012年、ヒカゲツツジのお花見、その6、帰り道はスミレの道
丸滝小屋で10分ほど休憩した後、土小屋へと帰ることにしました。
今までこちら方面へ来るときは最短でも筒上ぐらいまでは登っているので、こんなに早く帰り始めるのはほんとに珍しいことです。
帰りは行きとは違い、トラバース道を利用します。
トラバース道を歩き始めた途端、スミレが咲いていました。
このときはトウカイスミレとばかり思っていたのですが、後から良く調べると、これはフモトスミレのようですね。
フモトスミレは香川では見られないスミレで、私にとっては滅多に見かけないスミレなので、見るたびに以前の記憶を忘れていて、一から調べ直すことになるのです。(^_^;
側弁の基部に毛が多いですね。
でも、上弁にも少し紫色が入っていて、上弁が反り返っているのが可愛いです。
葉っぱはかなりしっかりした肉厚の葉っぱで、緑が濃いです。
フモトスミレと言う名前ですが、この花が咲いていたのは標高1600m~1700mぐらいの場所ですね。
そのフモトスミレが咲いている場所から30センチほどの場所にはまた別のスミレが咲いていました。
調べると、こちらがトウカイスミレなんですね。
トウカイスミレとフモトスミレ、ヒメミヤマスミレの三種は見分けがつきにくいスミレなのだそうですが、このように二種類が並んで咲いていたおかげで、はっきり見比べることができました。
ここのトウカイスミレは花が綺麗に開ききらないタイプのようで、いがりさんの「日本のスミレ」に載っているトウカイスミレの花画像とはあまり似てなかったのですが、葉のほうはトウカイスミレの葉とわかる葉をしていました。
花が開ききらないので、側弁の基部の毛の有無などが見えず困りました。
「神奈川県西部から四国の太平洋側のブナ帯だけに分布する」とあります。
二年前の稲叢山でもトウカイスミレを見ていたのをアップしてみます。
葉の形は少し違っていますが、花が十分に開ききらないところなど、丸滝小屋近くのトウカイスミレと同じですね。
5月の下旬になろうかと言うこの時期にまだいろいろなスミレが見られるのは高山ならではですね。
上を見ると岩黒山頂方面がブナの黄の間から見えています。
これ、フモトスミレとトウカイスミレの葉が入り混じっていますね。
花は一体どちらの株から出ているのやら?
ゴヨウツツジを見に来るときにいつも見ていますが、その頃になるともっと満開になっているはずです。
アケボノツツジより遅く咲くんですね。
でも、土小屋に近づくにつれてトウカイスミレやフモトスミレは見られなくなってきます。
目を西に向けると、芽吹きのいろいろな色が入り混じって、何とも言えない眺めですね。
この場所でこんなにたくさんのワサビを見たのはこれが初めてです。
ゴヨウツツジを見に来て、帰りにこの道を通る頃には、きっと花がもう終わっているので気づかないんでしょうね。
ワサビの花の中に、1株だけミツバテンナンショウの花が向こうを向いて咲いていました。
岩黒山の西斜面を歩いているので、沢筋も多いですから、ツルネコノメソウもありました。
この辺りからタチツボスミレが多くなります。
標高1600mではまだ春なんですね。
コメント