9月10日の比婆山連峰周回、その2、ツルニンジン
遠望園地では特に休憩するというわけでもなく、眺めをちょっと楽しんだらすぐに歩き始めました。
歩き始めた途端、ツルニンジンが目に留まりました。
↑今年はツルニンジンをまだ見てなくて、これが初見でした。
いつのの年だと8月に四国カルストで見るのですが、今年はどういうわけか石鎚でも見かけませんでした。
ツルニンジンはやっぱり花の内側の模様を覗き込みたくなりますよね。
タマガワホトトギスの果実らしいのも見えています。
比婆山周辺ではこの後もタマガワホトトギスの花後の株をたくさん見かけたので、7月に来れば綺麗なんでしょうね。
おや、これは?
自宅でハクウンボクの種をいただいたのを育てているのですが、この特徴ある幼木はハクウンボクみたい・・。
上を見上げてもそれらしき葉が見当たりませんでしたが、後で調べると、比婆山周辺にはハクウンボクが自生しているそうなので間違いないでしょう。幼木はたくさん見かけたので、去年は発芽した双葉が多かったということでしょう。
泉山にYさんご夫婦と登った時にたくさん咲いてたツルアリドオシが早くも赤い実になっていました。
季節は移ろい初夏から秋へ・・・。
緑の木立の中、Yさんの赤いウエアが良く映えます。
道はこの後も立烏帽子の駐車場まではなだらかな道で、楽なものです。
私も山歩きはちょっとご無沙汰していたので、これぐらいの歩きだと楽で嬉しいです。
道沿いに、ヤマジノホトトギスがちらほら咲いていますが、もう終盤のようです。
緩やかな尾根道には、ブナが目立ってきました。
去年は行き交う人が多かったのですが、今年はなぜか歩いている人が少ないです。
比婆山周辺はユキザサも多いのですが、果実は半分ほど赤く熟しています。
赤くなる前の果実も可愛いですね。
そして、今年の春はブナの実が豊作だったので、道にはびっしりとブナの実が落ちています。
この辺のブナは特に豊作だったようです。
カニコウモリみたいな花が咲いているけど、確か比婆山のカニコウモリは普通のと違ってたような?
後で調べるとオオカニコウモリなのでした。
↑比較のために剣山で撮影したカニコウモリを貼ってみます。
違いは花の付き方だそうで、カニコウモリは長い総状に、オオカニコウモリは頂上に集まって咲くとあります。確かにそういわれればその通りでした。
オオカニコウモリは日本海側に分布するそうです。
11時19分、立烏帽子駐車場まであと300mのところまで歩いてきました。
この辺りまでくるとサンインヒキオコシの花が目立ってきます。
これも四国では見られない花です。
四国に自生するミヤマヒキオコシの変種だそうですが、ミヤマヒキオコシより花も花姿も大きいです。
紛らわしいのはサンインヒキオコシに混じって、ところどころでアキチョウジも咲いているのです。
見慣れると、両者の違いが判るのですが、花を詳しく見てないと気づかないようです。
Yさんたちに、違いを説明したりして、この辺りはゆっくりと歩きました。
アザミも出てきたのですが、これも四国では見慣れないアザミです。
今回は頑張って名前を調べました。
アザミも種類が多くて、同定は難しいのですが、岡山や広島の石灰岩地に咲くものでウスバアザミというようです。
花に特徴があると思いました。
駐車場が近くなると、サラシナショウマなどン咲く、ちょっとしたお花畑が見えます。
サラシナショウマ8月に伊吹山で大群生を見たばかりなのですが、普通はこのぐらいの規模で咲くのが多いと思います。
日当たりの良い場所なので。ゲンノショウコも咲いていました。
そして、ここで青い果実を発見。
ルリミノウシゴロシ・・・つまりサワフタギの果実ですね。
去年も比婆山で見ていますが、この場所では去年は気づきませんでした。
タンナサワフタギとサワフタギの見分け方で一番簡単なのがこの果実の色です。
タンナサワフタギの果実は黒、サワフタギはるり色です。
花や葉での見分けは相当慣れないと難しいです。
歩き始めのセンター周辺ではもう花が終わっていたノブキがここまでやってきたら花が咲いていました。
11時半に立烏帽子の駐車場に着きました。
ゆっくり歩きですがそれでも2時間近く歩き続けたことになります。
↑去年も駐車場トイレのすぐ近くで咲いていたツルニンジン…今年も期待していたのですが、咲いてましたよ。
それも鈴なりです。
その駐車場のトイレですが、生憎と点検中だとかで使用できませんでした。
↑トイレの屋根の上に見えているなだらかな山が竜王山です。
驚いたことに、駐車場横のくさむらにキツリフネがいっぱい咲いていました。
去年はそんなことはなかったので、今年の異常気候のせいみたいです。
だいたい、キツリフネは初夏の花で6月に見かける花なのです。
夏は日照り続きだったのが、一気に雨が降って、花も勘違いしてるようです。
これも駐車場そばのくさむらで咲いてたミゾソバ。
ここまでの道のりでは汗ダラダラということはなかったものの、それでも汗が滲むのを覚えました。熱中症予防にアクエリアスを飲み、持参のブドウをみなさん井配って食べていただきました。
↑駐車場もこの日はガラガラです。
比婆山がこんなに静かなのは初めてかも・・・。
次に向かう立烏帽子山には建物の横のなだらかな坂を上っていきます。
比婆山のルート案内図もありました。
各区間の詳細な距離もすべて記載されています。
こんばんは!
