5年ぶりに粟島の山に登る、その5、ヤブ漕ぎで柴谷山へ
さて、ウオームアップとも言うべき足摺山へ登り終わったら、いよいよ本日のメインコース、柴谷山へ向かうことになります。
Mさんが京の浜から元来た県道を引き返そうとしていると、Pさんが「そっちじゃないでしょう?」と・・・。
「え、もと来た道を引き返して、古い通学路を歩くんじゃないの?」と私もMさんと同じように思っていたので、一瞬、Pさんが言っている意味がわかりませんでした。
ところが、Pさんはさきほどのおじさんにしっかり道を尋ねていて、ブラジャー観音の横の道を辿れば、昔の通学路と合流することを確かめていたのでした。さすがPさん・・・。
これで、引き返す手間が省けました。
という訳で、ブラジャー観音様の横をまたまた通らしていただきました。
観音様の横の道はこんな風に続いています。
人が一人歩ける道で、昔は京の浜からもこの道を通って、中新田の小学校に通学してたんでしょうね。
道の傍らには、ここにも小さな石仏が・・・・
恐らくブラジャー観音を作られた方と同じ方が作られたようです。
ということは、あのおじさんのお父上ですね。
この仏様は発泡スチロールの箱をお堂代わりにしていました。
高さ20センチもないような可愛いサイズの仏様です。
またまた、今度は一斗缶をお堂代わりの仏様が・・・
女性の仏様かな?
行く手に柴谷山方面が見えてきました。
それにしても、結構jな登り坂を上がります。
昔の小学生は朝な夕なにこの坂道を歩いて登校していたのですから、体力もつくはずですね。
やがて、石仏や岩に描かれた仏様が見えてきたと思ったら、道の合流点になっていました。
合流点のところに、今度はほんとのお堂が建っていました。
時刻は12時32分です。
↑ここが「尾」集落あたりからも通じている昔の通学路が合流している場所のようです。
お堂の中にも石仏が安置されていました。
島の人たちはほんとに信心深いですね。
このまま進むと、ヤブ漕ぎになりそうなので、その前にお昼をたべることにしました。
こんな開けた場所が、これから先にはありそうな気がしなかったのです。
それにお腹が減ってはヤブ漕ぎはできませんから・・・。(^_^;
暖かな空気の中、お昼をたべていると、どこからともなくやってきたジョウビタキの♀がRさんのすぐ横の枝にとまりました。
ジョウビタキはだいたいが人懐っこい鳥ですが、この個体はこれまた、えらく近くまでやってきました。島の人が優しいのか、人をあまり怖がりません。
お腹も満ち足りたところで、12時50分、いよいよ柴谷山へ向かいます。
山旅ロガーがどういうわけか、最初の辺りでログが取れてなかったようで、合流点のお堂を出発した時にもう一度起動したら、その後のログは取れていました。
↑が合流点以降のログです。
昔の通学路を5分も歩かないうちに、Mさんが「そろそろ、この辺りを登って見ますか」と・・・。
最初の10mほどは登ったものの、その後が猛烈なブッシュです。
↑2m先のMさんの姿が見えないほどの、これはスズタケでしょうか。
これでは、到底100mも進めません。
諦めて、いったん、下の道に戻ります。
昔の通学路を、再び南に向けて歩きます。
このまま進むと、5年前に私たちが取りついた集落のほうまで行ってしまいそうなので、適当なところで登ることになりました。
↑ヤブの中を登るMさん。
今度は先ほどみたいな猛烈なブッシュではないので、立木に掴まりながら、登っていきます。
山火事で焼けた跡なので、木もまだ細くて若い木が多く、私たちが掴まるのが可哀そうなほど・・。
振り返ると、少し登っただけでも高度感が素晴らしいです。
ササは出るには出てきましたが、今度のササは腰ぐらいまでのササなので、進むのに苦労しません。
やがて、最初に歩いた砂洲が見えてきました。
この辺り何となく見覚えがあります。
5年前に登ったルートもきっとこの近くだったのでしょう。
振り返ると、阿島山も見えてきました。
この辺りで、目の前でMさんが後ろから転んだので、ほんとびっくりしました。
転んだところに、岩などがなくて、ササの上だったので何事もなく、やれやれでした。
眺めの良い岩の上に立つRさん・・。
島に来ると、やっぱりこんな岩の上には登って見たくなりますね。
最後の大岩の下までやってくると、5年前の記憶が甦りました。
5年前もこの大岩の下まで登ってきて、「ここが山頂だよね」と皆で話したのでした。
ところが、どっこい・・・だったのです。
大岩をえんやこらと登り詰めると、そこからは稜線です。
大岩からの絶景はほんとに素晴らしかったです。
この日は何度も絶景を楽しみましたが、ここからの眺めがいちばんでした。
柴谷山へ直接登っていたのでは、この絶景は見ることが出来なかったと思えば、ヤブ漕ぎした価値は十分ありました。
大岩のピークからは再びヤブ漕ぎかと覚悟していたら、なんと、その先の稜線は綺麗に草が刈られれていたのです。
草刈されてなかったら、とても勧めないだろうと思うような背丈ほどもある草を誰かが刈ってくれています。
思いがけず快適な稜線歩きとなったのでした。
途中で、一か所、ピークかと思わせる場所がありましたが、そこはただのコブで、山頂はその先にありました。
13時49分、5年越しのリベンジを果たして柴谷山の山頂に立つことができました。
取りついてから30分ちょっとのことでした。
↑三角点です。
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