稜線に出てからしばらくは樹林の中の歩きです。悪路と言うにはちょっと大げさですが、それでもメインルートに比べると、木の枝に引っかかったりすることが多く、快適とは言いがたいですね。
やがて、八巻山に近づいてくるといつのまにか岩場歩きに変わります。稜線の南側はそれでもある程度視界が利いて、赤石山荘などが時折見えます。反対に北側はガスが濃く立ち込めていて,ほとんど何も見えません。この稜線はいつもこんな風です。
タカネバラの咲いている辺りから上は通称ロックガーデンと呼ばれているところで、7月末から8月にかけて固有種のオトメシャジンやシモツケソウ、コカラマツ、 シコクギボウシなどが咲き乱れるところです。今まではそれらの花盛りの頃に来ていましたが,丁度一ヶ月早いのでオトメシャジンなどは花芽も上がってなく、代わりによく目につくのはシライトソウです、
10分休憩して8時55分に歩き始めます。S君の休憩の取り方は昔の山岳同好会の時と同じなので、体が楽でいいですね。ここからルートは沢コースと尾根コースに分かれていて、私は03年は沢コースを06年には尾根コースを登っています。この日の予定が赤石山荘~八巻山~東赤石~権現越えなので、必然的にルートは沢コースになります。尾根コースだと,先に東赤石山に登ることになりますので,逆コースですね。
タニギキョウを撮影した後,西門山山頂方面から下ってくるパーティーとすれ違いました。20名ほどもいる大人数のパーティーで、トップはなんと70代と思しき男性です。山ではほんとは登り優先で狭い道ですれ違うときは下りの人が道を空けるのがルールですが、あまりにも高齢の方がトップを歩いていたので、こちらが待つことにしました。稲叢山は歩いているパーティーも多かったですが、隣の西門山のほうはどちらかと言えばマイナーな山のようで、登山者も少なそうです。一応、四国百山に入ってる山なのですけどね。
2年前に来た時も岩場などは標高の割りに深山の雰囲気でしたが、山頂が展望もなくちょっとつまらない山だったので、そのせいかも知れません。
しばらく山の斜面を巻いていましたが,再び、稜線に出てきました。
山道の傍らにオオヤマレンゲの木を見つけました。この日は結局、小さい木も含めるとかなりの数のオオヤマレンゲを見ましたが、ほとんどすべてが稜線に自生していたようでした。
オオヤマレンゲはほんとなら、先週,見に行く予定でした。
それが雷注意報などが出たために、急遽、銅山越へのアカモノのお花見に変更にしたのは、前回の記事に書いたとおりです。
先週初めに、最近良く山にいっしょに行っているTさんと満濃池の蛍狩りのことなどで、メールや電話でやり取りする機会がありました。そのときに話題に上がったのがオオヤマレンゲで、Tさんは17日が仕事がお休みで、稲叢山にオオヤマレンゲを見に行く予定にしているので、私のほうが都合がつけば是非いっしょに行きましょうと誘われていました。オオヤマレンゲは3年前に思いがけず剣山で見ているので、私自身はそれほど何が何でも見てみたいという気はなかったですが、見ていない人にはやはり魅力の花なんでしょうね。
しかし,私のほうは先週末までに済ませなければいけない用事があったり、週後半になって末っ子が高熱を出すなど予期せぬことが起こり、しかも週間天気予報では週末は雨の予報が出ています。このぶんではたぶん山行きは無理かな~と思ってました。それが土曜日に何とか仕上げなくてはならない用事も済み、末っ子も熱が下がり普段と変わらない体調に・・。天気予報を見てみると,17日は曇り後雨に変わっています。すべての事情が好転したので、Tさんに稲叢山に行ける旨の携帯メールを出したのが,16日の夕方5時前のことでした。
Tさんは一人で行く予定にしていたらしくて、喜んでくれました。その後,1時間もしないうちに携帯に今度は野草友達のRさんから県内の山に登ろうというお誘いが入ってきました。Rさんには折り返し「稲叢山に行くのでそちらに行きますか?」と返信したら行きたいとのことです。そんな事情で思いがけずとんとんと話しが進みました。山行の予定って、前々から段取りしていてもお天気やメンバーの体調や事情などで行けないときは行けないものだし、行けるとなったら,こんな具合にとんとんと話しが進むことが良くありますね。これも縁と言うものでしょうか?
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