尾根伝いの道は最初は笹原の中の道だ。友人がヘビを見たといって大騒ぎする。この友人は死ぬほどヘビが嫌いなんだそう。ここは標高1800はあるからヘビを見るなんてことは先ずないだろうと思っていたけど・・。
それを覗けば快適な尾根歩きだね。
カンカン照りなら暑くてたまらないけど、うまい具合に薄曇だ。
二の森と三の森への登り返しがきついといえばきついが、それも距離が短いので直ぐ終る。三の森を超すとその先は剣山ンピークがすぐそこに見えている。
笹原にはところどころでイブキトランオやホソバシュロソウ、コモノギクが咲いている。アキノキリンソウらしき黄色い花も見える。直接ピークに向かう道は階段状になっているので、避けて、小屋に向かう道を進む。小屋まで来ると流石に人がたくさんいる。
後はいつもの木道を辿ればすぐにピークだ。
山頂で休憩。今歩いてきた一の森からのルートが良く見える。友人にあそこを歩いてきたんだよ、と言ったら「あんなに歩いたんだ?」と驚いていた。
ジロウギュウが目の前に聳えているが、展望がイマイチなので撮影意欲が湧かない。
ペットボトルのコーヒーを飲んでいたら、高知からの団体さんが登ってきた。50人以上はいるだろう。「キレンゲショウマを見るハイク」というようなワッペンをみんなつけている。この時期は京阪神や中国地方、四国各地からのツアーも多い。それにしてももう1時前なのに、キレンゲショウマもまだ見ていないらしい。高知からだとそれほど道のりがあるとは思えないが、どこかで寄り道してきたのかな?
友人が膝ががくがくすると言うので、下りもリフト利用にする。といっても西島のリフト乗り場までは歩いてくだらなければいけない。友人はスニーカーなのでゆっくりと下る。
午後になっているので、登ってくる人は観光気分の家族連れが多い。足元もサンダル履きのような人もいる。他人事ながらちょっと心配だ。
午後二時、リフト乗り場に到着。直ぐ横にある西島茶屋で友人はホットコーヒーを、私はアイスクリームを食べる。
下りのリフトから、リョウブの花の画像を撮ってみた。
リフトで登っていたときもあの白い花は何だろう?と友人と話していたがこれはリョウブに間違いない。いい香りがあたり一面に漂う。
こちらは、車で走り始めてから、車道わきに咲いているリョウブの花を撮影したもの。直ぐ近くで香りをかいでみたら、びっくりするほどいい香りだった。バイカウツギと張り合うくらいいい香りだね。キンモクセイよりはよほど上品な香りだ。去年も8月3日に剣山に来ているのに、その時は気付かなかった。やっぱり今年は開花が遅いのだろうか?
これはリフトを降りたところにある栃の巨木。樹高15mは軽く超えていると思う。茶色い実がなっているのも見えた。
これはこの栃の巨木に生えているウナヅキギボウシ、以前もこの栃の木で割いているのを見たが、今年は花が増えていて見事だった。
帰りは見の越から10分もかからない夫婦池のほとりにあるラフォーレつるぎのお風呂で汗を流してさっぱりとした気分に。
入浴料は500円。誰もいなくて貸切状態だよ。外に出ると爽やかな高原の風が吹いていい気持ちだった。
一の森までの巻き道はアップダウンがほとんどなく、樹林帯の中の道などで、涼しいものだ。時折、ナナカマドやコメツガの巨木が生えている。
大きい木は樹高が15mはあろうかという木もある。7月に登った仙丈の森の木などより、よほど大木が多い。森の深さや大木の多さでは四国の山は引けをとらないと思う。
剣山に来始めた頃はたくさん咲く花に夢中だったけど、二年程前からこの森に癒されるのを感じる。お花も勿論撮影するが、緑の中に身を置くとなんともいえないほど落ち着く。
しかも、行場からこの一の森への巻き道は人の多い時期でも歩く人が少ないのでお薦めだ。
樹林の株元には、こんな風にカニコウモリが群生している。確かこの付近にはオオヤマレンゲもあった筈。
尾根道に一杯咲いていたタカネオトギリがまた咲いている。この花は乾燥している場所で見かけるから、そろそろ尾根道に合流するのかな?と思っていたら、やっぱりすぐに、剣山から一の森への尾根道に出た。ここまで来るとちらほらと歩いている人を見かける。
「美味しい沢の水で立てたコーヒーと抹茶、一の森ヒュッテ」と書かれた立て看板を見て、友人が「飲みたいなぁ」と・・。この友人は真夏でもホットコーヒーが大好きなんだよ。沢の水のコーヒーは魅力だが一杯500円だからね~。
ヒュッテに到着。ヒュッテの周囲にはナンゴククガイソウとシコクフウロが咲き乱れている。小屋のおじさんに展望のいい場所を教えてもらったので、登ってみる。
上画像は一の森ピーク付近からジロウギュウと剣山を眺めたもの。ジロウギュウは形のいいやまで、一度は登りたいと思いながら、まだ果たせていない。
さて、ここからは尾根伝いに二の森経由で剣山まで歩く。道のりは1.8キロとなっているが、アップダウンを繰り返すから、それほどきつくて仕方がないということもないだろう。
西島のリフト終点駅から歩いて30分弱で刀掛けの松に着く。
そこから左に折れて行場のほうに向かうとキレンゲショウマの自生地がある。7月末から8月半ばの週末やお盆休み頃はこのキレンゲショウマを見に来る人で山も込み合う。
昨日は平日だったが、それでも10組ぐらいの人を見かけた。
去年は8月3日に来ているが花は去年より少し遅いようだ。
綺麗に開花した株もあるが、ロープを張っているので、近付くことが出来ない。まぁ、去年は開花画像をばっちり画像に撮ったので、今年は写真はどっちでもいいかな?
