大菩薩嶺
大菩薩峠という名前だけは実を言うと小学生の頃から知っていた。
中里介山の「大菩薩峠」と言う本が実家の父の書棚に並んでいたからだ。父の本も小学生の頃からこっそり読んでいて石川達三や吉屋信子の本も読んだりしていたが、さすがに中里介山の本は読まなかった。
大学に入って山登りの同好会に入り八ヶ岳や上越の山々に登り始めた。一年の秋には同じ一年生同士でみんなちょっとした山に一泊で個人山行をし始めた。私はといえば一年の秋には上州武尊山や苗場山に個人山行で行ったが、仲間たちは浅間山(噴火前の)や大菩薩峠に行っていたのだった。その時に初めて大菩薩峠が実在の峠名で富士山を見るには絶好の場所であることを知った。
















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