011年、大江高山と山陰花紀行、その10、スズシロソウ
標高800mの山とは言え、端から端まで周回してくると、満足感があります。気温は暑くなく寒くなくで、登りやすいコンディションだったことがありがたかったです。ゆっくり休憩する間もなく歩いたり花を見たりだったので、車を置いた小さな神社の石段に座り、ほんとはデザート用だったコーヒーゼリーをRさんと一緒にのんびりと食べました。
こういうひとときはなんとも言えず充足感が感じられて好きです。
登山靴をウオーキングシューズへと履き替え、今まで半袖だった上からシャツを羽織ったら、いよいよ四国目指して帰ります。下山後、温泉で汗を流すつもりでしたが、汗はすっかり乾き、暑くも寒くもないし、時間も遅くなったので温泉はパスしました。
帰り道で走った道沿いには道路の法面が紫色に染まって見えるほど、タチツボスミレの群生が素晴らしかったです。でも、タチツボスミレはすでに撮影済みです。そのうち、何か白い花が見えてきました。
香川の山にもあるスズシロソウですね。香川の山のものは厳密に言うと、ケスズシロソウですがここのはスズシロソウのようでした。スズシロソウは早春から咲いているので、すでに種のサヤが見えています。この日はアブラナ科の白い花も5種類ほど見ました。
オオタチツボスミレよりもタチツボスミレのほうが端正な花だと思いました。
こちらはオオタチツボスミレの大株ですが、花弁があまり整った感じがしません。
山地を走ると、この一重の黄色いヤマブキが多いのは四国も山陰も同じですね。
2年前はヤマブキモもっと咲き進んでいましたから、やはり今回は春爛漫一歩手前だったのかもしれません。
夕暮れ時の空気の中で、ただでさえ青いヤマルリソウのブルーがひときわ濃く見えました。
嬉しいことに、トキワイカリソウのよく咲いた株も見ることができました。
今回はイカリソウには少し早いかと思いましたが、最後の最後で見られて嬉しかったです。
四国にも白いイカリソウは咲きますが、こんな綺麗な色のイカリソウが道端で見られるなんて、ほんとに素晴らしいと思わずにはいられません。
イチリンソウの群生は残念ながら日が翳り始めたので花が閉じ気味でした。
まだまだ見ごろは4月下旬なんでしょうね。
山桜の咲く山々を眺めながらくねくね道をしばらく走ると、江の川のほとりに出ました。
道端には相変わらずヤマエンゴサクなどが咲いていますが、何か黄色いものが見えたので、これが最後と思い、車を停めました。
図鑑では西日本に分布するのはフウロケマンとあるのですが、私の受けた印象では四国で咲いているフウロケマンとは異なるように思いました。
ミヤマキケマンとフウロケマンの中間型というのがあるそうなので、もしかしたら、それかもしれないなどと思いました。
結局、2年前には見ることができたラショウモンカズラは見られなかったのですが、代わりに、このキケマンを見られて良かったです。
キケマンの咲いている場所から、江の川をはさんで対岸の山の斜面に咲いていた山桜です。時刻は17時20分でした。
この後、川本の道の駅付近でガソリンを入れていたとき、近くの山がタムシバで白く染まっているのも素晴らしかったですが、その頃にはもう撮影には夕闇がそろそろ迫ってきていたのです。
その後、来たのと同じ道をそのまま四国へと走りました。
帰宅が遅くなりそうなので、広島の小谷SAで夕食をゆっくりと食べ、その後はRさんに運転をお願いしました。
2年前の山陰路の花があまりにも素晴らしかったので、再びやってきましたが、やはり期待を裏切られることなく、素晴らしい花旅となったのでした。
なお、イズモコバイモとミスミソウなどに関しては、自生地を詳細に書くのは好ましくないので、この後別記事にてアップしたいと思います。
こんにちは。
スズシロソウは見たことはありません。
東日本では見られないようですね。
見た目はコンロンソウに良く似ていますね。
ヤマブキは多摩でも咲き始めました。
投稿: 多摩NTの住人 | 2011-04-17 16:41
多摩NTの住人さま、こんばんは。
スズシロソウって、東のほうでは見られないんですか?
・・・今、図鑑をみてみたら、ほんとに近畿地方以西となっていました。
こちらの山でも大群生する山があるし、岡山でも道端が真っ白になるほど咲いていますよ。
コンロンソウも草丈が大きくなるのは、この前見てきました。
大きさはマルバコンロンソウやミツバコンロンソウぐらいですね。
投稿: keitann | 2011-04-17 23:00