それより、キレンゲショウマの群生地近くにいつも咲いているソバナが今年は咲いていない。シコクブシ(トリカブトの仲間)もまだ蕾だ。
谷筋のほうの株はそれほどでもないが、山側のほうの斜面の株が鹿に食べられたか、撮影で人が踏み込んだのか、地面が荒れている。去年は鹿の食害がひどいということをどこかで耳にしたが・・。
このキレンゲショウマの自生地を過ぎて一の森方面に向かう。ここからは歩いている人も少なくなる。もともと剣山はリフトで簡単に登れるので、ピークには人が多いが一の森へと向かう樹林帯の道は人が少ない。しかし、この森の中の道こそ、剣山の魅力だと思う。
行場付近にはこんな可憐なソバナが咲いていた。この花は去年もここに咲いていたね。
この小さなフウロはヒメフウロ。シコクフウロの花の半分ほどもないが、可愛くて好きな花だ。イワアカバナもそここで咲いているが、小さな花なのでやっぱりピンぼけだった。(^^;)
一緒に行ったRさんは大きな花より小さな野の花が好きという子で、キレンゲショウマには興味を示さなかったがイワアカバナはいたく気に入った様だった。
このヤマアジサイはお昼を食べた沢の縁に咲いていたもの。四国は今年は異常なまでの少雨で、ここ剣山も苔がからからになるなど、渇水の影響が見られた。この沢も枯れているのではないかと心配したが、なんのその、冷たい水は去年と変わりなく流れていたよ。
リフト乗り場がある見ノ越まではうちの家からは二時間半はかかる。
それでも、4年前に行った頃に比べると道はかなり整備されてきて、離合の出来ない場所が少なくなった。
見ノ越についたのは予想していた9時丁度。今日は5時ごろに帰りたいということもあり、リフト利用にする。帰りは歩いて下れたら歩くつもりなので、片道だけの乗車券を買う。
平日とあって車はまだ少ない。リフトも良く見ると9時に運転開始となっている。丁度良かった。
展望はすごくいいというほどではないが、それでも三嶺が綺麗に見えている。愛媛の山々までは見えないようだ。
いつもの尾根道を登る。今日はタカネオトギリが目に付くが、よく見るとヒナノウスツボもいっぱい咲いている。しかし、例の如く、ヒナノウスツボはピントが合わず、どの画像も見事に失敗。
このイブキトラノオはなんとか撮れたようだ。淡いピンクが可愛い。
レイジンソウやトモエシオガマ、そして剣山で大群生しているテンニンソウにはまだ時期が早い様だ。これらの花を見ようとすると8月後半が丁度いい。今年はそれに一体に花が遅れているようだ。
剣山にキレンゲショウマを見に行くようになって今年で4年になる。
最初の年は2002年だった。まだ山の花の名前すらろくに知らなかった時だ。
花の時期はほんとは8月10日頃がいちばん見頃なのだけど、その頃だとお盆休みで人が多いのが嫌で、咲き初めか咲き終わりの平日をなるべく選んで行くようにしている。
今年は高校時代のバレー部の仲間のRさんを誘った。彼女はツガザクラの花が好きで6月にツガザクラを見に、愛媛の銅山峰にいっしょに行く予定だったのが、私の都合が悪くなり、行けなくなったのだった。
夕べも携帯メールで連絡を取り合って、M町のスーパーの駐車場で6時半に待ち合わせる。
自宅を6時過ぎに出たときは阿讃山脈方面は曇っていて、大麻山にも雲が半分かかっている状態。昨日の天気予報では徳島つるぎ町方面の降水確率は0%だったから、まぁ、大丈夫とは思うけど・・。
約束したスーパーの駐車場に車を入れるとすぐ後ろから彼女の車が来た。いいタイミングだ。他にも友達を連れてくるかも知れないと言ってたが、どうやら一人らしい。
剣山へ向かう道は、もう幾度となく通っているので勝手が知れている。徳島との県境の琴南では連休の剣山行きのときに田植えをしていた稲が早くも稲穂を垂れている。今年もこの日照りだから、豊作は間違いないだろうね。
琴南の7時の気温、23度。
三頭トンネルを抜け、徳島に入る。一旦、坂を下り切ったところにある美馬のコンビニで、昼食と飲み物を調達。お茶は凍らせたものを一本持参しているが、一番暑い時期なので1500mlは持っておいたほうが無難だ。
吉野川を渡り、貞光に入ると、あとは吉野川支流沿いのR438を南に進む。