同行させて頂いたFです。
当日は花々の解説をして頂き大変勉強になり、ありがとうございました。
花名があやふやだったサンインヒキオコシとアキチョウジの違いをしっかり理解しました。
また、ご一緒できる日を楽しみにしております。
投稿: | 2016-09-17 22:36
9月15日に県民の森公園センター付近と道後山の駐車場付近を散策してきました。
山登りができませんがこのあたりだと私でもいろんな花の観察できるので毎年楽しみに訪れています。秋丁子 ヤマハッカ キバナアキギリなどは見ごろ過ぎて種状態
どの花も開花が早かったようですね。
しかしタンナトリカブトが一杯見れました。県民の森のマツムシソウと道後山のマツムシソウの種?の色の違いが比較できました。
ウスバアザミ名前がわからなかったのですが解決できました。
投稿: くらちゃん | 2016-09-18 10:24
こんにちは。これは立派なツルニンジンですね。やはり中の模様を見たいですね。当方ではヤマジノホトトギスは個体数が少なくほとんどヤマホトトギスです。
投稿: 多摩NTの住人 | 2016-09-18 18:46
Fさん、こんばんは。
先週はお世話になりまして、ありがとうございました。
中国地方の山野草はあまり見る機会がなく、名前もあやふやなものが多かったのですが
比婆山への訪問も数を重ねるごとに、山野草の名前も頭に入ってきました。
最初に見たときはサンインヒキオコシがよくわからず苦労したものでした。
Fさんのようにその場でメモされるのがいちばん記憶に残ると思いますよ。
私などはカメラ任せが多くて忘れていることも多いです。
今年は猛暑のせいで山の花も少しダメージがあったようですが、それでも比婆山周辺は
花の多い山域ですね。
またご一緒しましょう。よろしく。
投稿: keitann | 2016-09-18 23:37
くらちゃん、こんばんは。
15日に比婆山を訪問されたのですね。
今年は花の開花がとても早かったようで、昨年は20日過ぎに訪れている私も
今年の花の速さには驚きました。
道後山には私はまだ行ったことがないのですが、道後山も花の山みたいですね。
タンナトリカブトはいつも立烏帽子で少しだけ見られますが、今年も1株だけ
見ましたよ。
マツムシソウの色…自生地によって違うんですか?
淡いのと濃いのかな?
アザミ…今年はアザミ専門のサイトを見つけることができて、何とかわかりました。
アザミもいろいろあって難しいですね。
投稿: keitann | 2016-09-18 23:43
多摩NTの住人様、こんばんは。
ツルニンジン…結局、今年は庭で育てているのは咲きませんでした。
四国と中国地方とでは四国のほうがツルニンジンの個体数は多いと思いますが
今年はその季節にあまり山に行けなかったということでしょうね。
ヤマジノホトトギスは四国の山には多いですがそちらは少ないですか?
そういえば、陣馬山でもヤマホトトギスが咲いてましたね。
四国ではヤマジノホトトギスはどの地域でも見られると思いますが、逆に
ヤマホトトギスは西部に行かなければ見られないんですよ。
投稿: keitann | 2016-09-18 23:48