012年、残雪の北アルプス、その5、穂高と槍が見えた
そろそろ秩父沢に着くころかな?と思いながら登っていたら、案の定、沢の音がしてきました。
このコースはこれで4度目の登りですから、コースの全容もほぼ頭に入っています。
そして、ここまで来たら、穂高が見えるはずなのです。
8時20分、秩父沢に到着です。Yさんはすでに着いて待ってくれていました。
案の定、秩父沢を渡ると、穂高がくっきりと見えています。
夏にしては珍しく、山ひだの細かい部分まで良く見えて、これほどはっきりと見えるのは珍しいですね。
ちょっと引いて、手前の中崎尾根と思われる尾根も入れてみます。
ここを登る人は皆、この場所で休憩しますので、10人近い人が思い思いに休憩を入れていて、なかなか賑やかです。
穂高ばかりが目立っていますが、奥丸山の北側には槍や大喰岳、中岳も見えています。
少しお腹が空いたので、途中のSAで買って持ってきたはずのお昼用の柿の葉寿司を食べようと思い、ザックの中を探したのですがありません。う~~ん、どうやら車の中に置き忘れたようです。仕方なく、行動食用のビスケットを食べました。気温が高いので、熱中所予防のためにポカリを飲み、減った分は沢の水で粉末のポカリを溶かして補充します。今日はどうやら水分をかなり摂取しそうな予感・・・。
8時35分ごろ、再び歩き始めます。
まだ標高はそんなでもないのですがオオバキスミレが咲いていました。以前もこの辺で、少し咲いていたのを覚えています。
今回は時期が早いので、オオバキスミレもまずまず見られそうな予感がします。
今年は四国ではまだツマトリソウを見てなかったので、この花が初見です。
アルプスのイチゴと言えば、ベニバナイチゴやノウゴウイチゴばかりが思い出されますが、こんな地味なイチゴの花も咲くんですね。
そして穂高の綺麗に見える場所も所々出てくるので、上を見たり下を見たりで、忙しいです。この日、ばててしまったのは、この撮影枚数の多さ、つまり撮影時間の長さもその理由だったようです。
でも、こんなに綺麗に見えていたら、ついつい撮影してしまいますよね。
手前の丸いピークが奥丸山のようですが、去年は思いがけずあそこを通ることになりました。あの場所からはさぞや穂高連峰が良く見えることでしょうね。
四国ではごくたまにウスギヨウラクツツジを見かけますが、小池新道の登りでは、毎回、どこかでこのヨウラクツツジを見ているように思います。
ハクサンシャクナゲもこの場所ではいつも見ていますが、今年は花が綺麗でした。
岩がごろごろしたトラバース道のような道沿いで咲いています。
でも、3,4年ほど前に登った時に比べると、雪渓がずいぶん小さいです。
振り返ると焼岳、そしてその向こうには乗鞍岳まで見えてきました。
先ほどから何度も見ているコマガタケスグリをここでようやく撮影します。
ズダヤクシュもこの付近では多いのですが、次第に小さな花を撮る集中力がなくなってきました。
暑さと睡眠不足でばててきたのを、自分でも感じ始めました。
笠ヶ岳へと続く稜線は、この日はずいぶんくっきりと見えています。
今回は雪渓もずいぶん解けているので、雪解け後に咲く花はあまり初々しいのが見られないかと思ったのですが、そうでもなくて、どれも綺麗に咲いています。雪はつい最近一気に解けたという風でした。
アルプスでは今まであまり見ていないタニギキョウまで咲いています。
ミドリユキザサもいつも見ている花ですが、設定がちょっと悪かったようです。
去年は7月末に歩いたのであまり綺麗な花が見られなかったベニバナイチゴも今年はばっちりでした。
9時30分、イタドリヶ原までやってきましたが、先を行くYさんはここで休憩せずにもっと先を歩いているようです。
仕方ない、頑張ってもう少し歩くとしますか・・・。
keitannさん、こんばんは。
4度目の小池新道なのですね。
もう、スッカリ何処に何の花が咲くのか判ってらして凄いです^^)
当方も3度ほど歩いていますが季節がバラバラなので何時も違った花を見ていますね。
今回、睡眠不足と強烈な陽射しで少々バテ気味とか?
昨年の当方の途中断念を思い出してしまいましたよ。
投稿: k2 | 2012-07-26 22:57
keitann様 こんにちは
寝不足で山に入るといろいろな「不都合」が生じますね。
その「不都合」の度合いは人それぞれではないでしょうか。
小生の場合は一番痛切に感じるのは「感受性の退化」ですね。素敵な景色を見ても感性が損なわれてしまっていて感動できないことでした。
そのほかに立ちくらみを頻発することもありました。
酷いときは、花の写真を撮り、立ち上がるときに、耳鳴りとともに倒れてしまったことがあります。
こんな症状が出て初めて、寝不足に対して警戒するようになりましたが、keitann様はまだ感性の鋭さを保ち続けて見えるようですから大したものです。
でも警戒水域に近付いてきたかもしれませんね。
この記事では亜高山帯の植物から、いよいよ高山帯の植物に移っていくところのようですね。
なおコマガタケスグリは→「オガラバナ」のほうが近いような気もしますが如何でしょうか。
投稿: ぶちょうほう | 2012-07-27 09:03
k2さん、こんにちは。
そうなんです、いつもいつもこの時期に小池新道を歩いています(^_^;
去年だけは少し遅くて、7月末に登ったら、クルマユリやニッコウキスゲが綺麗でした。
この辺りは北アルプスとしては南部のほうだと思うのですが、花が多いのと、四国からでも比較的近いのとで行きやすいですね。
k2さんは去年は笠新道を登られたのでしたね。
私たちが笠新道の入口まで下ってきたとき、ちょうど、1泊2日で笠新道を登って下られたという若い男性二人にお会いしましたが、若い人でも「膝が笑ってます」と仰って、後から見ると歩き方が変でした。
登りも大変そうですが、下りも膝にこたえそうなコースですね。
投稿: keitann | 2012-07-27 18:16
ぶちょうほう様、こんばんは。
去年も今年もこの小池新道を寝不足のまま登ってしまいました。
そして去年も今年も同じようにばてたのですが、今年は去年より天気が良くて暑かったこと、花が多く、眺めも良かったので撮影回数が多くなって、どのために去年よりもう一つしんどくなる要素が加わりました。
でも、写真を撮りたい気持ちは強くて、眺めも素晴らしいと感じたので、感受性はあまり退化しなかったようです。ただ、丁寧に撮る時間と集中力がかなり不足してしまいました。
立ちくらみはあまり起きませんでしたが、最後のほうは腰を落として撮影するだけの余力がなかったようです。
しんどいのはしんどかったのですが、時間さえかければ歩き通せる自信はありましたから、熱中症とは無縁でした。ただ、同行者を待たせながら歩くのはちょっと心苦しいものがありました。
オガラバナ…仰る通りですね。
コマガタケスグリにしては穂が上を向いてないことに違和感を感じながらの撮影でしたが、オガラバナという植物を知りませんでした。今回、教えていただいて、ほんとにうれしく思います。
投稿: keitann | 2012-07-27 18:25