この川はいつもだと水量が多いが、今年は少雨のため、香川の川並に水量が少ない。これでは例年見られる鮎釣りの光景も見られないだろう。
7時台なので工事現場に向かうトラックなどが多いが、道を譲ってもらえたので、快調に飛ばせる。
車道沿いには夏らしくシュウカイドウの花が咲き、トウモロコシが山間のわずかな畑地に植わっている。
集落もそろそろ終わり、いよいよ山間部に入る頃、車道の法面にコオニユリらしきユリが見える。
ウバユリも先ほどから目に付くが、ウバユリは撮影意欲がわかず、そのまま通り過ぎる。
途中、マタタビの葉っぱを見つけたので、うちの猫用に一枝もらってきた。
翌15日は3時半起床。というのも小屋の朝食は5時に出るので、食事前にもう一度ピークまでピストンと言う予定だったのだ。外に出ると、鋸岳は何とか見えているが、そうこうするうちにガスがまた出てきた。馬の背ヒュッテから上がってきた中学生たち20名ほどが引率の先生に連れられてピークを目指して上がっていく。そのピークもガスに覆われて今では何も見えない。管理人さんに「小仙丈に行ってくるといいよ」と言われ、それではということで小仙丈を目指す。辺りはうっすらと明るいが念のために懐中電灯を持つ。薄暗いのではっきりとは見えないが、道の傍らにはやはりキバナシャクナゲが咲いている様子だ。10分ほどで仙丈と北沢峠との分岐に出る。ここで大失敗してしまった。小仙丈はこの分岐と仙丈本峰との間にあるのだとばかり思って、ピークのほうに向かってしまった。Oさんが朝一で調子が出ないので、ここで引き返すと言うので、私とSさんとで進む。辺りはもうガスの中で何も見えない。10分ほどでなにやら小高いピークらしきものが見えたので、下に巻き道も見えたが、登ってみる。道標も何も立っておらず、小さな石の柱が立っているだけ。おかしいねとSさんと話すが、地図を持ってきていないので、確かめるすべがない。中学生の話し声が聞こえる。どうやらさきほど小屋を出発した中学生が仙丈のピークで休憩しているらしい。しかし、ガスのため視界がきかないので声だけだ。
このガスではどうしようもないので、すぐに引き返すことにする。帰りにはうっすらと明るくなり始めたのでミヤマダイコンソウが咲いているのがわかった。昨日は葉っぱは見かけたけど、花はまだ蕾だったが、こちらの稜線のほうが花が早いらしい。
下っている最中に小屋の食事時間を知らせる鐘の音が聞こえた。
結局、小屋に着いてから地図で確認したら、小仙丈は北沢峠方面に下る途中にあるのだった。やはりちょっとと思っても地図は持つべきだと痛感した。
無駄足にはなったけど、これこそほんとの朝飯前の一運動になって、朝食が美味しい。食後、北沢峠からのバスの時間を調べる。一番早い便が10時発、次だと13時。これでは少し遅いので、10時のに乗ることにする。やはり食後はコーヒーが飲みたいので、コーヒーを飲んでから出発は6時半。
出かける前になんとなくガスが晴れてきそうだったし、実際、八ヶ岳や蓼科山がよく見えたので、Sさんが「ピーク経由で下山したい」と言う。いいよと言うことで、ゆっくりと再びピークに向かう。今度はザックを背負っていることだし、Oさんもイマイチ体調が良くないようなので、私がトップを歩き、ゆっくりのペースで登る。Sさんは体力があるので飛ばしたいようだが無理は禁物。
登りは少し苦しくてもたったの30分だし、昨日一度登っているので、様子がわかるのが幸いだ。西方面の中央アルプスや伊那辺りは晴れていてよく見えるのに、東と北はガスの中で何も見えない。ピークでもとまらず、そのまま小仙丈へと向かう。早朝に行った場所はやはり小仙丈へと続く稜線上の一つのこぶだったようだ。
前を歩いていた数人の中学生と引率の先生がなにやらカメラで撮影している。
訊いてみると「雷鳥がいます」とのこと。ガスと薄暗いのとではっきりわからないが、なるほど、ライチョウの親子がお尻をこちらに向けてじっとうずくまっている。っそういえば、小屋の人が昨日「運がよければ雷鳥が見られるよ」と言ってたなぁ。
望遠だし、ガスの中での撮影ではっきりとはわからないだろうが、画像中央に雷鳥がうずくまっているのがわかるでしょうか?
