだ30前後の若い女性が店番をされていて、キレンゲショウマの話やコオニユリの話などで話が弾みました。
剣山でお仕事されていても、キレンゲショウマの自生地は見たことがないそうで、意外でした。地元の方とのお話はいろいろなことが伺えて、楽しいですね。
リフト降り口にはトチの巨木があって、そのトチの木にはウナズキギボウシが着生しています。このギボウシに気づいたのは初めて剣山に登った8年前のことだと思いますが、毎年、キレンゲショウマの季節にはウナズキギボウシもたいてい咲いています。
駐車場に着いたら、山靴をウオーキングシューズに履き替えて、車を走らせます。
夫婦池のほとりにある「ラフォーレつるぎ山」に立ち寄って、お風呂に入らせてもらい、汗を流すつもりです。
夫婦池までの道沿いにはコオニユリが咲く場所がありますが、数年前よりもかなり減っているようです。
「 ラフォーレつるぎさん」は、一時期、営業してない時期もあたちょうですが、今は再開され、私も剣山に登った後は、ここでお風呂に入ることが多いです。
何しろ、見ノ越から車で10分ほどと近いので、早くさっぱりしたいという人にはぴったり。
平日に行くことが多いので、たいていは誰もいなくて、1人でゆっくりとお湯に浸かれます。
割と早めに下れたので、下りは花を見つけたら車をとめるつもりで、ゆっくりと走ります。
すると、ハガクレツリフネが咲いていました。
今年の初見です。
四国以外ではあまり見られないようです。
本州の山で咲く赤いツリフネソウも見たことはありますが、私はこのハガクレツリフネが好きです。
ついでにこの付近を少し歩いてみると、こんなイチゴが目にとまりました。
あまり見たことのない野イチゴです。
画像右下のほうに見えると思いますが、黒い実が見えています。
今までこんな黒い色のイチゴは見たことがありません。
帰宅して調べたら、その名もずばりクロイチゴだそうです。
本州では珍しくないようですが、四国の山ではあまり見かけないように思いました。ヤブの中にあって、手が届かないので、残念ながらお味見が出来ません。
ウドにしては小さいと思いました。
ウドの大木というように、花が咲いているウドはたいていは草丈1mは越しているのが多いですが、これは50センチほどでした。
しばらく下ったところで、黄色い花が咲いているのを見たので、車をまたとめます。
トモエソウのようです。
そして、トモエソウを見るのはこれが初めてなのです。
そして驚いたことに、1株や2株ではなく、その場所ではトモエソウが群生していたのです。
そういえば、去年だったか一昨年だったか、剣山にトモエソウが咲くという話を聞いていたのを思い出しました。
でも、去年は6月初めに剣山に来ただけで、夏には来なかったので、トモエソウのことはすっかり忘れていました。
一体、何十株、いや百株は越しているだろう群落を見ながら、この場所にだけこれほど群生しているのを不思議に思いました。
他の場所では全然見かけないのですから・・。
オトギリソウの仲間ですが、それにしてもずいぶん大きいですね。
草丈5センチにも満たない小さな小さなオトギリソウも見たことがありますが、こちらは1mを越しています。
蓮華温泉からの下りでも見かけたと思うのですが、撮影までは出来なかったクサギの花が咲いています。
決して珍しくはないですが、今年初めての撮影です。
これが咲き始めると、初秋かな~と思うのです。
そしてこれも初秋の花と思っているマツカゼソウも咲いていました。
9月から10月に掛けて、よく見かける花です。
こんな花が咲いていると、今年の秋の到来はやっぱり早いのかなと思いました。
この後もコオニユリの花は何度も見かけましたが、一箇所、ホソバコオニユリかなと思う固体が咲いていました。
葉も明らかに細いですね。
この後、別の場所で見かけたコオニユリは、同じように道路法面で咲いていても、しっかりと立ち上がって咲いています。
同じような場所でも、こういう差が出るのはなぜなんでしょうね。DNAが違う??
もう、こんな花も咲く季節になったのですね。
決して綺麗とはいえない花ですが、ウバユリも夏の終わりの花ですね。
貞光川に沿って車を走らせていると、やがてかなりの雨が降ったと思われるほど、道路も草木も濡れていました。
2年ぶりの真夏の剣山でしたが、キレンゲショウマも思ったより復活していて、嬉しかったです。北アルプスのような華やかなお花畑も雪渓もありませんが、緑の濃い四国の夏山も、それはそれで落ち着くものです。
トモエソウとかマツカゼソウとか、初めて見る花です。名前だけはどこかで聞いたことがあるような、、、。
小さなお花も、keitannさんはすぐ見つけてしまうのですね。
オトギリソウの仲間もいろんなのがあるのですね。手元に、コケオトギリとシナノオトギリがあります。フジオトギリといのを富士山で見ました。
野生で見るのと、栽培して見るのとでは同じ種類でも違ってしまうだろうと思います。自生地が違っても同じでしょうね。
うちのシナノオトギリは結構おちびさんです。立ち上がらないでどうやら這い性みたいでもあります。難しいです。
ハガクレツリフネって、可愛いですね。私もきっと、普通のより好きになりそうです。
四国特産なんですか? 残念。どこかで会いたいな〜と思ったのに。
投稿: プルメリア | 2009-08-12 20:57
プルメリアさん、こんばんは。
トモエソウやマツカゼソウは高山の花ではなく、標高1000mぐらいで咲くみたいです。
あまり派手な花ではなく、どちらかというと地味目の花ですから、植物マニアでないと
撮影しない花かもしれません。
でも、トモエソウはオトギリソウの中では多分最大で、花も大きいですから見れば直ぐに
わかると思います。
オトギリソウはほんとに難しいですよね。
実は今日もオトギリソウの仲間を見ましたが、花が萎んでいたので、種類がわかりませんでした。
オトギリソウは明点と黒点というのがあって、ルーペで見て見分けるそうです。
でも、それでも難しそうですよ。
四国にはナガサキオトギリというのも咲くので、ほんとにややこしいです。
シナノオトギリは朝日岳で見ましたけど、綺麗ですよね。
オトギリの仲間ではぴか一だと思いました。
フジオトギリなんていうのもあるんですね。
ハガクレツリフネ・・・図鑑で調べたら、分布は四国、九州、本州の紀伊半島となっています。
これ、キレンゲショウマの分布とぴったり同じなんです。
つまりはソハヤキ要素ということなんでしょうね。
四国の山ではちっとも珍しくないんですけどね。
投稿: keitann | 2009-08-12 23:53