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2009-12-08

2年ぶりに東讃の山へ、その3、女体山そして矢筈山へ

車道と別れて、山道経由で女体山を目指します。

それにしても、へんろ道をまともに歩くと、山のぼりとそう大して変わらないような結構な登りがあるものです。

Pb271974

車道を後にして、こんな山道を登っていきます。

お遍路さんといえば、1つ上の代の先輩のUさんのお父上が、何年もかけて歩きへんろをされています。

私がこのブログを始めた頃にもそのUさんのお父上のことをこちらの記事で取り上げました。

05年の10月当時ですら、すでに85歳でいらしたお父上は、今では90歳を越してらっしゃると思います。03年から歩きへんろを始められ、去年の秋に高松付近を歩かれたとお聞きしましたから、すでに大窪寺まで歩かれたことでしょう。

東京から、春と秋に四国に来られ、その都度一週間ほど歩かれるのです。90歳の方が歩かれるわけですから、私たちが歩くのとは訳が違います。もっとも、お子さんの誰かが都合をつけて、付き添って歩かれるそうですが・・。

90という想像もつかない年齢になったとき、さて、私はこんな険しい道を歩くことが出来るのだろうか?そんなことを考えながら、登っていきます。

Pb271975 いよいよ秋も終わろうという季節の中で見るテンナンショウの赤い実は、何かを訴えているかのようにも見えます。

途中、山道が崩落した箇所がありましたが、そこはへんろ道なので、丁寧に迂回路をつけてありました。

こんな平日には歩きへんろの方にも会わないだろうと思っていたのですが、逆の方向から来た中年の男性のおへんろさんと一人すれ違いました。

大窪寺方面から北を目指して歩かれるということは、逆打ちでしょうか?

普通、お遍路は一番札所から歩き始めますが、逆打ちと言うのは最後の八十八番札所から逆に歩くことを言います。

この付近の道は、もう山登りとなんら変わらない道です。

ところどころで、ホトトギスらしき株を目にしますが、花が終わっているので、種類ははっきりしません。

Pb271976 女体山まで後0.5キロとなりました。

もうちょっと・・・。

Pb271980 尾根筋にマユミの実が見えました。

あまり大きな木ではなく、私の背丈ぐらいで、実のつき具合もそれほど良くありません。

前日に実家近くの山すそで、もっと賑やかに実をつけているマユミを見たばかりなので、ちょっと物足りなく感じました。

Pb271986 設定を間違えて、出来の悪い画像ですが、女体山への最後の登りの様子です。

こんな石のごろごろした悪路を登るので、お遍路さんには相当きついと思います。

最後のほうの足場の悪いところには、それでも転落防止用の鉄柵がちゃんと取り付けられていました。

それから向こうの、もうへんろ道ではない矢筈への道には鉄柵もありませんでしたから、やはりへんろ道には、それなりの配慮がされているようです。

Pb271989 尾根筋に何か花がと思ったら、シコクママコナが咲いているのでした。

シコクママコナは早いものは7月から咲き始め、大川山でも11月初めぐらいまで見かけますが、こんなに遅くに見たのは初めてかもしれません。

花期のずいぶん長い花なのです。

Pb271996 12時40分、女体山山頂に着きました。

2年前に登ろうと思い立ってから、なんと2年近くかかってようやく山頂を踏みました。

標高800m足らずの低山ですと、夏場は汗だくになるので、どうしても晩秋とか冬場にしか登れないのです。

この日は結局、この後もずっと半袖で歩きとおしたほど、暖かい一日でした。

山頂は展望はありませんが、丁度お昼時なので、各自、昼食タイムです。

私は大窪寺の前のお店で買い求めた栗おこわを食べましたが、さすがにおこわはお腹がいっぱいになるので、全部は食べきれませんでした。

この後の行動をどうするかということで、コーヒーを飲みながら3人で相談します。

山頂に立っていた道標によると矢筈山まで30分もかからないようなので、矢筈山まで足を延ばすことにしました。矢筈山も女体山も、一応、四国百山なのですが、また矢筈山に登るためだけに来るのはちょっと大儀です。

13時8分、山頂を出発して矢筈山を目指します。大窪寺へと向かう道はまた別についています。

Pb272007 わずか3分も下ると、この鳥居のところに下ってきますが、ここを車道が通っています。

車道を横切って、今度は矢筈山への山道を登っていきます。

この画像は女体山側の斜面です。

つまり、ここから大窪寺への参道が始まっているのでしょうね。

Pb272008 この辺りはすべて設定を間違えてしまい、出来の悪い画像ですが、女体山北斜面のコナラが見事に紅葉していました。

Pb272011 矢筈山には稜線伝いを歩くのですが、途中二箇所ほど展望の良い場所がありました。

うっすらと見えているのは、先ほど走った377号のようです。

前方に山頂らしき頂が見えるので、それが矢筈山かと思ったら、Kさんから「いくつかにせピークを越します」とのお言葉・・。

Kさんは以前に一度来ているのだそうです。

ほんとに、2つばかしにせピークを越えます。

Pb272019

途中の岩場の稜線で、スノキでしょうか、季節外れの花が咲いていました。

葉っぱも紅葉していて、花とおそろいの赤でとても可愛いです。

Pb272026 13時28分、矢筈山頂着です。

女体山よりは開けた感じですが、それでも展望抜群とはいえません。

Pb272031 山頂付近で見かけたクロモジです。

葉は黄葉するんですね。クスノキ科の樹木は黄葉するものが多いようですね。

もう来年の花芽をしっかりとつけています。

Pb272032 山頂では特に休憩することもなく、直ぐに下り始めます。

それにしても、時期が時期とは言え、花も少なく、こんなコウヤボウキの花後の実を見つけても嬉しく感じました。

西讃の里山なら、この時期でもシマカンギクがまだまだ咲き残っているものですが、どうやら東讃ではシマカンギクはあまり見ないようです。

小豆島でもリュウノウギクは多かったのですが、シマカンギクは少なかったのです。

となると、シマカンギクは高松以西に多いのでしょうか?