大学の頃、夏合宿で北アルプスに入ると登山道のすぐ横で雷鳥が歩いていたものだった。人が通ってもちっとも逃げず、鈍感そうな鳥だなぁと思ったけど、その後この雷鳥は減り続けているらしい。その頃だって、人が山に入り人の残した残飯を食べることで雷鳥に悪影響が出ているという話を聞いた。Oさんの話では最近では高山にも猿が上がってくるようになって、その猿が雷鳥を食べるのだと言う。
嬉しいことに北に向かうにつれてガスが晴れてきて、小仙丈方面が見えてき始めた。
後ろを振り返ると仙丈のピークは相変わらずガスに包まれているが、私たちの少し後ろを下ってくる中学生たちがはっきりと見える。
しかしバスの時間もあるし、充電が出来ないので、今朝から携帯もデジカメもバッテリー切れ状態だから、そうそう画像が撮れない。
小仙丈へはちょっとした岩場があるが、そう危ないと言う訳でもない。
小屋を出てから1時間10分後、小仙丈に到着。ここで小休憩。先ほどから鳳凰三山がよく見えていて、地蔵岳のオベリスクもよく見える。しかし、北岳はどちらなのだろう?
と思っていると、稜線の東側に大きな山が現れた。高さと言い、大きさと言い、これが北岳に違いない。念のため地図で確認。うん、間違いない。その後ろには富士山も時折見え隠れしている。
心おきなく下ることが出来る。
8時10分、小仙丈を出発。バスの時間が心配なので、ここからはペースを速くしたいところだ。ところが、道はお世辞にも歩きやすいとは言えず、急勾配で慎重に下らないと滑ったり転んだりしそうだ。眼下はるかに今から下る北沢峠の幕営場が見える。丁度1000mの下りだけど、こんなにはっきりと下っていく先が見えるというのも珍しいよ(^^;)
道はやがて樹林帯に入ったが、しばらくは歩きにくい道だった。Sさんの話ではこのコースはきついのと暑いのとで、ちょっと登る気がしないコースなのだそうだが、なるほど花も少ないし、あまり快適な登り道とは言えない。それでも時折、単独の女性や年配の夫婦連れの人が登ってくる。
途中ツマトリソウを見かける。もう撮影はあまりしないつもりだったが、余りの可愛さにこの花だけは撮影する。
初めて見る花だと思ったが、後でよく考えたら、去年、剣山でも見ていたのだった。画像では出てないけど、花びらの縁がかすかにピンクがかっているのが、なんとも言えず可愛い。
ゴゼンタチバナも咲いている。ゴゼンタチバナのほうは標高3000近い稜線でもハイマツの下などで見かけた。適応力があるらしい。
大滝の頭にはコースタイム通り、40分で到着。引き続き下る。コースタイムでは北沢峠まで1時間だが、ぎりぎり、バスに間に合うか?
ここからは道もそれほど急ではなく、どんどん飛ばす。
辺りにシダが見え始めたので、そろそろ北沢峠かなと推測する。前日に北沢峠付近を散策したとき登り道付近にシダがいっぱい生えていたのを思い出したからね。
思ったより早く、9時40分に北沢峠のトイレの建物の屋根が見えた。やれやれ、飛ばしたおかげでバスの時刻の20分前に到着することが出来た。
こんな早い時間に山を下る人はほとんどいなくて、帰りもバスにゆったりと座ることが出来た。
お弁当を食べた後、一服したら、山頂までピストンだ。12時半頃出発。
持ち物はウエストポーチとカメラだけ。標高にしてわずか100mほどの登り。
一時間もあれば、帰ってこれる。生憎と辺りはガスに巻かれたままで、展望は望めそうもないが、この近さだから、晴れたらまた直ぐに登れる。
小屋の上手から登り始めて、10分もすると松峰からのルートとの分岐点だ。ここでルートはゆるくカーブしていて、稜線の左下には雪渓が見える。
花はキバナシャクナゲ、チングルマ、イワカガミなどが咲いているが、今まで見なかったオヤマノエンドウやミネズオウなどが見られた。
この紫色の花がオヤマノエンドウ。他にはナナカマドもハイマツに隠れそうなほど低いがちゃんと花を咲かせていて、驚くばかりの生命力。
そして標高3000mの岩に張り付いて育つ花々にとっては、地面から吸い上げる水分よりも、こういうガスに含まれる水分が生きていく上で欠かせないのだろう。そう思えば、展望をさえぎるこのガスもそれほど憎めない。
ハクサンイチゲは藪沢新道の標高2500付近から見かけたが、山頂付近ではお花畑になって咲いている。花たちはさすがに草丈はどれも10センチほどで、風を避けるように背を低くして、それでも精一杯咲いている。イワベンケイ、イワウメなども見え始めた。
画像の白い小花がイワウメ。最初は名前がわからず、何だろう?と言っていたが、先輩のOさんが後で「イワウメかなぁ」と思い出してくださった。私は勿論、初めて見る花だ。小さいながらも草ではなく潅木。そういえばチングルマも小さいけど、草ではなくばら科の潅木なんだよね。
