新穂高~槍~上高地、その10、最初は雨
槍平の小屋では7時半に寝床で横になって1分も経たない間に眠りに落ちてしまいました。(^_^;
前夜の新穂高での車中仮眠がうまく眠れず、2~3時間の睡眠で登ったので、無理もないです。私の場合、アルプスに来ると、たいてい初日は睡眠不足で登るので、逆の初日の夜は爆睡することが多いです。部屋にはもちろん、私と後輩の二人だけの貸切です。7月20日前の平日だと山小屋もゆったりしたものです。
朝は4時半には起きるつもりだったのが、後輩に「もう5時ですよ」と言われて慌てて起きました。もちろん、風雨の音で、夜中に2~3度は目が覚めましたが、その都度、再び眠りに落ちました。
先ずは洗面して、小屋の方にお願いしてテルモスにお湯をいただき、持参のアルファ米にもお湯を入れてもらいます。朝食は談話室で天気予報を見ながら、アルファ米と粉末のオニオンスープをお湯で溶かしていただきました。私は甘いものがあまり好きでないので、このオニオンスープが美味しくて気に入り、山行中、4度ほども飲みましたよ。アルファ米のほうは40年前のアルファ米に比べると、格段に進歩していますが、それでもすごくおいしいとは言えないですね(^_^;
天候は前日に見ていたのよりは良くなり、午後からは回復するような兆しです。やれやれ・・・。2年前も槍からの下りはずっと雨だったのに、今回も雨の中をずっと登るのかと気が重かったので、少し気分が明るくなりました。
パッキングを済ませて、出かける準備が整ったのは6時20分でした。
予定よりずいぶん遅いですが、この日の槍ヶ岳山荘までのコースタイムは5時間ぐらいですから、昼までには着くことでしょう。
小屋を出発したのは6時25分でした。
出発前に槍平小屋のランプが綺麗だったので、撮影してみました。
私たちより少し前に、やはり前夜槍平小屋に泊まられた石川県の男性と愛知県の男性が出発されました。愛知の男性には朝食時にも「登りの道はしっかりしてますか?渡渉箇所はもうありませんか?」と心配そうに尋ねられたので、「道ははっきりしているし、渡渉は槍平から上はありません」とお返事しました。やはり初めての道を歩くときは緊張するものですね。特に雨など天候の良くないときは・・・。
風はほとんど止んでいましたが、雨が降っているので、最初から雨具とスパッツをつけて歩きます。一眼のカメラはビニールにくるんでザックに入れてあって、防水のコンデジだけを手に持って歩き始めます。
雨の中撮影の槍平小屋・・・・。
2年前も雨の中の小屋を撮影していますが、前日の17日に到着した時はあれほど天気が良かったのに、なぜ天気の良い中で槍平小屋を撮影しておかなかったか、自分でも間抜けさに腹が立ちました。
この辺りが槍平のテン場だと思いますが、テン場は小屋の少し上のほう、飛騨沢沿いにあったと思います。奥丸山へはこの付近から、沢を渡って、登って行きます。道標はうっかり見落として撮影し損ねました。
2年前のこの辺りの様子はこちらにアップしています。
登りだしてすぐは傾斜の緩やかな樹林帯の中の道です。
登山道の一部は、雨のために沢状態になっているのも2年前と同じでした。
キヌガサソウの群落がありましたが、コンデジで撮影しなければならないのが残念です。
コンデジは画像の質も低いですが、何より起動が遅いのとピント合わせが遅いのが、一眼と比べると不便ですね。
そうこうするうちに7時前には気づいたら、雨がやんでいました。またいつ降るかわからないので、雨具は着たままですが、7時前にザックを下ろしてしまいこんでいたデジ一を出して首にかけます。
デジ一を出してすぐに、ミネザクラが咲いているのが見えました。
やれやれ…ミネザクラが出てくる前に雨が止んでくれてほんとによかった・・・・心からそう思いました。何しろ、2年前は一瞬たりとも雨の止むことがなく、雨の中、一眼が出せず、泣く泣く下ってきたのです。
この山行中、初めて目にするミネザクラの花でした。
雨が止んだ後も、変なお天気で、空の一部に青空が覗いたかと思うと、一瞬後には青空が見えなくなります。この日は結局、ずっとそんなめまぐるしい天気でした。それでも、雨が降ってないということは撮影する身にはずいぶんありがたいことですね。
道は石がちょっとごろごろした道で、ダケカンバが辺りは主流です。
ベニバナイチゴもここで初めて出てきました。これも四国の山では見られない花ですね。
待望のオオバキスミレもやっと見ることができました。
前日に槍平の手前で見かけた株はすべて実になっていて、花は終わっていたのです。
辺りの緑はまだ若々しい色をしていて、この辺りの雪解けが最近だったことがうかがえます。
白い花はオオヒョウタンボクの花ですね。
6月の赤石縦走ではアカイシヒョウタンボクの花を見られなかったので、これも嬉しい限り。草丈1m以下で、木本と言ってもこの辺りになると、背丈が低いです。
ザックを下ろしてデジ一を取り出したりして手間取っていたので、Yさんが心配したのか立ち止まって待ってくれていました。雨が止んでいるので、彼女も雨具のフードをもうかぶっていません。
進行方向左側には中崎尾根がだんだん近づいてきます。この尾根伝いに千丈沢乗越まで歩き、槍ヶ岳に登ることもできます。
前日も見かけたカミコウチテンナンショウがここでも咲いていましたが、ここでは上から撮影したきりです(^_^;
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