石鎚へ秋の花散策に、その1、ハガクレツリフネ
今年は槍ヶ岳から帰ってからというもの、いろいろな用事が飛び込みで入ったり、台風に天気が翻弄されて、なかなか本格的な山歩きができずにいました。
山友達のTさんと電話で話しては「どこへ登ろうか」と話は弾むものの、一向に具体的な話がまとまらずと言った日々が続きました。9日にようやくどこかに行くことになったものの、直前になって天気が今一つということで、10日に変更になりました。10日は土曜日なので、高松の山友達のRさんにも声をかけることになりました。9日の夜は私は用事があるので、行先はTさんとRさんとで決めておいて、と頼みます。決まったところに、どこでも喜んで着いていくのでと二人に下駄を預けておいたところ、行先が石鎚となりました。これはRさんの案だったようです。高松のEさんも参加されることになり、石鎚方面の秋の花を見てくることに決定しました。
当日はいつもの場所に5時半集合です。
この日の天候は午後から雨の確率が20%ぐらい。でも、自宅を出たころにはきれいな朝焼けが見えました。集合場所に着く直前になって、Rさんに7月からお借りしていたSDカードを忘れてきたことに気づき、慌てて取りに帰りました。おかげで、5分ほどの遅刻をしてしまいました。申し訳ないです。ほかの3人の方はすでに待っていてくださいました。
この日もEさんが車出ししてくださることになり、一路、西条を目指します。
県境が近づくころ、東の空にお日様が上がってきました。申し分のない晴天です。
ところが、西条のいつものコンビニでお昼を調達するために、車を降りたら、いつもの方角に石鎚が見えません。どうやら高山はガスの中のようですね。
思った通り、R194から旧道を走り始めると、天気が良ければ見えてくる笹ヶ峰方面も見えません。寒風茶屋も車は少なめです。
登山口に着くまでに、花が咲いているところがあれば、花を楽しむことにしました。
このキツリフネ、ちょうど2か月前に寒風山付近で見ています。
それがまだ咲いていたので、ちょっとびっくりでした。花期が早いツリフネソウだと思っていましたが、場所によっては結構遅くまで咲いているものですね。
後ろにピンクがぼけているのはオオマルバノテンニンソウなんですよ。
石鎚山系には多い花で、山の斜面に群落で咲きます。
別名はトサノミカエリソウ、またはツクシミカエリソウです。
不思議なことに、同じ四国でも徳島の剣山ではこれの仲間のテンニンソウが群落を作ります。
低山から高山まで咲いている秋の花、アキチョウジもすでに咲いていました。
アキチョウジは8月の半ばでも石鎚では咲き始めますが、やっぱりこのぐらい咲かないと、見ごたえがありません。
シロヨメナとの白と紫のツーショットはいかにも秋色です。
オタカラコウは花の終わっている場所もあれば、まだまだ綺麗に咲いている場所もあるという具合です。
そして、この時期はきっと見頃だろうと思っていたハガクレツリフネは案の定、あちこちで、見ることができました。
花序が葉脈から下垂して咲くという、一風変わった咲き方をします。
分布は本州(紀伊半島)、四国、九州となっていて、キレンゲショウマと同じ分布ですが、本州ではあまり見られないようです。
逆に四国ではちょっと高い山にはこのハガクレツリフネがずいぶんたくさんあって、逆に本州に多いツリフネソウはほとんど見られません。
ツリフネソウの仲間では一番標高の高い場所に咲くのではないかと思います。
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