これは山頂直下のガレ場に咲いているキバナシャクナゲ。後方でうっすら見えているのがピークに立っている道標だよ。視界は20mもないだろう。ほんとなら360度の大展望が思いのままなんだけど、まぁ、雨に降られなかっただけでも良しとせねば・・。お花畑も見られたしね。
下りはものの15分ほどで下ってしまった。小屋には二時前に到着。花を思う存分楽しめた。
この頃から、小屋に着く登山者が多くなってきた。管理人さんの話ではこの日宿泊するのは十数名だとか。小屋に入ったばかりの女性グループの一人が高山病で頭痛だと話している。そういえば、Sさんは前回、頭痛に悩まされたと言うけど、今回は大丈夫だったようだ。やはり、前夜に北沢峠で一泊したのが正解だったらしい。食堂の椅子に座って、小屋にあった花の本を見ると、ピークで咲いていたタカネツメクサだのイワベンケイだのという花の名前が確認できた。
夕方近くなって小屋の窓から眺める空が青くなってきた。外に出たら、さっきまではガスで何も見えなかったけど、鋸岳が姿を見せている。甲斐駒の前にかかったガスも徐々に取れてきている。小屋にいた人たちは皆外に出てきて、甲斐駒が全貌を現すのを今か今かと待っている。後ろを振り返れば、これもさきほどまでガスに覆われていた仙丈のピークが綺麗に見えている。
小屋と仙丈のピークを入れて撮影してみた。雪渓もはっきりと見えている。
こちらは少し時間を置いて撮影した甲斐駒の画像。5時過ぎに撮影したもの。
小屋の食事が終わって、今度はもう一度、夕焼けと星を見るために、外に出た。
こちらは小屋から北西の方角を撮影したもの。13日朝は北アルプスが綺麗に見えていたそうだ。
それでも、明け方の土砂降りのことを考えると、こんな眺めを見ることが出来ただけでも喜ばなくてはね。小屋は7時半消灯なので、星は8時ぐらいまでしか見られなかったが、山で星を見たのはいつ以来だろう?
夜中に二度ばかり暑くて目覚めたが、二度目に起き上がって窓から仙丈ピークのほうを眺めたら、ピークの上には大きな星が輝いていた。そして、月明かりのせいか、仙丈のピークもはっきりと見えていた。
フェリーで3時間しか寝てなかったので、小屋での寝つきは良かった。おまけに寝酒まで入ってるしね。
しかし、夜中に雨の音で目が覚める。雨は土砂降りになったかと思えば、弱まって、また土砂降りに。3時頃、とうとう本格的に目覚めてしまい、眠れなくなった。この雨では4時半起床、5時出発という予定は難しい。5時ごろ、起きあがったら、Sさんも目を覚ました。「どうする?」と言い合ったものの、この雨では様子を見るほかない。そうこうするうちに小屋の方が現れて「今日は午後からは天気が少し回復するらしい」とのこと。雨はまだ小降りのまま。コーヒーを入れるために、プリムスを四国から持参してきたので、水場で水を汲んで、コーヒー用のお湯を沸かす。Oさんは、なんとドリップコーヒーを持ってきてくれていて、贅沢にも山でレギュラーコーヒーである。昔からは想像も出来ないね。2杯目は流石にインスタントコーヒーだ。朝食はお弁当にしてもらうように、小屋に頼んだので、朝ご飯代わりにクッキーを1,2枚食べる。
雨はもう土砂降りにはならないようなので、支度をして6時半に出発。雨具のズボンだけはけば、上は傘でもなんとかなるだろうと判断。折りたたみ傘を差して歩き始めたが、樹林の中を歩くので、傘をさすほどでもなく、傘もすぐに畳んだ。最初はなだらかな道がやがて急登になってくる。だがSさんに寄れば、急な登りはこの辺りだけらしい。丁度1時間歩いた7時半に1本(休憩のこと)入れる。小屋で作ってもらった昼食用のおにぎりをここで食べる。歩いたらお腹も空いて、二個のおにぎりはあっという間にお腹に入った。
丁度休憩した場所では、マイヅルソウが咲いていた。
7時50分出発。地図ではこの後、道は沢に近付いて、沢沿いに登るようだ。樹林の中で時折、キバナノコマノツメを見かけ始めた。黄色いスミレだ。
やがて、樹林を出て沢沿いの道になった。この頃には雨もすかりあがって、沢沿いの開けた道を登るのは気持ちがいい。
お花はますます多くなって、タカネグンナイフウロやカラマツソウが咲いている。
他にもシラネアオイ、シナノキンバイ、ウサギギクなどを見かける。しかし、小屋の人が言っていたように鹿に食べられた後もたくさんあって、特にシシウドの仲間はたくさん食べられているようだ。
キバナノコマノツメはずっと道沿いに咲いているが、樹林帯の中に咲いているのと違って、日当たりがいいためか1株で10個以上もの花を咲かせている株もある。
途中、地元の中学生が集団登山しているのに出会った。お天気が悪いので、夕べ、馬の背ヒュッテに泊まったのだけど、そのまま下山しているのだそう。訊けば、高遠から来ている中二なのだそう。うちの末っ子と同じ学年だ。道理で男の子たちの挨拶の声が変声期独特の大人とも子供ともつかない声だね。
