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2013-07-29

新穂高~槍~上高地、その12、鏡平が見えた

千丈沢乗越への分岐は2年前の記憶にも新しい場所です。

救急箱が設置されているのですが、その救急箱は槍平小屋の方が設置されていると聞きます。

このコースは槍ヶ岳山荘まで小屋は一切ありませんし、もし途中で怪我をしたり具合が悪くなったときは、この救急箱はずいぶん心強い存在だろうと思います。

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8時49分、千丈沢乗越分岐に着きました。

2年前はここまで下ってきて、少しほっとしたのを覚えています。その時の記事はこちらです。

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分岐から千丈沢乗越へと続く道です。

分岐唐見た限りでは最初のほうは、飛騨乗越へと続く道よりも踏まれてないように見えました。


ここから見ても西鎌尾根方面はガスっていて展望はなさそうなので、西鎌尾根を歩くという考えは諦めて、当初の予定通り飛騨乗越へと向かうことにします。

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そして、ここで初めて気づいたのですが、分岐からなんと鏡平の小屋が見えているではありませんか。

今まで何度も訪れた鏡平の小屋・・・・。

標高2300mの小屋が、今ははるか下に見えています。

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小屋付近をトリミングしてみました。

小屋の向かって左側には鏡平の池があって、その池には逆さ槍が映るのです。

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こちらが昨年、鏡平の池から眺めた槍ヶ岳方面です。

赤い〇で囲んだ辺りに、私たちが今いると思われます。あそこを槍まで登って行くのですから、鏡平側から見ると、ちょっときつそうな登りでしょう?

実際、この分岐から先は地図で見ても等高線の間隔が狭くなってきていて、道はジグザグを切ってあるものの、結構な急登となります。

休憩を少しして、稜線目指して歩き始めたのは9時4分でした。

 

 

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ハクサンイチゲの花越しに稜線方面を見上げます。

2年前はゆっくりと撮影することもできず、雨の中を必死で下ったので、今日こそは思う存分景色を堪能して撮影も思いっきり楽しもう…そんな思いを新たにします。

前を行く、Yさんには「ここから先、特に危険な場所はないから、先に行ってて、私は写真撮りながらゆっくり歩くから」と声をかけます。

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何度も歩いた弓折岳方面の稜線が見えてきて、その向こうに双六岳の山裾も少し見えてきました。天候は回復基調のようで嬉しい限り。手前に見えるのはもちろん中崎尾根ですね。

奥丸山らしきのが遥か下に見えます。

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稜線を見上げながらの歩きは厳しくても楽しいものです。

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西側の千丈沢乗越方面はずいぶん青空が広がってきました。

しかし、すぐ後に一面ガスに覆われるなど、ずいぶんめまぐるしいお天気でした。

写真を撮る側としてはガスが巻いたり青空が出たりと、シャッターチャンスはそれだけ多くなるので、撮影枚数は半端ではありません。

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登山道の真ん中に、この山行で初めて見るキバナシャクナゲが現われました。

キバナシャクナゲが咲いているということは、相当、高いところまで来たということです。

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コケモモは残念ながら、時期が早過ぎて、蕾がほとんどでした。

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チングルマも初めて出てきましたが、こちらは咲き進みすぎてあまり綺麗な個体がなくて、やはり残念です。

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イワカガミは岩の上に綺麗に咲き誇っていました。

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先ほども見かけた黄色いスミレがここでも咲いていますが、やっぱりキバナノコマノツメみたいですね。

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こんな風景の中を登って行きます。

Yさんよりもまだ100mほど上のほうを青い雨具を着こんだ男性が見えていましたが、私たち以外に見えたのは湖の方だけでした。後でわかったのですが、この方は槍平小屋で一緒だった愛知の男性だったようです。

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イワカガミとアオノツガザクラがツーショットで咲いていました。

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気まぐれなお天気は、一瞬、こんな青空を見せてくれました。

なんともスケールの大きい眺めで、この眺めを楽しまない手はないとばかり、ゆっくりじっくりと登ります。

この年になって、こういう場所に来れることに思わず感謝の念があふれてきました。自分自身の健康はもちろんですが、家族の理解や家族の健康なくしては、とても来ることは出来ないですね。

そう思ったら、きつい登りも楽しんで登ろうと思えるから不思議です。

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画像の左下隅にYさんが写っているのがわかりますか?

上に見えるのは、槍ヶ岳から南に延びる稜線でしょうね。

カンカン照りなら、暑くてたまらないところですが、この日は幸いにも飛騨側から吹き上げてくる風が冷たくて、雨具を着ていても寒いほどです。

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稜線の狭間に何やら建物が見えてきました。槍ヶ岳山荘のようです。

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↑の画像をトリミングしてみました。

やはり槍ヶ岳山荘です。あそこまであと300mぐらいの登りに見えます。

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振り返ると、飛騨沢がものすごい傾斜で見えていて、よくまぁ、こんなところを登っているものだと感心します。

中崎尾根ははるか下になりました。

分岐のところから道が急速にカーブしているので、中崎尾根の下のほうはもはや見えていません。

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道は上のほうに見える白い雪渓の上辺りについているようで、私の50mほど前方を登って行くYさん・・・。

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上から眺めたこの眺めがたまりません・・・・。高度感満点ですね。

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上を見上げると、そこはハクサンイチゲとキバナシャクナゲのお花畑です。

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双六の山頂付近にかかるガスだけがどうしても取れませんが、こちら側がすっきりしているだけでも、素晴らしいですね。この画像にも鏡平の小屋が写っています。

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いつの間にか、辺りはハイマツ帯になっていました。

森林限界はとっくに超えているんですね。

コメント

keitannさん、こんばんは。

お連れの方の高度障害も翌朝には良くなられ一安心ですね。

千丈沢乗越分岐の救急箱は同じ物が南岳新道にも設置されています。
槍平小屋の方々の温かい気持ちが嬉しいですね。
勿論、お世話に成らない様に気を付けるのは当然ですが^^)

k2さん、こんばんは。

同行の後輩は、標高の高い場所に来ると、初日はいつも頭痛がするそうです。
でも、鏡平に着いてすぐにひと眠りしたせいで、すっきりしたとか・・・・。
翌日は3000m超えても特に変わりなかったようです。

南岳新道にも槍平小屋の方が救急箱を設置されているんですね。
あの登りもコースタイム4時間ですから、かなり長丁場みたいですね。
2年前に初めて、ここの救急箱を見たときは、大雨が降っていたこともあって
ほんとに人の気配が嬉しかったものです。
私も、2年前も今回も救急箱のお世話になることがなくてほんとによかったです。

そういえば、昨日、韓国の登山者が遭難されてましたが、上高地への下山途中も
韓国人登山者の男性に灸に握手されたりして驚きました。
韓国のパーティーは一種独特の雰囲気がありますね。
また。下りの記事で書こうかと思っています。

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