黒部五郎ピストンと乗鞍、その16、バスで標高2700mへ
翌25日の朝は5時半ぐらいに目覚めました。
温泉に浸かったりして目を完全に醒ませたら、この日、乗鞍岳に持っていくものをナップサックに入れ、他のものは車のトランクに入れておきました。
乗鞍の畳平に行くバスはご来光目当ての人用に3時過ぎのや6時台のもありますが、宿の朝食が7時からなので、7時40分平湯発のバスに乗るつもりです。
朝食は急いで食べ、宿でチエックアウトを済ませたら、徒歩1分のバスターミナルに向かいます。
車は下山するまで宿の駐車場に置かせていただけるそうです。
助かりますね。
↑7月25日朝の平湯バスターミナルの様子です。
すでに夏休みに入っているので、バスに乗る人も多いかと思い、急いでバス停に行きましたが、特に混んでいることはなくて、私の前に家族連れが1組いらっしゃったっだけでした。その後、写真グループなのか三脚持参の70ぐらいの女性ばかりのグループも来られました。乗鞍は気軽に高山の雰囲気を楽しめるので、写真愛好家の方も多いんでしょうね。
バス料金は往復で2300円ですから、それほど高くないと思いました。
平湯のバスターミナルは一年ぶりですね。去年、後輩といっしょに槍から上高地に下ってきたあと、平湯までバスで戻ってきて、新穂高行きのバスに乗り換え、車を回収したのでした。
畳平行きのバスは定刻通りやってきたので、乗り込みます。途中、ほおのき平に立ち寄りますが、ここでたくさんの人が乗り込んできて、助手席まで利用したほどでした。やっぱり、始発の平湯から乗り込むほうが良さそうです。
平屋やほおのき平辺りは良い天気だったのが、平湯峠から上ではガスになり車窓からの眺めもさっぱりです。この日の天気は午後からは晴れとなっているので、そのうちに何とか晴れてくれるだろうと期待します。
実は乗鞍には12年前の8月、マイカー乗り入れできる最後の年にも行こうとしたことがありました。まだ山歩き復活する前のことです。今は22歳の末っ子がまだ小学生の時、岐阜から富山をドライブしたことがあったのですが、乗鞍スカイラインは2時間待ちということで諦めて新穂高に回って新穂高ロープウエイに乗ったのでした。そんな訳で、12年前に行きそびれた乗鞍にはいつかは行ってみようと思っていたのでした。
バスは予定通り、1時間後の8時40分に畳平に着きました。
12年ぶりにようやく乗鞍に来ることができました。
周囲はガスで、バスを下りた途端、風が冷たくて震えます。
そして、バスでいきなり標高2700mまで登ってきたので、なんだか空気が薄くて息苦しさを覚えました。普通の山登りではここまで高い場所にバスは来ませんからね。
この日の服装は半袖ウエアの上にウインドブレーカーですが、雨具の上衣か薄手のダウンを持ってきても良かったかも・・・。とはいっても、登っているうちに体も温まることでしょう。
気温は10℃ぐらいかな?
ざっと、地図に目を通します。
他に地図と言っても、観光案内所でもらった簡単な地図しか持っていません。(^_^;
山頂までの往復は3時間ぐらいかかるそうです。
↑とりあえず、この道標にしたがって歩くことにします。
バスを下りて10分もしないうちに、キバナシャクナゲが咲いているのも、違和感ありかも?
槍で良く見るミヤマタネツケバナが咲いてました。
黒部五郎辺りでは見なかった花です。
↑こちらはどこにでも咲いているハクサンイチゲ。
これもどこででも見かけるイワカガミ。
↑黒部五郎の登りでも見かけたイワツメクサ。
ガスが濃いので、小さな水滴がいっぱいついています。
そして、いちば違和感を感じたのは、↑のような可憐な高山植物が咲いている場所をトラックが走っていることでした。
トラックの走っている道の法面ではコマクサも咲いています。
いつもと勝手が違っていて、頭が混乱します。
コマクサだけを見ていると、白馬辺りで眺めるのと同じなんですが・・・。
ガイドさんのような方が、誰かに説明されていたのですが、↑のコマクサの芽は3年目のものだそうです。コマクサって開花まで7年かかると聞いたことがあるような?
3年かかってもやっとこの大きさなんですね。
視界は50mもなく、ところどころに立っている道標が便りです。
斜面にはミヤマダイコンソウも咲いているので、標高が高いのは間違いないですね。
↑しばらくぶりで見かけたヤマガラシです。
↑道標に因ると、東大の宇宙船研究所があるようです。
↑道路法面のブロックの隙間に咲いていたど根性コマクサです。
可憐ですがたくましい花です。
↑咲き始めですがヒメクワガタのようです。
これも一年ぶりで見ました。
↑黒部五郎辺りでも良く見かけたアオノツガザクラです。
↑これはコケモモ・・・。
一通りの高山植物が普通の道路を歩くだけで見られます。
9時24分、肩の小屋まやってきました。
ここから約30分の道のりだそうですが、ここからは本格的な登山道らしくなってきます。
入れ違いで下ってくるのは、まだ小さな子供さん連れの方でした。
学校が夏休みに入ったので、この日はファミリー登山の方もかなり見られました。
↑ミネズオウも咲いています。
小屋の方だと思いますが、道の整備をされていました。
黒っぽいのは溶岩か何かのようで、この上を歩くと滑りやすみたいです。
登って行くうちに、ずいぶんたくさんの人が列をなしていて驚きました。
肩の小屋に泊まっていた人でしょうか?
10時12分、山頂直下まできたようで、頂上小屋の前を通ります。
山頂まであとちょっとというところで、空の一部が青くなってきました。
あらまぁ、見る見る間にガスが晴れていくではありませんか・・・・・
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