もうすぐ沢を詰め終わるというところで二本目の休憩。8時50分。丁度また1時間歩いた訳だね。
汗をかいたので、沢の水で顔を洗うと気持ちがいい。
これは岩場で咲いていたハクサンイチゲだけど、草丈は30センチ以上もあり花もいっぱいつけてゴージャスな花だった。この後、山頂付近でもたくさんのハクサンイチゲを見たけど、この株がいちばん大きかったようだ。
20分の休憩後、9時10分出発。沢を詰めて、少し登ると、そこは馬の背ヒュッテ。ヒュッテを9時半通過。ここからはほんの一登りで稜線に出る。
もうすぐ森林限界を超えるはずだが、最後のダケカンバが綺麗な新緑を見せている。空もこの頃には晴れ間も出て、ダケカンバの葉と青空との金とrストがなんともいえないほど綺麗だ。
20分も登ると稜線に出た。流石に風が強いが、歩いているので、寒くはない。森林限界を超えたので、生えているのはハイマツ、ナナカマドの背の低いの、ハクサンシャクナゲ。そしてその株もとにはチングルマとイワカガミが・・。
コケモモも咲いている。
こんな風にダイナミックに植生が変化するのを見るのは久しぶりなので、興味深い。考えてみれば、学生時代は重いキスリングを背負って登るだけで精一杯、花を愛でることもできなかったのだから。
ハクサンシャクナゲの花には少し早いようだけど、時折、綺麗に咲いた株も見える。先ほどまでの青空はどこへやら、辺りはガスに覆われ始めた。
画像はガスの中、先頭を歩く後輩のSさん。足元に見えるのがハイマツ。
ハイマツやシャクナゲの株もとにはこんな風に可憐なイワカガミが咲いている。イワカガミはハクサンイチゲやシラネアオイ、ハクサンオザクラとともに学生時代から名前を知っていた数少ない花の一つだね。去年の秋田駒でも咲いていたっけ。
やがて、周囲のガレ場に白い花が見え始めた。あれは何だろうと話し合って、どうもキバナシャクナゲらしいということになった。学生時代の山登りでもシャクナゲといえばなぜかキバナシャクナゲをよく見たものだ。高山の尾根には必ず咲いていた。シャクナゲといってもツツジの仲間で、そういえば、花の感じや株の感じが去年秋田駒で見かけたエゾツツジに似ているね。 上の画像で右斜面に咲いているのが、キバナシャクナゲだよ。
ガスに巻かれてしまって、視界が悪いので気付かなかったが、この頃にはほぼ仙丈小屋直下でいたことになる。黒百合の蕾もこの下で見かけた。水場のパイプが見えたと思ったら、直ぐに小屋に出た。小屋到着は10時半。途中、ゆっくり休憩して、時折、花の写真を撮りながらでも4時間で登れるのは楽勝だろう。
小屋の管理人さんはあまりに早い到着に驚いていたようだった。記帳を済ませて、外のベンチでお弁当を食べる。
この小屋は7年前に建ったそうで、Sさんの話では以前は幕営場だった場所らしいが、今は幕営禁止になっている。風力発電、ソーラーパネルでの発電もしていて、トイレは天水利用の水洗になっていて、とても標高3000m近くのの小屋とは思えない。電話は衛星利用だそうで、小屋の食堂にはTVもある。
農園を後にするとき、農園入り口で可愛い白花のゲンノショウコを見つけた。ゲンノショウコは秋の花だと思っていたが、初夏の花、ホタルブクロと一緒な時期に咲いてるんだね。
ご主人に教えられたとおり、来た道をそのまま北上する。
まるで別荘地と言う雰囲気だね。
ちょっと走るといろいろな花が咲き乱れているので、時間を気にしつつも花の撮影をせずにはおれない。
走っていたら、アサギマダラ発見。去年、剣山で見かけて以来、一年ぶりの再会だ。
カメラを10センチまで近づけても、逃げようともしないで、必死で蜜を吸っている。撮影している間に数羽飛んできて、ツーショットの画像も撮れた。このヒヨドリバナの蜜はよほど美味しいのかいつもヒヨドリバナにとまっているのを見かけるよ。
ほかにもクガイソウ、シモツケ、ショウマ、バイカウツギなどを見かけた。
これも道端で見かけたキバナノヤマオダマキかなぁ。オダマキは自宅でいっぱい育てているけど、自生のは初めて見たので、ちょっと感激。
これも道端で見かけたヤナギラン。ヤナギランは四国では見かけない花なので嬉しくなる。はるばると来た甲斐があった。
道は未舗装の部分を15分ほど走るが、それでも四国の山道はもっとすごい道もいっぱいあるので気にはならない。気になると言えば、せっかく、洗車したばかりなのに、泥はねしてしまうことぐらい。(^^;)
