銅山越では先ほど私達を追いぬいていかれた、男性ばかりのパーティーの人たちがお昼を食べている最中でした。もう少し登ると去年ツガザクラの群生を見た東山方面で、その辺りは見晴らしも良くて気持ちがいいので、そこまで歩くことにします。
ダイヤモンド水から30分ちょっとも歩けば、歓喜坑という坑道の跡に着きます。最初に銅の鉱脈が発見された場所で,そこから名前も歓喜坑(かんぎこう)とつけられたそうで、付近はベンチなども置かれていて,休憩場所には良いところです。
花を撮影しながらのんびりと歩いているので,私達は特に休憩も取らず、そのまま進みます。その一帯は山道もちょっとした石畳になっていて,歴史を感じます。ほんの5分も登れば,分岐になっていて、右に行けば「銅山越への近道」左は「牛車道経由銅山越」と書かれています。今まで4回とも「近道」という言葉に引かれて、牛車道経由で登ったことはなかったのですが,この日は急ぐこともないので牛車道を歩くことにしました。
ダイヤモンド水からしばらく行くと道は沢の左岸ルートと右岸ルートに分かれます。私はいつも左岸ルートを取っているのでこの日も左岸ルートとを行きます。右岸ルートは去年,下りに使いましたが、どちらかというと左岸ルートのほうが歩きやすいようです。鉄製のパイプを連ねたような橋を渡ると,道は少しだけジグザグに登ります。
銅山越へのルートは日浦からだと、急な登りはほとんどなく、道もはっきしりしているので、年配の方やそれほど山に慣れていない方でも安心して歩ける道です。
それだけにバスハイクのグループも良く来ていて、あまり山歩きには向かない格好で登っている人を数年前には見かけたものでした。
この日は天候不順の予報が出ていたため、私達のように個人で来ていた人は少なかったようで、ゆっくりとアカモノの花をめでながら歩くことが出来ました。
辺りにはカッコーやホトトギスなどの初夏の野鳥の鳴き声が時折聞こえます。
登山口の日浦には9時20分到着。川之江で法皇トンネルへの道を探すための時間をロスしたのと、途中でエゴの花などを撮影したために予定より少し遅くなりましたが,行程が楽なので、どうということはありません。
雷雨予報は出ていたものの,実際には9日には雷はなってなかったし、雨も止んだので私達みたいな考えで山に来ている人もいるらしくて、駐車場はすでに7~8台の車が停まっていました。
6月9日は,当初は愛媛のNさんご夫妻と稲叢山にオオヤマレンゲを見に行く予定でした。
高校時代からの友人Hさんも同行することになり、9日7時に西条で集合ということまで決まっていたのでした。
ところが、前夜の8日夜、思いもかけない雷雨となったのです。午後9時過ぎに愛媛のNさんから携帯にメールが入りました。遠く離れた中予でも、雷雨がひどいとかで、翌日の山行をどうするかの相談のメールでした。慌てて予報を見てみると、上空に寒気が入っているために、9日は天候不安定で雷雨の恐れがあるとのこと。雨だけならどうということはないのですが、山では雷はやはり怖いですから、慎重を期して中止ということに決めました。
中止決定のメールを今度は高校時代の友人のHさんに出したら「もうすっかり行くつもりで,リュックに荷物を詰めたところ」とのことです。後で聞いたら、彼女のご主人は大学時代はワンゲルだった人で「このくらいの天気なら、山ぐらいは行けるだろう」と言ったとかなんとか(^。^;)彼女とは同じ市内なので、翌朝の天気を見てまずまずなら、予定変更で銅山越ぐらいなら行けるかも知れないから一応そのつもりでいて欲しいとメールを打って,8日夜は就寝しました。
5月に徳島や香川の山を歩いていると、真っ赤に咲いているのがオンツツジです。
低山にはヤマツツジという小さ目の朱赤のツツジが咲きますが、オンツツジは大きい株ですと樹高5mは軽く越すほどの大きなツツジです。
今年は5月の初めに丁度咲きあがったばかりのシコクカッコソウを見ることができたのに、神様の粋な計らいなのか、またシコクカッコソウに出会うことが出来ました。
出会うと思っていない花に出会えるのは嬉しいものですね。
二人で喜んでしまいました。
今まで自生のクマガイソウの花を見たことはありませんでした。
葉っぱは愛媛の山などでも見たことはありますが、もっと早い季節に行くので、花には会えなかったのです。
20日ほど前に、仲良くしていただいている山友達のTさんに「クマガイソウを見に行きませんか?」と誘われました。願ってもないお話です。
ところが、最初に行く予定にしていた連休最終日の6日は雨で行けなくなりました。
そこで、14日(昨日です)に再び、クマガイソウ自生地を訪れる計画を立てました。
チチ山分れは標高1760mほどもあるそうですが、稜線上は風もなく日が射しているので、暑いほどです。ホットコーヒーを飲むような気温ではなく、絶景を楽しむだけ楽しんだら、いよいよ下山し始めます。時間は13時5分。
先ほど見えた長い尾根を下るのです。
一の谷越からチチ山分れまでは正に360度遮るもののない大展望でした。
石鎚山系、赤石山系には今まで合わせて10回近く登っていますが、こんな展望は経験したことがありませんでした。
口から出てくる言葉は「すごい!!」とか「わ~!!」とかそんな言葉しか出てこないほど・・。
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