« 新春高知紀行、その3、ウスベニニガナとヤブツバキ | メイン | 新春高知紀行、その5、コショウノキの花を見る »

2010-01-12

新春高知紀行、その4、登山口は春色

久礼の港から蟠蛇ヶ森の登山口である桑田山(そうだやま)温泉までは、56号線を東に逆戻りします。須崎東インターをやり過ごした後、494号に乗り、タバコ屋さんの角を左折するのですが、見通しが悪くて、最初行き過ぎてしまい、違う道に入ってしまいました。

引き返してからはちゃんとタバコ屋さんの角を曲がり、無事に桑田山温泉方面に着きました。しかし、温泉からまだ少し登ったところに、二月末には早くも開花すると言う雪割桜公園があって、その駐車場に車を停めることが出来ました。到着は11時半ぐらいだったでしょうか。

P1035085

駐車場付近に咲いていたピンクの椿と菜の花が、いかにも南国の山という雰囲気を醸し出してくれます。椿も種類はわからないのですが、葉っぱなども変わっていて、ちょっと見たことのない種類でした。

身支度をしていると、地元の方が通りかかられたので蟠蛇ヶ森への登山道を尋ねました。また、高知の分県ガイドを読むと、先ずは鉄塔を目指して、民家とみかん畑の間の小道を登るようにとあります。

P1035386 下山時に写した駐車場の様子です。

車は4台ほど置けるでしょうか。近くにはトイレもちゃんと設置されています。

P1035387 こちらも下山時に撮影した、蟠蛇ヶ森山頂方面です。

と言っても山頂は写ってはないのですが・・。

P1035087 11時45分、登山開始です。

水仙の花が咲き乱れる、農道のような小道を上がっていきます。

蟠蛇ヶ森の南東面には集落があって、家々やミカン畑があって、その間を縫うように縦横無尽に小道がつけられています。祖谷地方では確かそういう道を「里道」と呼ぶそうですが、これもその里道と言ってよいでしょうか。

P1035086 シロバナタンポポが咲いていました。

高知はやはりシロバナタンポポが主流のようですね。

P1035088 畑に植えられている柑橘類はいろいろで、こんなレモンもなっています。

被写体には困りませんね。

P1035377 里道をしばらく上がると、車道に出ます。そんなことを二度ばかり繰り返します。

こんな風な道標もところどころで見かけました。

P1035089 雪割桜の木が数十株も植えられているのですが、花芽を見るとそれほど膨らんでいるわけでもなく、2月末に開花するとはとても信じられませんが、それでも2月に入ると一斉に膨らむのでしょうか。

P1035090 上方に見えている4番鉄塔を目当てに歩くといいのだとTさんが教えてくれました。

最初は民家が結構立ち並んでいるのですね。

P1035092 畑は段々畑になっていて、畑と畑の間には石垣が築かれていますが、なにやら黄色い花がまだまだ花盛りなのが見えました。

つい1時間ほど前に、海岸でアゼトウナを見たばかりなので、思わず「アゼトウナ」と叫んでしまいました(^_^;

しかし、ここは山地です。

アゼトウナが咲いているわけはないので、そうなるとこの場所でこの姿と言うとヤクシソウ?

ヤクシソウは精々12月初め頃までは見かけますが、年が明けてからはさすがに見たことがなかったので、さすがにヤクシソウと考えるのには躊躇がありましたが、でも、ヤクシソウのようです。

P1035102 それにしても、ヤクシソウってこんな石垣の間から咲くような花だったのですね。

今までは林道の縁などで咲いていると思っていました。

P1035098

里道を登るTさん。

この里道ですが、下手な山道よりも勾配が急で、たちまち息は切れるし、汗びっしょりになります。

P1035099 4番鉄塔を目指して、適当に里道を登っていきます。

これは何の柑橘類でしょうか。

香川だとたいてい温州みかんが多いのですが、高知は温州みかんよりも晩柑類のほうが多そうです。

P1035101 石垣の狭間にTさんがスミレを見つけてくれました。

コスミレのようです。直ぐ傍にはヤクシソウの綿毛やキランソウらしき葉っぱも見えています。

何しろ日当たりが良いので、スミレも春と勘違いするでしょうね。

P1035103 高度を稼いでいるのか、かなり展望が良くなってきました。

手前に見えているのは大根畑です。

P1035105 里道のわきにユズリハの木が見えています。

高知の山に葉ユズリハが多いです。

P1035108 この色は文旦ですね。

高知の文旦はとても美味しいです。

P1035109 こんな白いキクも咲き残っています。

これも先ほど海岸でノジギクを見たなかりなので、思わず「ノジギク?」と呟いてしまいました。

しかし、ここまで山を上がってきてノジギクでもないのでしょうね。

そうするとリュウノウギクでしょうか?