でも、愛媛の山ではどうなのだろう?などと、疑問が次々と湧きます。

Pb272040 見事に紅葉したドウダンが1株だけ、稜線に生えていました。

ドウダンの自生する場所は比較的標高の高い場所・・・私の経験では標高1000mぐらいから見るように思うので、こんな里山には珍しいですね。

Pb272045 上を見上げていたら、こんな赤い実も見かけました。

ツルウメモドキだと思いましたが、画像を確認するとはじけてないので、もしかしたらウメモドキの可能性もあります。

もっとよく見ておくべきでした。

Pb272050 ほぼ葉を落としながらも、残りモミジが、目を楽しませてくれます。

Pb272064 標高700m以上の稜線はさすがに、落葉した木々も多く、道はすっかり落ち葉に覆われています。

Pb272083 あっという間に女体山との分岐の車道まで下りてきましたが、女体山の険しい下りはTさんの膝には厳しいということで、下りは車道を下ることにしました。

車道と言っても、ほとんど通る車もないので、のんびりと話しながら下ります。

まるで小学生の子供が道草しながら下校するのと同じ雰囲気です(^_^;

道の傍らにはナギナタコウジュの咲き終わりが秋の終わりらしい雰囲気を醸し出します。

Pb272087 コナラやモミジの紅葉を楽しみながら、のんびりと歩いていると、童心に帰りますね。

Pb272090

14時20分、往路で通った山道への分岐まで下ってきました。

ここからは往路で歩いた道を歩きます。

ようやく地理が頭に入ってきました。

Pb272095 歩き始めた譲波の休憩所までもうどれだけもないというところまで下ってきたところで、サルの群れを見かけました。

このサルが地元の畑で悪さをしているようですね。

譲波に置いてあるKさんの車のところまで下ってきたのは、15時35分ぐらいだったでしょうか。

道標などで歩いた距離を確認すると、それでも10キロ弱ほど歩いたようです。

久々に良く歩きました。コースタイムでは4時間の行程ですから、晩秋のハイキングとしてはまずまずでしょう。

Pb272100

Kさんの車で、再び大窪寺に取って返し、待望のおでんをいただきました。

とても美味しいおでんでした。

隣のグループの方たちが食べてた打ち込みうどんも、熱々で美味しそうでした。

こちらのお店です。

札所の近くのお店というのは、お接待の心でおもてなしするお店が多いようで、お店の方も優しい人ばかりで、また来てみたいと思いました。

高松よりも東に位置する山というと、ほとんど登ったことがないので、シマカンギクの分布などを知る意味でも、また機会があれば、登ってみたいと強く思いました。

Kさん、Tさん、車の運転、ありがとうございました。

コメント

keitannさん,こんばんは。
楽しい遠足でしたね~。
また,さそってくださいマセ。

kamatamaさん、こんにちは。

このときの歩きはほんとに「大人の遠足」と言っても良いかも、ですね。
Tさんと3人で、またどこかご一緒しましょう。

>打ち込みうどんも

ボクも、↑それがいい(*^_^*)
このおでんもいい。
会津は「みそ田楽」が有名です。
ボクが会津に行ったときに必ず寄る土産屋さんの奥さんは、
おっきなコンニャクに甘い味噌をつけてプレゼントしてくれます。
どんなにお腹がいっぱいでも、ご馳走にならなきゃならないギリみたいのがありますので、
時には苦痛です(-_-;)

keitann様 こんにちは
先日ご案内のあった大窪寺は、我家に来たJTBの四国巡礼ツアーにも最後のところで入っていました。
88箇所を何回かに分けて巡拝するバスツアーなのですが、全てを回ると30万円くらい掛るようでした。
でも、四国のお寺さんを回るなら、できることなら、バスではなく、一つ一つを徒歩で回りたいですね。
小生は、そんなお金と時間は、山歩きに費やすことでしょうけれども・・・・。

前の記事と今回の記事を見て、四国はやはり草花が身近なところにも、豊かにあるものだと感心しました。
昨日、小生も12月に入って初めて山に入りましたが、草花についての撮るべき写真のネタが無くて、景色ばかりを撮っていました。

こちらでは景色もそうですが、写真のほうも良いものが揃っていますね。

あゆさん、こんばんは。

みそ田楽とおでんはどこが違うんでしょう?
たぶん同じじゃないんでしょうか?

コンニャクは大好物です。
それにカロリーゼロなので、お腹いっぱいでも食べて大丈夫ですよね。
でも、大きいコンニャクって、コンニャク一枚分相当だったりして??
それはちょっとつらいかも(^_^;

ぶちょうほう様、こんばんは。

お遍路さんは、今、全国的に人気があるようですね。
土日など、各札所には大型バスが良く停まっているようです。

しかし、立山をロープウエイで登るのと、大日から歩いて登るのとの違いと同じで、
巡礼の旅もバスと歩きでは、当事者には相当、印象も違うと思います。

四国は草花が身近にあるということは、とりもなおさず、自然が身近にあるという
ことなのだと思います。
住むものとしてはこれほど嬉しいことはありません。

今日はただのドライブでしたが、スミレの花を春のようにたくさん見かけて、これも
嬉しい悲鳴をあげたことでした。

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