30分ほど山道を下った12時10分、もとのR152に出た。ここからはまっすぐに北上するだけ。私はたまたま大鹿村から長谷村に抜けるためにこの国道を走ったのだけど、このR152はもともとは秋葉街道とも呼ばれて、静岡の塩を信州に運ぶための道だったらしい。また中央構造線沿いに走っているので、途中、北川露頭といって構造線が露出している場所の標識も見かけた。時間があれば、ぜひ、見学していきたいところだけど、これもパス。道端でなにやら青い花を見かけたので、車をとめてよく見たらクサフジだった。しかし、四国で春にいっぱい咲く外来種のナヨクサフジと違って、これはどうやら日本に自生しているクサフジのようだ。
途中で対向した車はほんの2,3台という交通量の少なさは四国の山道と匹敵するかもしれない。
12時25分、分杭峠に到着。ここが大鹿村と長谷村との境界だ。
ここでSさんの携帯に電話してみたが、電波が届かない。勿論メールも送れない。後でわかったんだけど、この辺り一体は電波の届かない地域らしい。
仕方ない、行ってみて二人を探すほかないようだ。
美和湖手前で右折して戸台とかかれた方向に走る。途中で、マイクロバスを一台追い越して、間もなく仙流荘に着いた。
行く手に女性が二人見えると思ったら、それが先輩のOさんと後輩のSさんだった。登山者がもっとたくさんいるかと思ったら、辺りは閑散としている。どうやら。私が追い越したバスが12時45分発の北沢峠行きの村営バスだったらしい。3人で相談して、今日は北沢峠に入るだけなので、最終の14時10分のバスに乗ることに。私はお昼をまだ食べてないので、仙流荘で食事をすることにする。
シーズン前だからか、人影も無く閑散としているようだ。食後に山登り用の服装に着替え、売店で日本酒「仙醸」の4合瓶、ブルーベリー(行動食用)、苺のアイスクリーム(バスの中で食べるための)を買い込んで最終のバスに乗り込んだ。
来週半ばにはいよいよ南アルプス行きだ。
夕べは東京の後輩と電話して、どこの小屋に泊まろうかという相談だった。
結局、北沢峠の大平小屋に泊まって、天候次第で、翌日は山頂付近の仙丈小屋に泊まろうということに。小屋に二泊と言っても、それなりに着替えや食料も必要だから、リュックも大きめのを買わないといけないかな?
天気予報を見ると明日からは雨が続くようなので、なんとか今日のうちにトレーニングしようと近場の里山に登ってきた。毎年、7、8月は暑いので、低山は避けて、この時期は石鎚や剣方面に登ることが多い。7月に讃岐富士のピークまで行くのは考えたら初めてだよ(^^;)
銀行に用事があったので、それを済ませてから、登山口に向かう。途中、スーパーにて昼食と飲み物を調達。
誰も登ってないだろうと思ったけど、それでも車が2台ほどとまっていた。
ウツボグサがほとんど咲き終わっていたけど、それでも少しは咲き残ってた。
去年、何度か観察に来た、登り口付近のオカトラノオは今年は咲いてないようだ。
しばらく登るとヤマハッカの花。なんだか秋の花のイメージがあって、実際、秋に咲いてるのを良く見かけるのだけど、このヤマハッカが結構咲いている。
こんな風に真正面から撮影すると、まるでウサギが並んでるみたいで可愛い。
ところで、ヤマハッカを見てわかったよ。
この前から私が育てている、名前のわからない花の正体はヤマハッカだったんだ。
私はそそっかしいのとものぐさなもので、野山で種採取しても、うっかり名前をメモするのを忘れることが多い。それで、去年、なにやら採取した種を播いたのだけど、名無しのゴンベイ種だったんだよ。何かわからぬまま大きくなったその植物は、最近になって花穂を上げてきたのでどうやらシソ科の花みたい、もしかしてヤマハッカ?なんて思ってたところだった。
これがその何かわからずに育てていたヤマハッカ。合計6ポットもこんなのが育っている(^^;)
まぁ、なにが咲くのかな?という楽しみがあって、これもいいかなぁ。
去年の今頃はいろいろあったっけ。
7月10日過ぎに千葉の先輩ご夫婦と秋田駒に登る予定を立てていたので、そのためにメールを何度も書いたり、電話をかけたり、泊めてもらうことになっていた仙台の親友と連絡したり・・。
そして、そんな中、6月末に同期の山仲間N君の突然の訃報が入って・・。
複雑な気持ちで訪れた東北の山だった。
山での一日目はまず八幡平の散策だった。先輩ご夫婦は何度も足を運ばれているので、ミツガシワ、ハクサンチドリ、ヒナザクラなど、四国では見ることの出来ない山の花々の名前を教えていただく。ゆったりとしたスロープが描く稜線は四国の山とはまた趣も違うね。何よりところどころに残った雪渓がいかにも初夏の北国の山らしい。
ヒナザクラは四国で見かけるピンクの鮮やかなシコクカッコソウとはまた違って、白い清楚な花を咲かせていた。
生憎と八幡平散策の日はカメラを車中に忘れてしまい、この画像は翌日、雨の中、秋田駒を歩いたときに、やっとの思いで撮影した花だよ。
こんな風にうな垂れて咲いている印象ばかりが残っているけど、お天気がいいときは花芯が黄色く抜けているんだね。
学生時代の山歩きで目に浮かぶ花といえば、なんだろう?