悩みます。

P1035110 12時20分、ようやく4番鉄塔の横を通過です。

この頃には、太平洋がすでに見えていました。

P1035107 この日は生憎とすっきりとは晴れてくれませんでしたが、4番鉄塔に着く前から、こんな眺めが見えました。

須崎湾でしょうか。

P1035112 鉄塔を通過した後は民家や畑も少なくなって、少し山道らしくなってきます。

ヤブコウジの実が真っ赤に色づいていました。

コメント

昨年は瓶が森の情報ありがとうございました。
新春の須崎の山歩きの写真拝見しています。一昨年の冬、私は須崎から津野町に入って、旧床鍋小学校を改装した「森の巣箱」という民宿に泊まりました。
さて、見ず知らずの方に恐縮ですが、ちょっと調べものをしています。「うはぎ」について教えてください。柿本人麻呂が沙弥島で詠んだとされる、万葉集に出てくる一首に「妻もあらば採りてたげまし佐美の山野の上のうはぎ過ぎにけらずや」とあります。
この中に出てくる「うはぎ」について教えてください。
知人は、ノコンギクではないかと言うのですが、食用に摘まれていたのでしょうか。また、ヨメナだろうと言う者もいます。分布として沙弥島あたりに、今も残っているのでしょうか。

中村様、こんばんは。

四国にはちょくちょくお見えになっているんですね。
須崎から津野と言うと、私も四国カルストに行く際に一度走っただけなんですよ。
でも、「森の巣箱」という宿泊施設には、古くからのネットの友人も泊まられたと言ってました。
廃校になった学校を宿泊所にするというのはいいアイデアですね。

「うはぎ」と言うのは私も初めて聞いた言葉でしたが、古語のようですね。
検索によるとヨメナとあります。
沙弥島は今は地続きになっていますが、昔は島だったところですね。
私も子供が小さい頃は何度か海水浴に連れて行きました。
散策では一度だけ訪れていますが、やはり海辺の植物が圧倒的に多かったような記憶が
あります。
ノコンギクは私が見た限りでは海から離れた山地で見ることが多いです。
ですから、海に近い場所で咲いているノギクの仲間ならば、ヨメナと考えるのが普通ではないでしょうか。
実際、私の住む地域も海岸から近い区域ですが、ヨメナは見かけますがノコンギクは見かけません。
それに、ヨメナの若い葉は食べられると聞いています。

私の図鑑を見てみましたら「嫁菜、別名オハギ。万葉集にはウハギの名で登場し、古くから若菜摘みの草と
して知られている」とありました。
現在の分布は確かめてみないとわかりませんが、讃岐の平野部ではヨメナは普通に見られる植物ですので
万葉の時代に生えていたとしても不思議ではないと思います。

ありがとうございました。大変参考になりました。ちょっとしたことで常識を踏み外しては恥ずかしいものです。
しっかりと確認しました。御礼申しあげます。
ちょっとだけ仮面をぬいでおきます。私香川の県庁所在地に住んでいます。山歩きは好きですが、いいとこ取りで、車で行ってほんの少しだけ歩くズボラ者です。
もう何年も前、徳島から愛媛に連なる四国山脈を何日もかけて単独縦走した四国中央市のS松H剛氏をご存知でしょうか。途中、食料など仲間の支援を受けながらの快挙は新聞でも紹介されました。彼とは、小学・中学の同級生です。今年の正月も石鎚で迎えたようです。

中村様、こんばんは。
こんなことぐらいしかわかりませんが、それでもお役に立てたのなら幸いです。
四国外にお住まいなのかと思っていましたが、県庁所在地にお住まいなんですね。
では、私の住んでいるところから40分足らずですね。
山歩きもいろいろなスタイルがありますし、それぞれの体力やライフスタイルに応じて
登ればいいのだと思います。
四国山脈を縦走された方の名前は寡聞にして存じ上げないのですが、徳島から愛媛までと
言えば、恐らく所用日数も10日はくだらないのではないでしょうか。
私なども昔は好んで北アルプスなどの縦走をしていましたが、山歩きの醍醐味は何と言っても
縦走だと思います。四国に住むものとしては、一度は叶えてみたい夢ですね。

コメントを投稿

フォトアルバム
Powered by Six Apart

私のもうひとつのブログです。よろしく

更新ブログ