谷川岳の尾根に咲いていたキバナシャクナゲ、尾瀬の水芭蕉、北アルプス五色沼のお花畑、妙高のシラネアオイとハクサンコザクラの群生、後立山連峰の雪倉岳、朝日岳辺りのマツムシソウ、羅臼の無名湖のほとりに幕営したとき咲いていた自生のアヤメ・・ノハナショウブというのだろうか?北岳のお花畑も通ったはずだが、あの時はハードなコースだったので、お花の記憶さえ、抜けているのが辛いけど、代わりに間ノ岳の大きさは目に焼き付いているね。
仕事や用事も一段落ついて、今日は午後から一人で山に。
二週間前は尾根道で蕾だったオンツツジが今日は咲き誇っているに違いない。
朝食用に大量に作ったサンドイッチが余っていたので、お昼は緑の中でコーヒーとサンドイッチだね。
家を出てしばらくは車内に冷房を入れていたけど、山道に入る前にすでに冷房は必要なくなった。窓から入る風はひんやりしてとても心地よい。
しばらくは強いていると白い花がたくさん咲いている。ウツギの花だね。これは普通のウツギより花が小さいからマルバウツギかな?
花も普通のウツギより可愛いよ。
卯の花とはよく言ったもので、5月になるといろいろなウツギが山では見られる。今日、見たのは、全部で4種類のウツギ。
普通、ウツギは白い花が多いけど、これは渋い赤の花だ。
また色が咲き進むウツギもあって、ハコネウツギというらしい。
このハコネウツギは以前、うちの庭にもあったけど、何時の間にかなくなった。
主人に切られたのだったかな?
今では代わりに、隣りに生えていたトベラが大きくなっているようだ。
このイチゴは私が山ではいちばん美味しいと思っているナガバノモミジイチゴの実だね。
この前まで花が咲いていたと思っていたけど、もうおんなにおいしそうな実がなっている。
口に入れてみると、程よい酸味と甘味で、市販のイチゴよりも美味しいくらいだね。
この前まで咲いていたヤマルリソウはもう花は終っていて、種らしきものをつけている。
道の傍らになにやらラショウモンカズラ?と思ったら、よく見るとオカタツナミソウだった。
5月6月はタツナミソウの季節でもあるね。
このオカタツナミソウは群生はしてないが草丈が25センチほどあって、綺麗な花だよ。
四国の山で見かけるタツナミソウは3種類ぐらいかなぁ。
辺りは静かだけど、時折カッコーの鳴き声やホトトギスの「トッキョキョカキョク」という鳴き声が聞こえる。
そして、今年初めて聞くセミの鳴き声も。
あれは二年前に西赤石山で聞いたエゾハルゼミの鳴き声だろうか?
6月に西赤石山に向かう稜線沿いの山道の傍らに羽化したばかりにいたエゾハルゼミだよ。
いつものように8合目に車を置いて、山靴に履き替えて登り始める。ここからは尾根道で実に感じのいい新緑の道になっている。
取り付きにすぐ、クロモジの木があった。
この前トラックバックでこのクロモジの葉っぱがお茶になるというので、帰りに少し葉っぱをいただくことにしょう。
クロモジの名のとおり、幹が黒っぽいね。
葉っぱはこんな風に枝の先端に4枚ついている。
因みにツツジの手前に3裂した葉っぱがシロモジの葉っぱ。
逆光で黒く写っているけど、実際はとても綺麗な緑色だよ。
5月はじめにはホウチャクソウがたくさん咲いていた場所はフタリシズカがひっそりと咲いている。
ヤブレガサも花をつけるのだろうか?茎らしきものが立ち上がろうとしている。
緑陰はすっかり濃くなっていて、道はまるでツツジと新緑のトンネルだね。
帽子なんて全然要らない。
この前来た時は、途中で蛇がいて、回れ右をして別のルートを歩いたけど、今日は無事、この木陰の遊歩道を進む。
両側はヤブレガサの群生。ところどころでラショウモンカズラやナベワリの花が咲いている。
5月初めに、この道沿いでハナイカダを見かけたのに、今日は何故か見つからない。
もう花が終ったのだろうか?
花がなければただの葉っぱだから、気付かないのも無理はないかな。
大川神社のすぐ下まで出た後、キンポウゲやフタリスズカの群生を楽しむ。
下りは迷った末、やっぱり尾根道を下ることにした。
山頂直下から見た尾根道はこんな風にオンツツジが見頃だね。
だけど、花がこれだけ咲いてるとちょっとうるさすぎるかなぁ。
私は新緑からちらっと覗くぐらいのツツジが好きだな。
この山にもやっぱりヒメシャラやシャラの木が時折生えていて、今日は葉っぱがかなり展開していたよ。
樹肌が特徴的で直ぐに見分けられる木だね。
帰宅してから、山でいただいてきたクロモジの葉っぱをお茶にしてみたよ。
生葉をさっと水洗いして、ポットに入れて熱湯を注ぐ。
時たま畑のミントやカモミールなどの生葉を摘んできて、ハーブティを入れるけど、よく似た味と香り。
お茶受けは生憎と和菓子がなくて、チョコレートビスケットだったけど、なかなかいけました。
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